ロシアを歩いて横断3年目 北カフカス・カルムイク編

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ロシア横断@歩行演劇mission B @MKamenka

ロシアを歩いて横断3年目、2028/03/11土(1日目)。 0:00、闇に潮騒。カフカス最西端トゥスラ岬мыс тузла。気温8℃。東に向かう。 pic.twitter.com/3tI93niv9w

2020-03-09 11:52:04
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ロシア最高峰エルブルス山(5642m)を擁するカフカス山脈が西下がりに低くなって海に没する地点がこのトゥスラ岬。ルーシの影もない紀元前6世紀から集落があったことが発掘から分かっている。露wiki→ru.m.wikipedia.org/wiki/%D0%A2%D1… pic.twitter.com/7oW8zgRaWS

2020-03-09 13:55:57
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トゥスラ岬までは3/9にモスクワからシンフェロポリまでロシアの「国内線」で飛び、滞在登録のため1泊し、バスか列車でケルチまで行って、海峡橋はタクシーで渡るというルート。(クリミア域内はクレジットカードが使えないので注意) pic.twitter.com/fdBqKtXpId

2020-03-09 14:11:40
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初日は12kmだけ歩き、タマニтаманьで「レールモントフの家」ほか古代遺跡などの観光をする。宿は豊富。「ペチョーリンの手記」の冒頭がこの地で、シュトルムウントドランク的な野育ちの美女を好んで描く露文学の中でも当作の密輸業者の娘の描写は白眉。露wiki→ru.m.wikipedia.org/wiki/%D0%94%D0… pic.twitter.com/fJkurfqJFf

2020-03-10 08:30:10
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2日目(3/12日)。32km歩いてユビレイニюбилейный(記念日)というタマニ湾奥の1400人ほどの村まで。レーニン生誕100年を記念して建設されたそう。田舎だがリゾートのため隣村と併せて4軒もの宿がある。お伽噺のような露wiki→ru.m.wikipedia.org/wiki/%D0%AE%D0… pic.twitter.com/6G5hHCR5aR

2020-03-10 09:02:12
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3日目(3/13月)。アゾフ海に出、潟湖の砂嘴を渡り、クバニ河デルタ西端の河口まで34kmほど歩く。正確な地先は分からないがテムリュクスキーтемрюкскийという集落が近い。ブルカンвулкан(ボルケーノ?)と呼ばれる泥泉浴が人気な地域のよう。 pic.twitter.com/le8BMoVruM

2020-03-10 13:48:09
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北カフカス西側を西流するクバニ河は、東側のテレク河とともに造山運動の隆起により550万年前に形成された。それ以前はカスピ海と黒海は海峡で繋がっていた。(なお日本語ではクバンと表記するのが普通だが語尾のьは露語でもトルコ語でもかすかに「ィ」と発音すると思われるのでここではクバニと書く) pic.twitter.com/RLjuIaYhPj

2020-03-12 06:14:41
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4日目(3/14火)。アゾフ海を見納めて内陸へ。37km歩いてコルジェフスキーкоржевскийという8500人ほどの村まで。デルタ地帯につき海抜はほとんどない。宿・カフェなどちらほら。露wiki→ru.m.wikipedia.org/wiki/%D0%9A%D0… pic.twitter.com/q5bohRtm6i

2020-03-12 07:05:35
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5日目(3/15水)。クバニ河に沿いたいためコルジェフスキーで国道から南に逸れ、39km歩いてトロイツカヤтроицкаяという6800人ほどの村まで。ヨウ素を産出するが、驚いたことにロシア内での産地はここだけなのだそう。ヨウ素大国日本にいるとにわかに想像がつかない。露wiki→ru.m.wikipedia.org/wiki/%D0%A2%D1… pic.twitter.com/j9HtueU7yJ

2020-03-13 07:23:07
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ソ連時代のヨウ素生産の苦労を詳細に語る文章があった。基本、稀少元素の扱いで、冷戦期に輸入に頼らない方策を模索している。石油掘削水を利用する方法はソ連の考案によるそう。主産地がバクーとトルクメンバシ周辺だったため今はトロイツカヤだけが残っていると。記事→provisor.com.ua/archive/2004/N…

