『機関精神史』第二号(特集:観念史の破壊):ヒロ・ヒライ&山本貴光インタヴュー、論考、翻訳など内容紹介

11/24(日)の文学フリマ東京にてお披露目の『機関精神史』第二号の内容まとめです。当日のブースはニ-19。通販なしの暗黒流通ゆえお間違いなく。
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ランシブル「幽境の人形劇」

機関精神史 @Neo_Mannerism

ランシブル「幽境の人形劇」は澁澤龍彦『人形愛序説』(1974年)に先駆け、京都の詩人・南江二郎によって頒布された同人誌『MARIONNETTE』(1930年)のまわりで起こっていた戦前の人形劇の流行を探った論考です。人形をめぐる観念、人的交流、書物の歴史が繙かれます。 pic.twitter.com/pnBr0ggYjx

2019-11-10 19:12:56
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え、南江二郎?誰?となったかもしれませんが、戦前には有名な人形劇の研究家でした。『MARIONNETTE』は限定100部の同人誌だったので忘れられたのは仕方ありません。しかし同誌の購読者には佐藤春夫に萩原朔太郎、稲垣足穂らがおり、名だたる文豪も読んだ、知る人ぞ知る同人誌でした。 pic.twitter.com/tZ02Ki7gpO

2019-11-10 19:14:36
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機関精神史 @Neo_Mannerism

南江二郎は『人形劇の研究』(1928年)をまとめることによって人形劇研究家の地位を確立しました。この本をプロデュースしたのが築地小劇場に近しかった原始社という出版社です。図版を駆使した先駆的な本でした。今回は特別に国会図書館に蔵書のない「原始人」1巻2号の書影も公開します。 pic.twitter.com/zUnv6c2LPu

2019-11-10 19:17:07
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というわけで🐪さんツイートで日々隠れファンを増やし続けている?ランシブルが二号でも論考執筆です! この角度の人形論があったのか! と驚くこと必定です。なお高山えい子の案で、論考執筆者にはスティグマのように消えないアイコンが割り振られるとのことで「珍獣」は継続です! pic.twitter.com/Tsv7yuykIr

2019-11-10 19:28:40
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マリアンネ・タールマン『ロマン主義とマニエリスム』(平井敏晴+高山えい子訳)

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ロマン派が描くマニエリスムの迷宮に分け入り、地下道、 庭園の魔法、鏡像の断片が織り成す内的世界を逍遥する。ノヴァーリスの地下への衝動は、天空への憧憬でもあった。反転可能な人工空間としての「迷宮」を発見し、その姿を解き明かしたマリアンネ・タールマンの『ロマン主義とマニエリスム』pic.twitter.com/lwbFPpF9pY

2019-11-09 18:53:08
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秘密結社小説の魔術的世界に酔いしれたロマン派の系譜を、ティークやホフマンから彫り出してゆく。都市人が経験する視覚的断片性は奇怪な迷宮をでっち上げ、故に不気味なものはヨーロッパ精神史の地下水脈であった。タールマンのその貴重な論考が、東アジア・マニエリスム論の探索者により邦訳される。 pic.twitter.com/CYe2TTDXSN

2019-11-09 18:58:01
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調和的世界秩序への疑念が生じると、陰影趣味のある境域へと向かう道が開ける。ドイツ・ロマン派の世界こそそうした道が交錯する迷宮であり、故にカオスは芸術的秩序である。ホッケの定義したマニエリスムの人工的空間がロマン派にもあると高らかに宣言した貴重な論考を、半世紀を経て平井敏晴が翻訳。 pic.twitter.com/EDe0NwSstn

2019-11-09 18:59:44
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というわけで創刊号の学魔インタヴューラストで名前が出たホッケ教徒マリアンネ・タールマンが〈本邦初翻訳〉です! 種村季弘が鍾愛したこの女傑の代表作がいよいよ日本語で読めます! コアとなる「迷宮」の章を平井敏晴氏、序章と「マニエリスムの風土」の章をなんと高山えい子が訳しました!

