新型コロナウイルス時代に復活した「復活の日」

新型コロナウイルスの世界的感染拡大で改めて注目を集めている「復活の日」についての呟きです。(セルフまとめです)
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角川春樹にとって畢生の大作「復活の日」は、当時は世界的にも新しかったバイオハザードによる人類滅亡というテーマ、ハリウッド級のスケールへの挑戦、世界初の南極ロケを捉えた木村大作のキャメラの美しさなど、再評価されても良い作品でしょう。 pic.twitter.com/WAB5IbJUbR

2016-07-28 20:05:57
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小松左京の『復活の日』を読み返したが、半世紀以上前に書かれた作品とは思えない熱気がある。小松左京としても初期の長編で、ペダンティックで思弁的な作風が前面に出ているが、ウイルス兵器による人類の滅亡というテーマとダイナミックな構成は、当時の世界エンタテインメント小説の最先端にあった。

2020-04-16 10:35:01
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小説『復活の日』の発表は1964年。マイケル・クライトンが『アンドロメダ病原体』を世界的ベストセラーにした5年前だ。刊行されてすぐに英訳が20世紀FOXに送られたので、それを目にしたマイケル・クライトンが「宇宙空間から来たウイルス」のヒントを得たのではないか?と小松左京は疑っていたらしい。

2020-04-16 10:43:24
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『復活の日』と『アンドロメダ病原体』は「宇宙から来たウイルス」以外は全く違うので盗作とは言えないだろうが、当時はそうした「疑い」の例はかなりあった。田中光二は、フレデリック・フォーサイス『悪魔の選択』のタンカーハイジャックの件は、自分の『爆発の臨界』の剽窃ではないかと疑っていた。

2020-04-16 10:53:30
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私は、小松左京によってSF小説の面白さに目覚めた人間で、「復活の日」も、すでに熱狂して読んでいましたので、映画公開当時は、原作と引き比べて不満が多かったのですが、今見直すと「頑張っているなぁ!」と思います。 pic.twitter.com/FLJSaRAzRa

2016-07-28 20:12:16
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角川映画『復活の日』は、公開当時は色々と不満も感じたが、今思えばチャレンジングな企画だった。 海外公開用に再編集版を作って失敗してしまったが、オリジナルのまま海外公開していたら、少し違った展開があったのではないだろうか? twitter.com/woody_honpo/st…

2020-02-13 21:09:03
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改めて映画『復活の日』を見ると、かなり原作に忠実でありながら、エンタテインメント映画として巧みに脚色しているのに感心する。公開当時は未だ若くて、原作に心酔していたから「違い」ばかりが目についたけれど、その後、様々な「原作の映画化」に失望させられながら大人になりましたからねぇ。

2020-04-16 11:22:55
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本格的な南極ロケで本物の潜水艦を使ったので、CG時代の今でも映像が古びていない。実は本物の潜水艦が南極の海に入ったのはこれが史上初(危険なので)だった。角川春樹がチリの海軍を口説いたのだ(お金もかなり使ったようだが)。木村大作が「今なら50億かけても撮れない」というだけのことはある。 pic.twitter.com/oWP8XtpLt8

2020-04-16 11:47:39
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深作欣二が「本物じゃなきゃダメだ!」と言って、世界で初めて、南極に本物の潜水艦を航行させてロケをした。南極の海に潜水艦が浮上するシーンは、やはり素晴らしい。(私は「シルエットで原潜でないのが分かるね」などとケチをつける、潜水艦好きのイヤなガキでした…🙇) twitter.com/woody_honpo/st…

2020-02-13 21:17:45
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例えば、世界の崩壊する様を米国の大統領執務室に集約させて描いたのも上手いなと思う。ここは、原作をかなり膨らませている。大統領と上院議員が「最後の夕陽」を見ながら語らうシーンなど、実に小松左京的なのだけれど、脚色ですからね。しかも、演じるのがグレン・フォードとロバート・ヴォーン!

