エルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系の話( #えるどれ )~8世代目・その15~

ハッシュタグは「#えるどれ」。適宜に都市と星ネタトークにでもどうぞ。
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まとめ 【目次】エルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系の話(#えるどれ) 人間とエルフって寿命が違うじゃん。 だから女エルフの奴隷を代々受け継いでいる家系があるといいよね。 という大長編ヨタ話の目次です。 Wikiを作ってもらいました! https://wikiwiki.jp/elf-dr/ 21984 pv 167 2 users

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まとめ エルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系の話( #えるどれ )~8世代目・その14~ 通し番号の数字はもう気にしない。 ハッシュタグは「#えるどれ」。適宜に都市と星ネタトークにでもどうぞ。 3771 pv 3

以下本編

帽子男 @alkali_acid

◆◆◆◆ この物語はエルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系のウハウハドスケベご都合ファンタジー。 略して #えるどれ ↑こちらのハッシュタグで元ネタになった各種ファンタジー雑談や、皆さんの描いて下さったイラストが見られますよ! ↓過去のまとめはこちらをどうぞ! togetter.com/t/%E3%81%88%E3…

2020-02-15 15:54:20
帽子男 @alkali_acid

さて、ウハウハドスケベファンタジーなので、えっちなエルフの人妻がそれはもうぐちょぐちょどろどろのいやらしい目に遭います。ふひひ。男性向けなんでね。ふひ、ふひひひ。

2020-02-15 15:55:11
帽子男 @alkali_acid

では奴隷を所有する主人が今どんんあプレイをしているのか見てみましょう。 ロケーションはというと

2020-02-15 15:57:01
帽子男 @alkali_acid

肉体ばかりか精神までもを蝕む、瘴霧に満ちた虚空。 濃い毒気がどこまでも立ち込める無窮の牢獄の中心に、白痴じみた哄笑を続ける何かがいた。両端がどこにつながっているのかも解らぬ鎖に繋がれ、吊られた姿は、人間に似た輪郭を持つがあまりにも巨大だ。

2020-02-15 16:00:37
帽子男 @alkali_acid

黒の家系の八代目ドレアムは、咳き込みつつ、一族に伝わる妖精の魔法を駆使して、辛うじて周囲に清らかな大気をまといつけ、天地も東西南北も定かならぬ茫漠の広がりに浮かんだまま、手の中にある二つの賽子をきつく握りしめた。出目は一のそろい。蛇の目。

2020-02-15 16:03:09
帽子男 @alkali_acid

「…こいつぁすげえ」 尖り耳に暗い膚の青年が独りごちると同時に、かたわらで何かが激しく回転した。交差する三本の円柱からなる奇妙な物体だ。 "素晴らしい闘争が始まります" ふわふわと漂いつつ、唇も喉もないのに言葉を紡ぐ。といって声を出すのではなく、頭の中に直接響く波を発するのだ。

2020-02-15 16:10:10
帽子男 @alkali_acid

「そうみてえでさ」 狂える囚人のそばには、別の巨大な何かが近づきつつあった。 角は鹿、頭は駱(ラクダ)、目は鬼、首は蛇、腹は蜃、鱗は鯉、爪は鷹、掌は虎、耳は牛。 竜。五色の鱗を持つ途方もない丈の長虫だ。

2020-02-15 16:13:50
帽子男 @alkali_acid

鬣から稲光を発し、息は炎、尾がうねると大気なき宙(そら)に風が起こり、大洋なき空(うつほ)に濤(なみ)がうねる。 瘴霧は吹き払われ、煌々たる双眸の輝きが闇を薙ぐ。 "おっほっほ!!エルカノール!敖閃これにあり!決着をつけるでおじゃる!"

2020-02-15 16:16:18
帽子男 @alkali_acid

"合意と見てよろしいですね" 万物の審判者を名乗る交差する円柱は、声なき言葉をあたりに響き渡せる。 すぐさま二つの哄笑がはっきりと応えた。一方は狂気、一方は覇気。 審判はかすかに震えて宣告する。 "勝負開始!!"

