整備兵氏による、我が国の兵術教育に対する問題提起―シビリアンとの関わり方―

某所にて英語の先生をされている整備兵氏が、科学者-非専門家間の齟齬への批判を受けて、武官とシビリアンとの関わり方について考察する深夜のTweet
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名無し整備兵 @seibihei

.@yamagrove さんの「科学者への信頼は失われたのか?科学者達の努力と疲弊」をお気に入りにしました。 http://togetter.com/li/145352

2011-06-09 00:46:13
名無し整備兵 @seibihei

専門家への信頼、と読み替えると他人事とは思えない。先の負け戦で軍事専門家への信頼は失墜した。その後の不信の脱却の為に何か努力してきたのだろうか?

2011-06-09 00:56:05
名無し整備兵 @seibihei

この時間なので長々続ける事はできないものの、軍事専門家と一般国民(から選ばれた政治家含む。)との間の認識のズレや信頼の欠如は、広がっているとは言わないまでも、かなり大きい状態で推移していると思わざるを得ない

2011-06-09 01:00:53
wintermute1212 @wintermute1212

@seibihei 難しいお話みたいですが、科学におけるサイエンスコミュニケーターのような役割は、軍事においてはどのような方が担うべきなんでしょうか。防衛省の広報が全て担うというわけにはいかないでしょうし。

2011-06-09 01:01:18
髭田 髭雄 @Cpthige

@seibihei お互いに差を詰めようとしていないからな・・・

2011-06-09 01:01:54
すすむ @JS_Susumu

@seibihei そもそも寄せられていた信頼は当然のものだっただろうか、という疑問はあります。いかんせん、受け手が余りに能動性に欠けている気がしてならない。

2011-06-09 01:02:33
名無し整備兵 @seibihei

専門家の側は、ここで批判されている「トランスサイエンスの問題をサイエンスとして狭くとらえた」形の応答、即ち専門性を強く出すほうを意識していることが多かったのだろうか。少なくとも、そう解釈される事が多かったのかもしれない

2011-06-09 01:09:13
名無し整備兵 @seibihei

@wintermute1212 OBの方々に期待されるところが大きいと思います。たとえばリデルハートも陸軍OBのジャーナリストでしたよね

2011-06-09 01:14:18
名無し整備兵 @seibihei

ところが、ここで「専門家は本当に専門家なんだろうか」という疑問もまた生じる。確かに経験した業務については専門家なのだろう。しかし、それをどれだけ理論化できているのだろうか

2011-06-09 01:16:27
名無し整備兵 @seibihei

自分の業務、専門について理解しているのはいい。理解しているとしても、それが一般社会とどう関わるかについて理解が行き届いていないのであれば、ミリタリーコミュニケーション(仮)は成り立たないだろう

2011-06-09 01:19:45
名無し整備兵 @seibihei

「軍事の専門家なんだから、戦術的事項さえ考慮しておけばいい」というような物言いには、この点から強く危惧を覚える。もちろん戦略的事項を決定するのは軍人ではない。

2011-06-09 01:22:24
名無し整備兵 @seibihei

しかし、戦略を決定する立場の人に、技術的・専門的な助言をするのが軍人であるとするならば、彼(彼女)は適切なコミュニケーションができなければならない

2011-06-09 01:23:39
名無し整備兵 @seibihei

「どうせあいつに聞いても、軍事の事しか言わないんだから」と思われるようでは、助言者として失格だろう。そして軍事とは政治というか、社会現象の一部に過ぎない

2011-06-09 01:25:07
名無し整備兵 @seibihei

かつてジョージ・マーシャルは「ツキジデスを読まなければ、戦略について知っているとはいえない」と語った。この視点で見ると、日本では「戦略を知っている」軍事専門家を養成しようとしているのだろうか?

2011-06-09 01:27:26
名無し整備兵 @seibihei

もっと下位の、完全に軍事専門家の領域と言っていい戦術についても、あるいは少し違った方向から見る必要があるかもしれない。専門性の追求はいいとしても、一面的になってはいないだろうか?

2011-06-09 01:31:03
名無し整備兵 @seibihei

大正14年度将官演習旅行の講評で、以下の文言がある。「他国軍の戦法研究はややもすればこれに追随して他に準ぜしむるに至り、特徴ある戦法の確立を害するに至る事あり」

2011-06-09 01:33:48
名無し整備兵 @seibihei

まさかとは思うが、「我が国情に合う戦術」を追求して、他国の研究を軽視する姿勢が残存していない事を切に望む。

2011-06-09 01:36:15
名無し整備兵 @seibihei

一部で「我が国には野外令が~」とか「原理原則が~」とか言う方がおられるようだが、そういう物言いを聞くと、ついこの危惧が頭を持ち上げる。

2011-06-09 01:37:42
名無し整備兵 @seibihei

「戦いの原則は古来からの教訓」と持ち上げる人もいる。このいわゆる原則が記述されたのは1940年代の米軍教範からであり、その元はフラー少将である。もうそろそろ100年経つだろうか?

2011-06-09 01:40:54
名無し整備兵 @seibihei

イギリス軍の掲げる「原則」は米軍と違うし、ドイツ軍や旧ソ連軍は「原則」を掲げようともしない。「戦いの原則は~」と持ち上げる理論的根拠とは何だろうか?

2011-06-09 01:44:07
名無し整備兵 @seibihei

以前書いたかもしれないが、「原則」を持ち上げる人には「理論研究」を軽んじる人もいる。それは論理的におかしいはずなのだが、何故か組織のエトスとして続いている。こういう知的に矛盾した組織が、専門家集団としての信頼性を欠くのも致し方ないのかもしれない。

2011-06-09 01:47:35
名無し整備兵 @seibihei

「本書くような幹部は出世できなくしてやる」というような反知性的な軍隊がかつて欧州にあった。その轍を踏む事がなければ幸いである。

2011-06-09 02:00:32