2019-11-09 19:08:44

ミハイル・ヤンポリスキイ「外部と内部・廃墟と都市――ヴェルトフ、エイゼンシテイン、ピラネージ」(澤直哉訳)

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ヤンポリスキイふたたび。創刊号に続き『空間的歴史』から、今回は第2部第10章「外部と内部・廃墟と都市──ヴェルトフ、エイゼンシテイン、ピラネージ」を訳出。ソヴィエト期に映画学者として出発した著者の本来のフィールドである映画を主題に、近代の都市体験と映画の交叉が活写される刺戟的論攷。 pic.twitter.com/xHwGvQVDsA

2019-11-16 13:19:40
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映画のモンタージュ原理をピラネージに発見するエイゼンシテイン、ロシア革命におけるシクロフスキイの廃墟体験、都市そのものが主人公となるヴェルトフ『カメラを持った男』──これらすべてが断片=ショットとなり、インゴルドをはじめとする人類学的知見を結び目として高速度でモンタージュされる。 pic.twitter.com/cOURNkialK

2019-11-16 13:29:03
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外部と内部、主観と客観、自然と文明、古代と近代、機械と人間の絶えざる反転。近代を代表する技術である映画が「原初技術=アルシ・テクネー」たる建築という古代に内在していたことの発見。「モダン」の初原の精神の噴出。歴史をジグザグに貫通するカメラワークで、その「精神史」的瞬間に肉迫する。 pic.twitter.com/hONlSOyEOu

2019-11-16 13:40:33
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「書物漫遊記――観念史への旅」

機関精神史 @Neo_Mannerism

創刊号で好評だった「書物漫遊記」が継続、その目次を公開します。担当者がある観念をテーマに1冊を書評、それに関連する文献3冊からの引用を付して小観念史を形成します。タールマンを翻訳したことで自信満々の高山えい子によるリード文「観念史やりたきゃ外国語やれ」からも分かるように、洋書三昧! pic.twitter.com/XSkIiuVH2a

2019-11-18 19:41:27
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「驚異」を内田賢太郎、「百科全書」を加藤聡、「闇」を後藤護、「料理」と「抵抗」を山田宗史、「脳髄」をランシブル、「作用と反作用」を奥村大介、「幻想(霧に対する想像力)」を空想メスメリスト、滑り込みで高山えい子が「世界旅行」【画像】を担当。くらえ。 pic.twitter.com/c2NN6sg5uL

2019-11-18 20:05:42
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機関精神史 @Neo_Mannerism

11/24(日)の文フリ東京ではバックナンバーとして創刊号も販売します! 機関精神史のソウルを体現するような高山宏インタヴュー六万字が読めるのはここだけ! #1500円 です! 二号と並べて「赤と黒」、そうさ俺たち、批評の「紅蓮」隊! pic.twitter.com/wWqgEzHQul

2019-11-21 21:18:07
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機関精神史 @Neo_Mannerism

通販しないのは「誤配」を防ぐためです。ヘルメス文書みたいなもので、読める人だけに届けばよい。また弊誌のコンセプトは「人的交流史」です。欲しいが24日は行けないという方は、「五人目の機関精神史」ことオカダタクヤ兄(@takuya727)に今すぐ頼もう! 全国をまわる粋な兄者が手渡しします!

2019-11-20 19:27:04

本誌編集主幹・後藤護の初単著『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)もよろしく!

機関精神史 @Neo_Mannerism

【新進気鋭の「暗黒批評家」による懇親の初単著!!】 弊誌編集主幹・後藤護による初単著『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)が11月20日に刊行されます! 11月24日の文フリ東京にて、機関精神史二号とともに販売予定です! twitter.com/amass_jp/statu…

2019-10-26 17:08:33
amass @amass_jp

「ゴシック」から「ゴス」まで。書籍『ゴシック・カルチャー入門』が11月20日発売予定。英国文学や建築、絵画、映画、アンダーグラウンドミュージックまで、現代文化のキーワードとして大きな存在感を持ち続けるこのカルチャーの全貌を網羅した入門書 amass.jp/127305/

2019-10-25 15:59:16
後藤護 𝕲𝖔𝖙𝖍-𝕺 𝕸𝖆𝖒𝖔𝖗𝖚 @pantryboy

『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)の表紙公開です! デザインは大谷能生『平岡正明論』も手がけたnu(@nu_nu_nu_nu_nu)の戸塚泰雄さん。「螺旋のイメージで」とお伝えしたところ〈幾何学的螺旋下降〉のようなオカルトモダンな紋章が発明されました! 帯文は見えづらいですがゴールド✨です pic.twitter.com/b26ZYnF2wz

2019-11-07 18:05:29
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