精神科医から僧侶へ。斉藤大法師が語る「苦悩」とは何か?

精神科医から僧侶となった斎藤大法師が経験した人生と仏道。そして、それを通して知った、ひとが苦しみ、悲しみ、苦悩し、絶望するということとは何なのか?
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斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

運命と思われるものも変えられる。変えられないものだとしたら・・・・・まずは受け入れる。受け入れることが出来た時、人生の可能性は開ける。mahadharma.jp/blog/2348

2020-01-25 17:10:34
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

現代社会の中にあって、私達はストレスを抱えざるを得ません。神経をすり減らす労働、様々な場での人間関係、思うようにならない現状、様々な事がストレスを生み、自律神経失調、高血糖、アトピー、心血管系疾患、がん、うつ、不安障害など多くの不調や病気を引き起こしているとされます(続く)。

2020-01-25 17:14:48
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

過重で持続的なストレスに晒される私達は、いったいどうしたらよいのでしょう?何ができるのでしょうか?世界第一のストレス社会とも称される(あまり褒められたことではありませんが)米国では、かねてより盛んに研究が行われてきました(続く)。

2020-01-25 17:16:18
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

米国心理学会が推奨する5つのストレス解消として注目されているのが、祈り、瞑想です。瞑想には主に2つのタイプがあります。サマタ(止)とヴィパッサナー(観)です(続く)。

2020-01-25 17:18:16
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

私が日々実践し、提唱している「唱題プラクティス(唱題修行・唱題行)」とは、サマタ(止)とヴィパッサナー(観)と呼ばれる二つの瞑想を統合し、なおかつ大いなる存在(仏陀、仏法)に抱かれながら行う、シンプルにして深い瞑想法なのです。mahadharma.jp/_fnco_dir00063

2020-01-25 17:20:37
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

私自身、子供のころ、ちょうど青春時代に難病に長く苦しみました。それは「潰瘍性大腸炎」でした。絶望もし、自暴自棄になったこともあります。しかし、その難病体験があって仏教への道に進進んだことになります。

2020-01-25 17:27:07
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

某病院へ入院。担当医師は「君の病気は良くなったり悪くなったり、慢性化していく」と言われまた絶望しそうに。しかし、次に「君はそんなに体を大事にしなくて良い」、「もっとやりたいことをやればいい」と言われ、自分がやりたいことをやっていくことが生きることだと思い、嬉しくなりました(続く)

2020-01-25 17:33:29
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

(承前)その言葉を聞き、この医師は信じられると思いました。そのせいもあってか、10くらいの症状が 3 程度に減りました。使用していた薬は依然と一緒でしたが、その医師に言われた言葉が力になったのだなと、そう思います(続く)。

2020-01-25 17:35:57
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

症状が緩和して退院し、知人がある僧侶を紹介してくれました。高校三年の時ですから、たじろぎましたが、月一回お会いして、私のためにお祈りをしてくださいました(続く)。

2020-01-25 17:39:03
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

毎月のお祈りの後、その僧侶はいろいろなことをお話しされるのですが、「信じられる自分になりなさい」と繰り返しおっしゃいました。今でも強く印象に残っています。宗教に対する思いが変わりました。(続く)

2020-01-25 17:40:45
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

症状も減り、それまでは勉強や友人と遊ぶ余裕すらありませんでしたが、なんとか勉強が可能となり、医学部に入学しました。床に伏してるときは、健康な弟をねたましく思ったりとわがまま放題でした。あの医師と僧侶との出会いが、命の灯火との出会でした(続く)。

2020-01-25 17:46:20
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

某医学部の受験案内を見ていたときに、古い医学資料の一節が目にとまりました。「医師たらんとすれば、まず人たらねばならない」。人としての徳・人柄の基礎の上に、医学の技術を身につけていくのだと思いました。し かし、残念ながら自分の医学生時代にはそれを見出すことができませんでした(続く)

2020-01-25 17:47:55
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

精神科の医局に入っても、病理の勉強はできるが、どういう心になったらいいのかは求められなかったのです。今の仕事をしていていいのだろうかと悩みが深くなっていったので、高校生のときにお世話になった僧侶のところへ再び行きました(続く)。

2020-01-25 17:49:27
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

その僧侶は女性、要するに尼さんです。再訪したとき、ちょうどお寺が冬の寒修行の時期でした。僧侶から「修行、やってみますか?」と言われ、修行の場に突然入ることにな りました。お坊さんが、その尼さんです。わたしの前に合掌して、向き合って修行を進めてくれました(続く)。

2020-01-25 17:52:50
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

お互い「南無妙法蓮華経」と繰り返しお唱えしました。私は意味もわからず唱えてると、不思議なことが起きました。合掌する自分の手が静かに上がりまた下がっていく。声がいちばん高くなったとき、高い心境に心がどこまでも無限に伸びていくようでした(続く)。

2020-01-25 17:54:56
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

一方でそれを観察している自分がいました。これまで感じたことのない安心感・充足感とあたたかい慈しみが沸いてきました。ここを探求したい。心の探求に進もうと思い、その後大学を辞めました。この体験が私の場合先にあり、お経を読むと「たしかにこういうものだ、そうか」とわかったのです(続く)。

2020-01-25 17:57:12
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

実は私の個人的体験をお話しすると、どこかで書いたものをお読みになった人もいるようで、「またその話?」と、ウンザリしたような表情で目を落とす方もいます。申し訳ないネタが少なくて(笑)。ただ私が言いたいことは、「仏教の本質」についてなのです。それは・・・(続く)

2020-01-25 18:00:14
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

わたしたちには、「今生きる」という、それしかないのです。未来をどのように描いていくのかということは大切ですが、やりたいことをやっていいのだと実感することが、 結果として免疫や自然治癒力とも関連しています。

2020-01-25 18:01:12
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

「今を生きる」でした。熱が入りすぎるとついつい誤字が多くなります。ご容赦ください。合掌

2020-01-25 18:35:12
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

ホテルなどにおいてある仏教聖典をご存じでしょうか?仏教伝道協会で出版されたもので、お釈迦様の教えをわかりやすく日本語や英語など様々な言語でまとめています。そこにも、私が述べた仏の教えの本質部分が出てきます。すなわち・・・(続く)

2020-01-25 18:07:16
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

「まだこない未来にあこがれて、とりこし苦労をしたり、過ぎ去った日の影を追って悔いていれば、刈り取られた葦のように痩せしぼむ。過ぎ去った日のことは悔いず、まだこない未来にはあこがれず、とりこし苦労をせず、現在を大切にふみしめてゆけば、身も心も健やかになる。」『仏教聖典』379頁(続く

2020-01-25 18:12:33
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

「過去は追ってはならない、未来は待ってはならない。ただ現在の一瞬だけを、強く生きねばならない。今日すべきことを明日に延ばさず、確かにしていくことこそ、よい一日を生きる道である」『仏教聖典』379頁。(続く)

2020-01-25 18:15:25
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

現在、精神神経免疫学では、心とからだが深く結びついていると教えられています。しかし、私たちが学生の頃は、免疫と心が関係しているとは教えられませんでした(続く)。

2020-01-25 18:17:39
斉藤大法(僧侶・精神科医) @whidaiho

健康には精神状態が、とても重要なのです。他への依存や地位・名誉に自分の軸があると、周囲の人がどう自分を評価しているかに左右される自分になり、免疫が弱まり病気になりやすいことが解明されています。自分自身が自立し、他人の自立も信頼できる人は病気になりにくいのです(続く)。

2020-01-25 18:19:35
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