論文に学ぶ「韓国内で旭日旗が『発見』された経緯」まとめ。キソンヨンでネットが燃えて「旭日旗=ナチス」理論が完成。さらに、一人のサポーターの愚行が国家的旭日旗ヒステリーのトリガーに。
「それでは旭日旗は如何なる経緯により、韓国の人々に『発見』される事となったのだろうか。次に章を変えて改めてこの『トリガーイベント』に関わる問題について考えてみる事にしよう。」(論文より)
2019-09-20 22:48:13韓国内で旭日旗への注目が集まったきっかけはキソンヨンの猿真似言い訳から。ソウル新聞以外の一般紙は取り上げなかったものの、ネット上では「旭日旗はナチスのハーケンクロイツに等しい存在だ」という言説が誕生し、批判の対象は旭日を連想させる放射状のデザインにまで拡大する。
2019-09-21 01:13:042012年8月24日。文化日報が在米韓人団体CAWCSの「戦犯旗排除運動」を記事にする。これが戦犯旗という用語の初出。同日ほぼ同じ内容の記事が多くの新聞に掲載されたこともあり、ネット上の言説に過ぎなかったものが一般化するようになる。
2019-09-21 01:13:05「1)『旭日旗やそれを連想させる意匠』は、2)ナチスのハーケンクロイツと並ぶ『戦犯旗』であり、3)故に『追放』されなければならない、という言説の誕生である。以後、この言説はメディアを始めとする韓国の言論空間に繰り返し現れる事となる。」(論文より)
2019-09-21 01:13:05しかし、同団体の運動は韓国人の持続的な関心を生み出すには至らなかった。反旭日旗運動が一般に拡大するトリガーとなったのは、2013年7月28日のサッカー東アジアカップ日韓戦。韓国応援団の政治的挑発に対して、日本応援団の一人が「挑発のために」(本人談)旭日旗を振り返したという騒動である。
2019-09-21 01:13:05(論文外の個人的補足)「挑発のために」旭日旗を振った日本人はマリノスサポのしなりという人物なのですが、旭日旗批判の急先鋒である清義明さんのお友達です。 hbol.jp/169476
2019-09-21 01:13:05当時は自作自演の疑いなど様々な憶測が流れていましたけど、彼のインタビューを見る限りただの直情馬鹿です。しばき隊が支持を集めずに瓦解した理由を体現する人物。 news-postseven.com/archives/20130…
2019-09-21 01:13:06追記
清氏の旭日旗コラムの拡散者が韓国無謬論者みたいな連中ばかりだったので勘違いしていたけど、この人、全方位でナショナリズムを批判できる人だった。得難い。 映画『主戦場』で語られなかった慰安婦問題の核心 (清義明) - オピニオンサイトiRONNA ironna.jp/article/12888 #iRONNA
2019-09-21 15:10:54「2011年、サッカー選手である奇誠庸の『猿真似パフォーマンス事件』にはじまる旭日旗への関心の高まりは、やがて韓国国内で旭日旗のみならずそれを連想させる意匠をも追放しようとする、インターネット上の運動を生み出した。」(論文より)
2019-09-21 01:13:07「そしてこの運動はニューヨークで始まったCAWCSの運動を経て一定の市民権を得る事となり、もう一度サッカー競技場の事件を経て、多くの人々に広く関心の持たれるものとなった。」(論文より)
2019-09-21 01:13:08韓国人が旭日旗を発見するまで キソンヨンの猿真似日本ヘイト ↓ レイシズム批判を免れる抗弁として(私見) 、 ネット上で「旭日旗=ハーケンクロイツ」という言説が固まる ↓ 「戦犯旗」記事が多くの一般紙で取り上げられ、 ネット上の言説が一般化 ↓ 2013年、マリサポしなりの愚行が決定打
2019-09-21 01:18:26なぜ「旭日旗狩り」のように極端な言説まで受け入れられてしまうのか?
木村氏はメディアデータを用いて、旭日旗がどのような社会的背景の中で受け止められ、どのような問題として理解されているのかを検証しています。
2019-09-21 01:20:31「反日左派原因仮説」→保守派メディアの方が熱心 「日本(右傾化)要因仮説」→顕著に影響しているとは言えない 「植民地(慰安婦・徴用工)問題仮説」→ほとんど影響していない 「スポーツナショナリズム仮説」→トリガーではあるが影響力少 「運動家(徐敬徳)仮説」→影響力少
2019-09-21 01:20:31(1)「旭日旗問題の背景に存在するのは、日本の『軍国主義』はナチズムと並ぶ悪であり、旭日旗はその象徴だ、という極めて単純化された、抽象的な理解である。」
2019-09-21 01:32:09(2)「この理解は今日の韓国の人々にとって強固な常識となっており、具体的な日本側の言動や、日韓関係の展開によってのみ左右される様なものではなくなっている。」
2019-09-21 01:32:10(3)「そしてこの強固な常識は、常識であるが故に、過去の植民地支配を巡る事実や、プロの運動家達の強力なリーダーシップによる特段のサポートを必要としていない。」
2019-09-21 01:32:10(4)「事実、繰り返される旭日旗を巡る問題は、CAWCS の活動を除けば、その殆どがエリート運動家達により『上から』主導されたものではなく、インターネットを中心とする『下から』の世論によって自然発生的に動かされている。」
2019-09-21 01:32:10(5)「第二次世界大戦と植民地支配の終焉から70年以上の時を経て、嘗ての戦争や植民地支配の当事者の多くが姿を消し、当時の直接的な記憶が失われる中、依然として日韓両国の間にはこれらの過去に伴う問題とそれに伴う強い不信感が残り続けている。」
2019-09-21 01:32:10(6)「だからこそ、運動は次第に具体性を失い抽象的なものとなり、具体性を失った運動は焦点を失ったまま、ただ拡大を続ける事になる。」(論文より)
2019-09-21 01:32:11