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日本とアメリカのサブカルチャー、いわゆるアニメやゲームに登場する悪役達には、両国共に明確な見た目の違いが表れている。
其は"美形悪役"というジャンルの土俵の有無から来ているものだ。
アメリカに比べて日本のサブカルは美形、またはイケメン悪役の存在が圧倒的に多く、浸透率も高くて根強い。 pic.twitter.com/F4pbILycat
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ハリウッド映画の美形悪役と云えば、マーベルのMCUシリーズに登場するロキがいる。
英国美男子俳優ランキング1位なトム・ヒドルストンの女性人気が根強いが、原作コミックでのロキ自体は美形キャラ路線を売りにした物では無い。
ヒドルストンのロキは実写化に伴っての異例パターンと見るべきだ。 pic.twitter.com/8UVS5vX1V4
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ここら辺の違いは悪役だけに限った事では無く主人公等のヒーロー役にも見られる傾向だ。
日本のカッコ良い主役とは美形の場合を指すパターンも多く、反対にアメリカでは"タフガイ"の意味合いが強い。
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極端な例ではあるが下画像のヒーロー達が、国による特徴的な違いをよく表している。
上から『コナン・ザ・グレート』アーノルド・シュワルツェネッガー
『HE-MAN』ヒーマン
『るろうに剣心』佐藤健
『ファイナルファンタジーVII』クラウド・ストライフ pic.twitter.com/cZ1GLPQpw1
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1930年代のハリウッドでは、容姿端麗で快活な爽やかさを持つ剣劇俳優エロール・フリンが人気を博していたが、やはりアメリカのヒーロー理念は同時代の西部劇からなるジョン・ウェインイズムにある
スマートなチャンバラを魅せた役者達は姿を消し、銃撃戦を見せ場としたタフガイ俳優が主流となっていく pic.twitter.com/bYDljsSniu
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因みに筋肉の肉体美を映画で誇示するヒーローの元祖は30年代の『フラッシュ・ゴードン』のラリー・バスター・クラブと『類猿人ターザン』に主演したジョニー・ワイズミュラーだと云われている。
80年代に溢れた、シュワルツェネッガーやスタローン等の筋肉映画様式の祖とも見なす事が出来るだろう。 pic.twitter.com/bfiGvhrvJV
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『フラッシュ・ゴードン』からの影響でスター・ウォーズを制作したジョージ・ルーカスだが、主役2人はバスター・クラブの様なタフガイでは無くマーク・ハミル、ヘイデン・クリステンセン共に細身な美形俳優だ。
恐らくキャスティングに関してはエロール・フリンの古典活劇のイメージを優先したのだろう pic.twitter.com/H6inmEIRZH
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近年でもやはりアメリカはタフな男性像の方が好まれる傾向にある。
例外としては、吸血鬼の退廃的ロマンスを描いた『トワイライト』シリーズが一時期流行したが、美形キャラにしては皆ガタイが骨太だ。
アメフトをやってるオラオラ系ジョックが、急にゴス趣味に目覚めた様な違和感を感じてしまう。 pic.twitter.com/mnEXk2yMuD
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同じハリウッド産の吸血鬼物では1994年の『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』が数少ない美形表現の成功例だ
トム・クルーズとブラッド・ピットが退廃的なヴァンパイアを演じ、トムのレスタト役は意外にも化粧栄えするルックスでハマりぶりを魅せた
トワイライトには無いヨーロッパ的な耽美さがある pic.twitter.com/KpzWN6UGN3
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アメリカでもフェミニンな男性がウケる需要はあるにはあるが、そういったスターを排出するまでには至っていない。
ビートルズやデヴィッド・ボウイ等のフェミニンアーティストは皆英国からやって来た者達だ。
特にデヴィッド・ボウイの存在は、後生のキャラクター表現へ多大なる影響を与えた。 pic.twitter.com/WvRlNsovjg
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一方アメリカと違い日本では、そういったフェミニン要素、いわゆる"中性的"な男性表現においては古い歴史と下地があった。
其の始まりが歌舞伎に於ける「女形」の演技スタイルだ。
男性役者が女性らしく魅せる為の繊細な動きという技術の素養や基盤は、後の様々な分野の発展にも活かされていく。 pic.twitter.com/gWQKG52xgu
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そして歌舞伎と並んで重要なのが宝塚歌劇団の存在だ
女性が男性を演じる対照的なパターンではあるが、今ではお馴染みの『ベルサイユのばら』初公演の演出を手掛けたのは、歌舞伎界の出身であり二枚目時代劇スターだった長谷川一夫である
男女互いに性差の違いを追究し表現する密接な関係性とも言える pic.twitter.com/TWNQp8v0oc
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時代劇の剣劇スターの中でも歌舞伎の女形を得意とした役者は、スクリーンの中でも妖艶な魅力を放つ
歌舞伎から映画俳優へと転向した中村錦之助、大川橋蔵、東千代之介、市川雷蔵の四人はニスケニゾウと呼ばれ、容姿端麗なルックスで人気を博した。
