【テド惑】黒の王

テッド×惑 淫魔のテッドさんと、彼に捕まったわっくんの話。 エロネタ中心。
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大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

『大人』になる頃。わっくんは進む道に悩んでた。 自分が目指す場所に。 今まではずっとフレアたんと一緒で、二人で競い合って生きてきたから『これから』を考えた事がなくて。 どうしようかな、って悩んでた。 「武の神じゃなくてエンジェルスの道もあったんだ」ってキヨテルに話してた

2020-03-27 12:36:44
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

エンジェルスは天界の軍隊みたいなの。 天界の主神に遣える部署で、遊撃部隊として地上のあらゆる所に派遣されたり、魔族との戦争に駆り出されたりする。 フレアたんがここに行くかも、と聞いて一緒に行こうかどうかって

2020-03-27 12:39:47
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

続き。 キヨテルはわっくんに言った。 「あなたは智の神のもとへ来るかと思ってましたよ」って。 わっくん、凄く頭が良かったから、頭脳明晰の子は大体そこにくる。 そしてキヨテルは主神がわっくん獲得に励んでたのをみてた。 「智の神も悩んだけどな」ってわっくんは言った

2020-03-31 13:16:16
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

けど、その後口ごもって。 どうしたんです?ってキヨテルが問いかけると「あー」とか「うー」とか言いながら言葉を探してた。 で「お前んとこって、ほら、あれだろ?」って凄く言いにくそうに話し始めた。 惑「その…主神がな…」 キヨ「ああ、女神ですからね」 女の子苦手すぎて女神は避けたと

2020-03-31 13:19:10
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

で、最終的に決めたのが武の神。 惑「かっけーなって思ったんだよ」 キヨ「どの辺りが?」 惑「こー、漢なら背中で語れ!みたいな?」 キヨ「(あぁ、あの方は口下手ですからね…)」 わっくん、本当の事は知らないし、未だに勘違いしてる。

2020-03-31 13:21:30
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

そんな事を話ながら、今。天はどうなってんだろうなってわっくんは考えてた。 首輪が外れなけれは天には戻れない。 つか討伐に失敗した挙げ句にその対象に捕まって好きにされてる、なんて言えるわけもなく。 帰ってこない惑に、天はどうしただろう?って。

2020-03-31 13:23:59
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

キヨテルみたいに行方不明扱いになってるのかな、なんて考えてた。 それはいいけれど、フレアがそれ聞いたらどう思うんだろうなとか考えてたら、事の終わったテッドさんに呼び出されたのでそれ以上を考える暇はなくなったのでした。 ちなみに天ではわっくんは殉死した事になってる。

2020-03-31 13:27:04
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

始まりは、大量の花が城に届いた事から。 業者が一抱えはある花束持ってやってきて、黒の王に、って言うわけだ。 受け取ったのはわっくんだったんだけど、あまりの大きさにめっちゃ驚いた。 わっくんが持つと前が見えないくらい。つか隠れる(笑い)

2020-04-02 13:35:57
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

で、テッドさん宛だから持っていくわけだ。 誰かからの贈り物だろうか、なんて考えながら。 けど、受け取ったテッドさんは否定する。 「俺が頼んだんだよ」って。 「お前に花って似合わねえな!」ってわっくんは笑ったけど、すぐに止めた。 花束は菊の花をアレンジしたものだったから。

2020-04-02 13:38:48
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

人の間では死者に手向ける花とされる菊。 鮮やかなアレンジではあったけれど、どう見ても全部仏花。 わっくんも花に詳しいわけではないけれど、それくらいはわかる。 魔族には普通の花なんだろうか?とか首を傾げるわっくんに、テッドさんはついてくるか?って笑った。

2020-04-02 13:41:40
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

向かった先は城の外れ。静かな森の中。 木々のトンネルを抜けた先に広がる広い場所には小さな家が一件。 こんな場所があったのか、って思いながらついていった。 綺麗な緑の海。落ち着くような、そんな場所。 で、家の前に出迎える誰かがいた。

2020-04-02 13:44:07
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

そこにいたのはレラさん。やってきたテッドさんに嬉しそうに微笑んでた。 「お待ちしてました」って。 その場でキスとかし始めたから、わっくん慌てて背中向けてたけど(笑) 隠さない首輪に、ああ、コイツもかって思いながら。 そして中々終わらないキスに「まだかよ!💢」って焦れながら(笑)

