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2019年11月2日

牟田和恵氏の宇崎ちゃんポスター批判に対する吉峯弁護士の反論

記録用まとめ
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牟田和恵 @peureka

赤十字ポスターの件で記事書きました。またまた炎上かな苦笑 gendai.ismedia.jp/articles/-/681…

2019-11-02 08:10:33
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

本職である牟田先生の意見が明示されたことは、ありがたいですね。 しかし、形式的論拠(女性差別撤廃条約)は、解釈も経緯も説明せず、印籠的にガイドラインを示すだけ、実質的論拠として挙げた「モノ化」も、中身の説明はありません。 深堀りがなく、Twitter論客と大して変わらないのは残念です。 twitter.com/peureka/status…

2019-11-02 12:49:41
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

牟田先生は、女性差別撤廃条約に言及した上で、宇崎ちゃんポスターの擁護者を「「女性差別」がわからない」と論難します。宇崎ちゃんポスターは女性差別だという立場なのでしょう。 女性差別撤廃条約における「女性差別(discrimination against women)」は、以下のように定義されています。

2019-11-02 13:17:34
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

「性に基づく区別、排除又は制限であつて、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他のいかなる分野においても、女子(婚姻をしているかいないかを問わない。)が男女の平等を基礎として人権及び基本的自由を認識し、享有し又は行使することを害し又は無効にする効果又は目的を有するものをいう」

2019-11-02 13:18:08
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

長くて分かりにくいので、関係のないところを取って短くし、整理しましょう。 ①性に基づく区別、排除又は制限であつて、… ②(a)女子…が男女の平等を基礎として人権及び基本的自由を認識し、享有し又は行使することを  (b)害し又は無効にする  (c)効果又は目的を有するもの

2019-11-02 13:23:42
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

念のための注記。ここで削除したのは 「政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他のいかなる分野においても」 「婚姻をしているかいないかを問わない。」 という文言です。 「分野の限定ありませんよ」「未婚既婚は問いませんよ」という確認的な文言ですから、影響ありません。

2019-11-02 13:25:38
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

つまり、条約上の「女性差別」とは ①性に基づく「区別」、「排除」又は「制限」であり、 ②その中で特定の「効果」又は「目的」を持つものです。 ①の区別、排除、制限の原文は、"distinction, exclusion or restriction" です。 twitter.com/kyoshimine/sta…

2019-11-02 13:30:25
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

ここまでくれば分かると思いますが、区別、排除、制限のどれかでなければ、「女性差別」ではありません。 宇崎ちゃんポスターは、区別も、排除も、制限もしませんから、それ自体が女性差別ではないのです。 牟田先生は、女性差別概念には詳しいはずなのに、検討をスキップしているのは、不誠実です。

2019-11-02 13:58:16
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

牟田先生は実質的な論拠として、「モノ化」を挙げています。 これはSexual Objectificationと言われるもので、「性的モノ化」「性的客体化」「性的対象化」などと訳されます。 陰謀的な経緯があったかは知りませんが、「モノ化」という訳語は、あまり適切ではなさそうです。 twitter.com/hitoshinka/sta…

2019-11-02 14:03:41
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

この性的モノ化が、女性差別撤廃条約と関係ないかというと、ちょっと関係はあるのです。しかし、性的モノ化=女性差別ではありません。条文の文言を無視できませんから。 性的モノ化は、女性差別撤廃条約1条で定義される女性差別ではなく、5条の「固定観念と有害な慣行」と関連して議論されています。

2019-11-02 14:06:50
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

女子差別撤廃条約5条は以下の通りです。 「締約国は、次の目的のためのすべての適当な措置をとる。 (a) 両性のいずれかの劣等性若しくは優越性の観念又は男女の定型化された役割に基づく偏見及び慣習その他あらゆる慣行の撤廃を実現するため、男女の社会的及び文化的な行動様式を修正すること。」

2019-11-02 14:09:34
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

Article 5 States Parties shall take all appropriate measures: (a) To modify the social and cultural patterns of conduct of men and women, with a view to achieving the elimination of prejudices and customary and all other practices which are based on the idea of the inferiority or

2019-11-02 14:10:35
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

the superiority of either of the sexes or on stereotyped roles for men and women; この後(b)が続きますが、家庭における男女の役割の話で、宇崎ちゃんとは関係がないので略します。