特に橋蔵と千代之介の美貌ぶりは今尚際立つだろう。 pic.twitter.com/Nw3vDD417Z
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時代劇で色気を売りにしたキャラクターと云えば「眠狂四郎」だ
平幹二朗や田村正和など様々な二枚目俳優が演じて来たが、ルックスだけではなく演技や殺陣の立回り全てを含めてが最も評価が高かったのが市川雷蔵だろう。
GACKTも舞台で狂四郎を演じており、ニヒルで妖艶な雷蔵版からの影響が強いらしい pic.twitter.com/0iv0gGkWf8
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日本にはまだまだ、美形男性文化の下地となった要素が数多く存在している。
時代性もあり決して万人にウケていた訳では無いが、全盛期の頃の美輪明宏と後に続いたピーター(池畑慎之介)の美貌俳優としての存在感もまた其の一つであり、男性が魅せる耽美性表現の極みでもあった。 pic.twitter.com/08y6d6qm47
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70年代は耽美性を主題にした少女漫画の全盛期であり、山岸涼子、萩尾望都、竹宮惠子などが代表格な作家だ。
其の世界観は『ベニスに死す』のビョルン・アンドレセンの様式そのものであり『日出処の天子』の厩戸王子や『ポーの一族』のエドガーに『風と木の詩』のジルベールはその美貌で読者も惑わす。 pic.twitter.com/he1zlarB1A
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70年代に活躍したフェミニン歌手路線で画期的だったのがジュリーこと沢田研二だ。
当時の絶大な人気ぶりから木村拓哉と比較されたりもするが、和製デヴィッド・ボウイとも云われた其のスタイルは、後の及川光博やGACKT等の中性的な王子様路線の先駆けだろう。 pic.twitter.com/4w50f1WbzQ
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映画『魔界転生』で悪役、天草四郎時貞を演じたジュリーは妖艶さと耽美的な振舞いで、ルックスだけではない唯一無二の存在感を示した。
そして若き日の真田広之とのキスシーンは監督による急遽の演出という巨匠、深作欣二の思わぬ趣向ぶりも炸裂した
「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり、、、」 pic.twitter.com/BaRLO1M7nj
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日本から美形キャラクターが多く輩出される時代背景と其の需要は、あらまし説明出来たので次は日本とアメリカの悪役キャラクターデザインの差異について掘り下げてみよう。
アメリカの悪役デザインに関しては、ヒーロー特有のタフガイ的マッチョイズムとはまた別の要因がある。
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特徴的かつ面白い線引きなのが、アメリカの悪役キャラクターは皆一目で悪人と判るデフォルメの強さだ
ここら辺の系譜はディズニーの長編アニメ『白雪姫』の魔女から始まっており、アニメは子供が観るものなので情操教育の一環という意味合いもある
人は見かけによるという固定観念が根付いた要因だ。 pic.twitter.com/fWnV6Q2HZO
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90年代のディズニー悪役でも多少の変化球はあったが、やはり人格性が顔に出るという表現は変わらない
だが近年のディズニーアニメでは観客にヴィランだと悟らせない為に、見た目では判別出来ないデフォルメに変える工夫を見せた
『アナと雪の女王』の王子様であるハンスが其のフェイクパターンの典型だ pic.twitter.com/kkkgmbkhPf
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アメリカでは比較的最近の悪役表現だが、日本のアニメや漫画ではそう珍しくは無い常套手段だ。
勧善懲悪で悪人の見た目が分かりやすいデフォルメをした『ONE PIECE』でも、たまにこういった観客を騙すタイプの悪役達が登場する。
日本人からしたら、最早このパターンはお馴染みであろう。 pic.twitter.com/9Gr4cTficd
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ディズニーアニメ以外でも、80年代カートゥーンアニメの代表的なヴィラン達は一目で悪役と分かるデザインだ。
『地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー』コブラコマンダー
『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』メガトロン
『HE-MAN』スケルター
『ニンジャ・タートルズ』シュレッダー pic.twitter.com/Ny6jxjkBxi
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美形悪役の面白味は"人は見かけによらない"というギャップからくる事にもある。
そんな日本の文化として、たらしめた美形悪役達の系譜や特徴を漫画とアニメやゲーム等の歴史から抜き出していこう。
流石に数が多いので、重要な起点と個人的好みが入り雑じったものとなる。
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漫画史の中で美形悪役の最先端だったのが、手塚治虫の『バンパイヤ』に登場するロックこと間久部緑郎だ。
元々はホームズが由来の少年探偵ロック・ホームの名で活躍したヒーローだったが、シェイクスピアのマクベスを下地としたピカレスク路線で、スターシステムの新境地を開いたキャラクターである。 pic.twitter.com/w4DUtWyFNh
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