JCウイルス(JCV)から見た中国の成り立ちーー黄河文明の担い手と長江文明の担い手は、起源が異なるJCVに感染していた!?

1990年代の中頃、私は縁あって武漢出身の留学生(通称、カクさん)を指導することとなった。彼は「日本で言う関東と関西の違いみたいに、中国北部と南部で気質が違う。南部出身者はずるく、性格が良くない」と言って、中国南部出身の留学生を嫌っていた。カクさんは南部の武漢の出身だが、太平洋戦争の時に、両親は北京から武漢へ移ってきたので、自分は北部の人間だと彼は強弁した。彼が言うように、中国にも北と南で民族的な違いがあるのかを、JCウイルス(JCV)て調べたら面白いと私は思った。なぜなら、日本の例があるからである。まとめ「JCウイルス見た現代日本を…」を参照。https://togetter.com/li/1450392
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暫定的に結論する。」【B1-bを持つ人々の起源】今までB1-bと言っていた亜型は、実はB1-b1とB1-b2という二つの亜型の総称である。しかし実際に、B1-b1かB1-b2かを正攻法で決定するのは大変なので、両者を簡単に区別する方法を考案した。この方法を使って、世界中のB1-b株をB1-b1かB1-b2かに分類した。

2020-04-23 23:29:59
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その結果を世界地図上に地域毎に円グラフで表した(図8)。B1-b2は南アジア(南インドとスリランカ)でのみ検出され、他の地域ではB1-b1が検出された。B1-b1が高率に検出された地域は東シベリア、中国(内モンゴルと西部)、モンゴル、チベット、ネパール、ウズベキスタン、ミャンマーであった。検出率は pic.twitter.com/b3bo7ib17z

2020-04-23 23:30:00
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低いが、西アジア(トルコ、サウジアラビア)、地中海沿岸地域(ギリシャ)でも検出された。B1-bを持つヒト集団の分岐と移動を以下のように推定する(図9)。祖先B1-bを持つヒト集団は中央アジアのどこかに存在したが、やがてそれぞれ祖先B1-bを持つ二つの集団に分岐した。そのひとつが保有していた pic.twitter.com/8fxz5UprOH

2020-04-23 23:30:01
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祖先B1-bはB1-b1へと進化し、もう一つの集団が保有していた祖先B1-bはB1-b2へ進化した。それから長い年月を経てB1-b1を持つ集団は広大な地域に拡散したが、B1-b2を持つ集団は南アジアへ移動し、そこに留まり続けた。以上のごとく、中国の一部地域(内モンゴル、ウイグル自治区、チベット)で検出された

2020-04-23 23:30:02
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B1-bはB1-b1に分類される亜型であり、この亜型はシベリア、中央アジア、中央高地に広く分布することが明らかになった。【考察】本まとめにおいて、現代中国人がそれぞれ独特な分布パターンを有する四つのJCV亜型ーCY、SC-f、B1-a、B1-b1ーを保有することを明らかにし、これらのJCV亜型の起源の解明を

2020-04-23 23:30:02
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試みた。以下では、得られた知見と中国文明との関連を議論したい。昔、社会科の授業で、黄河流域で生まれた「黄河文明」が世界四大文明のひとつだと教えられたが、1973年と1977年の河北省の長江下流域の発掘調査によって、黄河文明に先立つ「長江文明」の存在が明らかになった(長江は揚子江の別名)。

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長江文明を特徴づけるのは水田稲作であり、稗、粟などの畑作中心の黄河文明と対比される。本まとめで明らかになったように、中国北部にはJCV亜型のCYが多く分布し、中国南部にはSC-f亜型が多く分布する。両亜型の分布域の境界は黄河と長江の間にある。黄河文明の担い手がCY亜型を、長江文明の担い手が

2020-04-23 23:30:04
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SC-f亜型を保有していたと推定され、さらに、それぞれのJCV亜型を各文明の担い手の子孫たちが代々受け継いで、現在に至ったと考えられる。なお、JCVがヒトの子孫に代々受け継がれることは、日系アメリカ人二世、三世が持つJCV亜型の調査によって確認されている。 【文献】添付書を参照。 pic.twitter.com/U3vPpXHJAW

2020-04-23 23:30:05
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