2020-04-26のまとめ
2020年2月より、新興国から急激な資金流出が発生。とりわけ、WHOがパンデミックを宣言した3月第2週において、記録的な資金流出が確認できる(図表2)。
2020-04-26 23:09:11その規模はリーマン・ショック時や、2013年に米FRBが大規模資産購入策の縮小を示唆したテーパー・タントラム、そして2015年8月に中国人民元銀行が突然の元レート切り下げを発表した、いわゆる人民元ショックの時を大きく超えた。
2020-04-26 23:09:11今局面で特に激しい資金流出に見舞われた国として、インド、韓国、台湾、インドネシア、ブラジル、タイ、中国、南アフリカ、ベトナムが挙げられる
2020-04-26 23:10:18経常収支対GDP比、財政収支対GDP比(2015年から2018年) pic.twitter.com/JB3E5AJhGW
2020-04-26 23:10:18ベトナムは経常収支が赤字から黒字に転じているものの財政収支は明確な赤字が続いており、ブラジル、インド、南アフリカ、インドネシアに至っては、双子の赤字から脱していない。
2020-04-26 23:10:19対外資産-対外債務 プラス値=純資産、マイナス値=純負債 pic.twitter.com/pZtHaxr5WJ
2020-04-26 23:10:19政府有効性指標を確認すると、ブラジルを筆頭に、ベトナム、インドネシアなどは低水準になっている。危機時の政府対応能力が低い点も資金流出加速の背景にある
2020-04-26 23:11:36ブラジル・南アフリカはここ数年の平均成長率がそもそも低いものに留まっており、インドでは足元の成長率が過去平均よりも大きく低下している。もともと脆弱な構造を持つ国で、足元の経済パフォーマンスが悪くなっていたことは、過去最大の規模で資金流出が生じた要因の一つになっている。
2020-04-26 23:11:37(。 ・ω・)フム 製造業の国際分業の深化を背景に、ロックダウン措置はグローバル・サプライチェーンにも大きな打撃を与えている。先進国経済の急停止やサプライチェーンの機能不全による世界貿易の停滞は、輸出を通じて新興国・地域の経済に悪影響を与える。
2020-04-26 23:12:49これまでのところ欧米先進国や中国と比べて感染者数は少ないものの、ブラジルやインド、インドネシアなどでは4月以降、感染者数の増加ペースは加速している(図表9)。医療体制の弱さを踏まえると、これらの国ではこの先、感染拡大が大きな問題になる可能性が高い
2020-04-26 23:12:50急激な資金流出が続く場合、外的ショックへの耐性が低い南アフリカ、ブラジル、インド、インドネシアなどは、資金流出と通貨レート下落を防ぐために、利上げに転じることを余儀なくされる
2020-04-26 23:12:51(ヽ´ω`) 米国では過去30年間、高所得層ほど所得がさらに伸びてフローの所得格差が拡大し、ストック格差拡大に繋がった。負債/資産比率でみた家計全体の債務負担はリーマンショック以降改善したが、下位4割の低所得層では高止まり乃至悪化している。
2020-04-26 23:14:43高所得層の債務負担改善と低所得層の債務負担悪化の同時進行の背景には、大規模な金融緩和の長期化が、高所得層に偏在する資産価格を押し上げる一方、信用力の乏しい低所得層の借入を促したことがあると考えられる。
2020-04-26 23:14:44商務省国勢調査局の五分位階級別の世帯平均所得統計(第V分位は最上位5%の内数も公表)を用い、東西冷戦終結直後の1990年と2018年の平均所得と、その間の所得の増加倍率をみると、元の平均所得が高いほど増加倍率も高い。
2020-04-26 23:14:45そして、第I分位(最下位 20%)の世帯平均所得に対する最上位5%の世帯平均所得の格差は19.4倍(1990年)から30.2倍(2018年)に拡大した
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