2020-04-02 13:47:07
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

やっと終わったキスに、長ぇよ!って突っ込めば、年に一度しかこないからな、なんてテッドさんが笑ってた。 レラさん、あんまり抱いてやる事はないから中毒は進んでないけど、けどたまには補充しないと苦しくなってくるから。 レラさん大人しくて、苦しくても我慢しちゃうけど。

2020-04-02 13:50:02
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

で、レラさんに会いに来たのかと思えばそのままテッドさんは奥に行ってしまう。 えっ?となるわっくんに、いつもの事と言わんばかりのレラさんが家に迎え入れてくれた。お茶にしませんか、って。 レラさんのモモンガ達にも誘われて、わっくんはレラさんちに。

2020-04-02 13:52:45
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

懐いてくるモモンガ達におやつあげて眺めてたら、レラさんが爆弾発言。 わっくんが恋人だと思った、って。 真っ赤になりながら否定するわっくんがどうして誤解したのかと問えば、銀の首輪をしてるから、って答えた。 今まで王が銀の首輪を贈ったのは、この先の墓地に眠る人、その人だけだったから。

2020-04-02 13:55:46
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

窓の向こうに見えるのは、たった一人の為だけの墓地。 森の中だけどそこだけ太陽が差し込むように拓かれていて、草木もちゃんと手入れされていて。 そこに優しげな顔でテッドさんが立っているのを、わっくんは見てた。 頭にモモンガ達のタワー作りながらw(乗られた)

2020-04-03 13:12:39
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

べたべたと張り付いてくるモモンガ達を好きにさせてるわっくんにレラさんがクスクス笑いながらお茶を入れてくれた。 で、少し話をしてくれるわけだ。 遠い、遠い昔。テッドさんが唯一銀の首輪を贈った人の事。 きっと、それは人が言う愛だった、って。

2020-04-03 13:15:16
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

婬魔であるテッドさんに、人が言う『愛』はない。そもそも魔族は損得や自身の感情や欲だけで生きる生物だから、そう言った物とは基本無縁。 わっくんは今まで退治してきた魔族を思えばその通りだと思う。 でも、レラさんは言った。きっとそうだと。魔族には魔族なりの愛し方がある。

2020-04-03 13:19:22
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

たった一人、この森に住むレラさんにわっくんが訪ねた。独りは寂しくないのか、って。ここに縛られているわけではないのか、と。 相手は魔族。いいように使われているわけではないのか? けれどレラさんは否定した。 家族のモモンガ達がいつも一緒だから寂しくはない。

2020-04-03 13:22:13
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

そして何より、敬愛する王からこの場所を託された。 王の大切な人の亡骸を。 それはとても光栄な事だと。大事な物を任される程、王は信頼してくれている。想いを寄せてくれている。 そう語るレラさんの顔が誇りに満ちていて、キヨテルに言われた事をわっくんは思い出してた。

2020-04-03 13:25:12
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

いつかあなたにもわかる。 キヨテルがテッドさんに見た『正義』の形。その片鱗だろうか、って。 城にはテッドさんを慕う者が結構いる。 最初は『お手付き』によるものかと思ってた。 婬魔の体液は毒。侵された者がそう思い込んでいるんだろう、と。 徐々にそれは消えていったけど。

2020-04-03 13:27:53
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

墓参りが終わったテッドさんにレラさんとの話をしたら、彼は笑った。 魔族にだって、家族を大事に思ったり、人間を愛したりするんだよ、って。 含みのある言い方で、墓所に眠るのが『人間』だと気付いてしまうけど。 「カイトの事が知りたいか?」ってテッドさんが笑っていった

2020-04-03 13:30:36
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

ずっと昔に出会った人間。 誰かを大切に想う気持ちはその時に知った。人であるが故に、過ごした時間はとても短かったけれど、でも何より楽しい日々だった。 テッドさんの城があるこの場所は、実はカイトが生まれた場所。 街は滅んでしまったけれど、街自体は今でもこうして残ってる。

2020-04-03 13:33:37
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

思い出の地で、その時のまま生きているテッドさんに、なんか複雑な気分になった。 魔族が誰かを愛せるのかって疑問。 愛を理解出きるなら、自分が討伐した魔族達も『そう』だったのでは? そしてカイトの事を話すテッドさんは見たことないくらい優しくて。 ぐるぐると頭の中を回ってた

2020-04-03 13:36:55
大崎巧実@冬眠中 @mboxtw

色々と考えこんでしまったわっくんは、テッドさんがお前も同じくらいだよって言った事に全然気付かなくて、ちょっとテッドさん拗ねてた(笑) この糞真面目め、みたいな感じに。 何を迷い始めたのか、なんとなくわかったから。 そんなお話。

2020-04-03 13:38:42
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