2019-11-02 14:11:41
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

この5条(a)のポイントは、「劣等性・優越性の観念」「男女の定型化された役割」です。 前者は「女性蔑視」、後者は「固定的役割分担」と言い換えると分かりやすいでしょう。 女性蔑視や固定的役割分担に基づく、偏見や慣習をなくしていきましょう、そのために必要な措置をとりなさいということです。

2019-11-02 14:28:20
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

さて、宇崎ちゃんポスターは「女性蔑視」的でしょうか。 「固定的役割分担」を助長する要素があるでしょうか。 私は、一切ないと思いますし、宇崎ちゃん批判に対する反発が生じる理由はここにあるのでしょう。

2019-11-02 15:30:25
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

ここまでは条約そのもの(条文)の話ですが、さらに解釈の話があります。 女性差別撤廃条約の規定により、女性差別撤廃委員会が設置されています。委員会は、締結国からの報告を審査する権限や(18条)、国ごとの話ではない、一般的な事項に関する勧告を出す権限を有しています(21条)。

2019-11-02 16:07:06
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

一般的勧告の中に「女性に対する暴力」(一般勧告19号、1992)があります。 これは女性に対する暴力は女性差別であると捉えた上で、条約の条項ごとに多岐にわたる留意点を勧告した、非常に長い勧告です(新しい条約を作ったに近い感じがします。)。 gender.go.jp/international/… tbinternet.ohchr.org/Treaties/CEDAW…

2019-11-02 16:22:23
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

その12項(5条関係)に性的モノ化っぽい話が出てきます。 「12.これらの態度(女性蔑視、固定的役割分担)は、ポルノグラフィーの拡大や、女性を個人ではなく性的客体(sexual objects)として描写し、商業的に搾取することにも寄与する。これらがさらに、ジェンダーに基づく暴力に寄与する。」 pic.twitter.com/A9v8Y9Se9A

2019-11-02 17:01:44
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弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

12. These attitudes also contribute to the propagation of pornography and the depiction and other commercial exploitation of women as sexual objects, rather than as individuals. This in turn contributes to gender-based violence. 前Tweetに書いた日本語訳は、私の翻訳です。

2019-11-02 17:02:14
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

12項は11項を受けたものですから、あわせて画像を貼っておきました。これは、男女共同参画局の翻訳PDFからページの切れ目を除いたものです(12項の訳文は、拙訳と異なります。)。 gender.go.jp/international/… gender.go.jp/international/…

2019-11-02 17:06:49
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

これに対し、一般勧告19号では、固定観念(=女性蔑視、固定的役割分担)が、ポルノの蔓延、性的対象としての描写・商業的搾取を促進し、これらが、女性に対する暴力(=女性差別)を促進するとしています。

2019-11-02 18:46:13
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

まず、これは「性的モノ化」が女性差別であるとのお墨付きではありません。 また、「性的モノ化」と女性差別の関係についても、何ら根拠は示されていません。委員会のいうポルノの拡散、性的対象としての描写・搾取が、ラディカル・フェミニストのいう「性的モノ化」を指すのかもわかりません。

2019-11-02 19:30:51
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

最後に、この勧告は、明らかに実写(正確に言うと実在人物をモデルにしたもの)を前提にしています。 「女性を個人ではなく性的客体として描写し、商業的に搾取すること(depiction and other commercial exploitation of women as sexual objects, rather than as individuals)」

2019-11-02 19:35:09
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

この表現は、実在の女性が個人としてではなく、性的客体として描写され、搾取されることを指しているのは、文言上明らかです(架空の女性を搾取することはできません。)。 また、これと並列されている「ポルノグラフィー」も、実在人物を描いたものを念頭に置いていると考えてよいでしょう。

2019-11-02 19:38:00
弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) @kyoshimine

さて、この委員会の一般勧告19号で、ポルノグラフィーという言葉が出てきました(念のため、条約には出てきません。)。 私は前から気になっていたのですが、宇崎ちゃんポスターはポルノグラフィーとして批判されているのでしょうか? 私の見た範囲では、考えなしにポルノと口走る人は散見されますが

2019-11-02 19:57:45