2020-02-15 16:18:03
帽子男 @alkali_acid

恐るべき存在同士の対決を傍観する立場となったドレアム、黒の賭け手、六本指の博徒は、またしても咳き込みつつ、魔法を唱え、月の輝きを帯びた蜂の群を呼び出し、蜜蝋の小部屋を作り上げて退避する。

2020-02-15 16:20:36
帽子男 @alkali_acid

「やれやれ…竜の親分さんが殴り込んできたのおかげで、この妙な霧がちょいと吹き吹き払われて、一息つけやした」 うそぶく青年に、そばに浮かんだ交差する円柱が尋ねる。 "いったい何者でしょう。竜族は幾度か目にしたことがありますが、あれほど大きく年取ったものは初めてです"

2020-02-15 16:23:44
帽子男 @alkali_acid

「へえ?ご存じないんで?あの親分さんこそ、あちらに鎖へつながっておいでの冥皇エルカノールの宿敵、竜帝敖閃でさあ」 "なるほど冥皇と竜帝。実力は伯仲のようす。しかしドレアム。あなた以外この隔絶された場所に辿り着けるものはいないと思っていましたが" 「竜帝にゃ不可能はねえって話でさ」

2020-02-15 16:26:05
帽子男 @alkali_acid

黒の賭け手は告げてから腕組みする。審判は重ねて尋ねた。 "実に素晴らしい。闘争への執念がなせるわざでしょうか。しかしドレアム。あなたは冥皇に用があったのでは?このまま竜帝が襲うに任せて構わないのですか" 「そりゃそうですがね」

2020-02-15 16:29:11
帽子男 @alkali_acid

尖り耳に暗い膚の青年は、奇妙な形をした連れにへらへらと笑った。 「竜帝の親分さんを止めるとなると、手前にゃちょいと荷が重いや…なるようにしかならねえんで」 "なるほど。解説ありがとうございます。それでは勝負を楽しみましょう"

2020-02-15 16:30:44
帽子男 @alkali_acid

敖閃は顎を開くと、無数の光条を放つ。空間を引き裂き、罅入らせ、粉々に砕きながら、炸裂する輝珠を伴ってエルカノールの巨躯へ迫る。 冥皇は痴れた笑みを浮かべたまま鎖につながった腕を動かし、闇の防盾を作り上げつつ、一方で暗い鞭を無数にしならせ、竜帝のじぐざぐの軌道を読んで放つ。

2020-02-15 16:33:28
帽子男 @alkali_acid

双方は互いの攻撃を躱しつつ距離を詰め、ついに猛る長虫の頭は狂える精霊の頭に激突する。 二柱の力あるものは同時に首をのけぞらせ、またぶつけ合う。 ”おっほっほ!!おっほっほっほ!” 「ははははは!!ははははは!!!!」

2020-02-15 16:35:18
帽子男 @alkali_acid

敖閃はエルカノールにからみつき、鱗を無数の刃に変えて鋸(のこぎり)のように蠢かすと、きつく締めあげつつ、至近から相手の頭部に太陽の紅炎にも等しき灼熱の息吹を吐きかける。 ”おっほっほっほ!!” 「ぐはは!!ぐははは!」

2020-02-15 16:37:09
帽子男 @alkali_acid

冥皇のおぼろな頭部が歪み、大きく顎を開くと、竜帝の首をめがけ虚無の暗黒の果てのみにある一切の死滅をもたらす冷気の息吹を吐きつける。 高温と低温がぶつかりあい、虚空の歪みが生じる。

2020-02-15 16:39:36
帽子男 @alkali_acid

離れて見守るドレアムは気づくと咳を止めていた。万物の審判者は回転しながら話しかける。 ”どうしました?” 「へ…竜は死そのもの。しかし周囲に命を撒き散らすってなぁ本当らしいや。手前の生国、影の国で草木や鳥獣の育ちが妙にいいのも、敖閃の親分さんがしばらく住んでたせいって話でさあ」

2020-02-15 16:42:38
帽子男 @alkali_acid

”竜族の中でもとりわけ年ふりたものだけが持つ力でしょう。とにかくあなたが闘争を継続できるのは喜ばしい。あの二柱の決着がついたら、次の勝負は期待していますよ” 「合点でさ」

2020-02-15 16:46:44
帽子男 @alkali_acid

狂える精霊と猛る長虫の対決は、どうやら後者に軍配が上がりそうだった。 まるで身動きとれぬ囚人(めしゅうど)に、襲いかかる客人(まれびと)は望むがままに角度と間合いを変えて攻撃を浴びせられたのだ。

2020-02-15 16:46:57
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