2020-04-16 11:38:15
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『復活の日』の海外キャストは、70年代のジャンル映画ファンには悶絶もの! twitter.com/woody_honpo/st…

2020-02-13 21:20:19
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「復活の日」には米国の俳優もかなり出演しましたが、当時は中途半端な役者ばかりなどと言われていました。しかし、グレン・フォード、ロバート・ヴォーン、ジョージ・ケネディ、チャック・コナーズ、ヘンリー・シルヴァといった、ジャンル映画ファンにとっては渋すぎるキャスティングなのであります。

2016-07-28 20:25:28
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『復活の日』は、日本の役者のシーンも海外の役者のシーンも、同じ深作欣二が演出しているのに演技のコントラストが鮮明で、そのまま日米の文化論のようになっていた。 twitter.com/woody_honpo/st…

2020-02-13 21:25:29
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ロバート・ヴォーンは、角川映画「復活の日」にも政治家役で出演している。この作品の配役は日本と米国の混合だったが、図らずも大袈裟で絶叫型の日本の演技と抑えたシリアスな米国の演技を対比させる形になった。演技的にはグレン・フォード演じる大統領とロバート・ヴォーンの場面が見どころだった。 pic.twitter.com/c85gsDdxHP

2016-11-12 15:06:13
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「復活の日」の会話シーンはハリウッド俳優に衝撃を与えた。米国の映画では、まずロングで位置関係を示して、後はアップの切り返しで見せるのが基本なので、ロングショットで人物を「群像」として捉えながら芝居を展開する、深作欣二の演出と木村大作の撮影による画作りは、彼等には新鮮だったのだ。 pic.twitter.com/cHTZf8jYhG

2016-11-12 15:20:17
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当時のインタビューで、海外の俳優は皆、群像での芝居のシーンが新鮮だったと触れていた。ロバート・ヴォーンが「素晴らしい繊細な絵作り」と絶賛していた。 twitter.com/woody_honpo/st…

2020-02-13 21:30:02
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映画『復活の日』を「再評価されるべき作品」と言ったけれど、久しぶりに見直してみて「難しいかな?」と思った。映画は原作にかなり忠実なのだけれど、ある重大な改変があり、それが今の時代には受け入れられないと感じたからだ。この改変は、公開当時から原作ファンには評判が悪かったのだけれど。

2020-03-05 19:01:46
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世界がウイルスで滅亡した後、南極に僅かな人達が生き残るのだが、女性が少ない。そこで人類存続の為に不特定多数の男の相手をさせられるのだ!原作では、この提案は否決されるのだが、映画では肯定され、実行されてしまうのである!当時から「これはないだろう」と思ったが、今観ると完全にアウトだ。

2020-03-05 19:08:20
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しかも、このエピソードは、原作よりもずっとボリュームアップして描かれているのである。原作から多くの要素をカットしている事を考えると、かなりのこだわりである。メロドラマ性を出したかったのかもしれないが、深作欣二は、原作では否定されたこのアイデアがお気に入りだったのだろう。

2020-03-05 19:20:39
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この問題、原作を読み直すと記憶していたよりはグレーな書き方だった。しかし、映画の人間の尊厳に対して無神経な描き方は、やはり納得が行かない。

2020-03-06 19:05:54
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『復活の日』のラストで主人公が歩いて南米大陸の端まで帰るエピソードは、ナンセンスみたいに言われたが、小松左京によると実話がヒントになっているそうだ。ユーラシア大陸を歩いて横断した脱走兵の話を知って、それならアメリカ大陸縦断も可能だろうと思ったとのこと。 natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20…

2020-04-16 12:52:03
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『復活の日』で主人公が教会の廃墟で「問答」するシーンは公開当時に批判されたけれど、私は『風の谷のナウシカ』漫画版の廃寺院での問答で、このシーンを思い出した。 このシーン、映画版ナウシカのオープニングにも似ている。宮崎駿は観てないようで映画を観ているから、影響されたのではないかな? pic.twitter.com/TvED685geY

2020-04-06 14:36:09
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宮崎駿の場合、映画ではなく「本物の潜水艦」を見に『復活の日』へ行った可能性もあると思う。 pic.twitter.com/BqzSWzHYYY

2020-04-06 14:41:26
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『復活の日』で多岐川裕美が渡瀬恒彦の息子とボートで死出の旅に出るシーンは、唐突さもあってよく突っ込まれるのだが、成功しているかは別にして深作欣二らしいパッションのある演出だと思う。 少しでも南極に近づいて死のうとする2人。そして渡瀬恒彦はそれに応えるが、草刈正雄は気付かないんだよ。 pic.twitter.com/lfYFR3AdKP

2020-04-06 15:05:41
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急に疾走するボートのシーンに切り替わるので、映画館でも少し笑いが起きたし「南極に行ける訳ないだろ」と揶揄する人も多いのが納得いかない。(南極に行こうとしてる訳じゃないだろ!) しかし「もし宮崎駿が観ていたら?」と空想すると、宮崎駿的にはこの演出は絶対に「あり」だったと思うんだよ!

2020-04-06 15:15:59
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