日常系ゲームでどうやってエンディングを作るか?当時の関係者が語る『どこでもいっしょ』のお別れと死の話

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Hiromichi Takahashi@AMATA Games @fura

高橋宏典 #オノゴロ物語 #TheTaleofOnogoro #LastLabyrinth #ラストラビリンス ディレクター兼プロデューサー|インディゲームパブリッシャー #AMATAGames |初代 #どこでもいっしょ ディレクター| #トロと休日 プロデューサー| #ストラガーデン プロデューサー他多数

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Hiromichi Takahashi@AMATA Games @fura

昔の話と今の話をします。『どこでもいっしょ』のお別れと死の話です。実は開発初期、会話のプロトタイプを作っている段階では、どう終わるか明確に考えていませんでした。時代的にも『たまごっち』の影響下にあったので、漠然と、何かの区切りが来てどこかで終わるんだろうぐらいの考えでした。

2019-11-12 21:38:17
Hiromichi Takahashi@AMATA Games @fura

で、プロトタイプでキャラ(この頃はまだ固有の名前がなかった)が生き生きと動きだし、手応えを感じ始めた頃、改めて全体の仕様を詰める段階になって、チーム内で「はて、これってどう終わるんだっけ?」という話になりました。『たまごっち』は寿命を迎えると死にます。「で、このキャラが死ぬの?」

2019-11-12 21:38:17
Hiromichi Takahashi@AMATA Games @fura

言葉を得てあんなに生き生きと動き始めたキャラが、朝起きてふと画面を見ると、死んでいる。 「それは…、ショッキング過ぎるね」 「立ち直れなくなるんじゃない?」 ということで検討した結果、区切りのある終わり方として、キャラ毎の目的を持ってプレイヤーの元から旅立つという仕様になりました。

2019-11-12 21:38:17
Hiromichi Takahashi@AMATA Games @fura

ところが、自分の意志でプレイヤーの元からキャラクターが旅立つという終わり方は、多くのプレイヤーの皆様から、意外な終わり方として受け止められたのでした。「別れがつらくて悲しくて泣きました」「旅立たない方法がないか調べまくりました」というお話やお手紙をたくさんいただきました。

2019-11-12 21:38:17
Hiromichi Takahashi@AMATA Games @fura

そもそもが「死ぬ」という物騒な話だったので、「お別れ」でも、かなりマイルドな終わり方になったものだ、と思っていたのですが、プレイヤーの皆様のキャラクターへの愛情は予想以上だった。そこは予測しきれていなかった部分でした。 こんな感じで20年前、自分は死を正面から描くことを避けました。

2019-11-12 21:38:18
Hiromichi Takahashi@AMATA Games @fura

そして今回、VR機器を通じて死を描くことに挑戦しました。『Last Labyrinth(ラストラビリンス)』では、カティアとプレイヤーは様々な形の死を迎えます。死を迎える最中に訪れる、信頼感、恐怖感、緊張感、不安感、罪悪感の混ざった不可思議な感情に満ち溢れた体験をお楽しみいただければと思います。

2019-11-12 21:38:18
Hiromichi Takahashi@AMATA Games @fura

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2019-11-13 21:25:12

サムネ用