2020-03-13 07:53:31
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先述の通り北カフカスは海峡の名残りで、さらに遡ればテチス海である。私見だがローラシア・ゴンドワナ2大陸時代には温暖な赤道海流が地球を一周していて、繁栄したプランクトンと海藻がのちに油田とヨウ素堆積層を形成したのではあるまいか。バクーもトルクメンバシも同一線上に位置する。

2020-03-13 08:04:39
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ついでながら油田が均一に分布せずに偏在するのは「赤潮」の結果、つまり高速暖流による海水温上昇と生態攪拌の影響を多年にわたり受け続けた「入り江跡」なのではないかとも思っている。

2020-03-13 12:06:01
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書き落としていた。トロイツカヤにはペンション風の宿もある。 pic.twitter.com/vlrBPg5ZnH

2020-03-13 12:07:28
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6日目(3/16木)。河沿いに39km歩いてスヴェルドロフスキーсвердловскийという200人ほどの村まで。ロシアの川はおおむね護岸工事がされていないため川沿いといってもさほどは寄れない場合が多い。本日も、畑の畦道をまっすぐ突っ切る方がむしろ楽しいかも知れない。露wiki→ru.m.wikipedia.org/wiki/%D0%A1%D0… pic.twitter.com/dER95eWEeQ

2020-03-13 12:16:30
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カフカス入域からここまでほぼ先住民文化を見ずに過ごしてきた。明日はやっとアディゲ共和国に踏み込む。四囲をクラスノダール地方に囲まれるという異様な立地は、端的に統一タタール思想を分断するための大ロシア主義の策動だろう。今回の旅の初めの1ヶ月は、トルコ文化の現状を見るのが主目的。 pic.twitter.com/8HEzDB44G8

2020-03-13 15:51:11
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それにしてもクバニ河デルタの広大なことはすごい。スラヴャンスク・ナ・クバニの近くのセルビンというところに分流施設があって大きく東西に分かれるが、両河口の距離は直線で57km、海岸線延長なら70kmほどもあるか。 pic.twitter.com/qdu4JnsjrG

2020-03-14 05:15:02
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7日目(3/17金)。39km歩いて待望のアディゲ共和国へ。ホムティхомуты(〆金)という500人ほどの村まで。農道伝いに行くので国境に標識があるかもあやしいが、ともあれタタール文化圏である。露wiki→ru.m.wikipedia.org/wiki/%D0%A5%D0… pic.twitter.com/PPB2OgK9mT

2020-03-16 00:26:53
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ひなびた村で特記するほどのトピックも乏しいものの、涸れ気味の溜め池(クバニ河沿いだが繋がってはいない)のほとりにキオスクのような施設があり、デイキャンプやカワカマス釣りのベースになっているよう。 pic.twitter.com/Q9u1t3edMX

2020-03-16 01:39:43
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ストリートビューにアディゲ国境の写真があった。未舗装である。 pic.twitter.com/PAoCb6vt9X

2020-03-16 01:49:09
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「なさそうな所にこそあるのが歴史」のひそみにならうならば、アディゲ共和国の中でも最も辺鄙なところにあるこの村などはまさに歴史の宝庫であろうと思う。首都マイコープは遠いがロシア文化圏の100万都市クラスノダールは徒歩でも数時間。 pic.twitter.com/nimRIYnoxR

2020-03-16 02:03:22
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8日目(3/18土)。13kmだけ歩いてクラスノダール、チアトル・スカスキーノтеатр сказкино(お伽噺劇場)へ。本当の幼児向けのため客席は平土間にカーペット、演目は参加型、開演は10:00。手狭なため予約が無難。公式→skazkino.org pic.twitter.com/eWP7CmfZSJ

2020-03-18 06:30:39
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宿は豊富。いったん静養。夜は大劇場2と小劇場2(民営)のどれかへ見に行く。本年の徒歩旅程ではここが一番の文明の集結地。театр мои公式→teatrmoi.com pic.twitter.com/3nLDtbREx4

2020-03-18 06:56:15
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9日目(3/19日)。さてここからがカフカス。アディゲに戻り、36km歩いて、クバニ河の大きな貯水池に沿う国道のガソリンスタンドまで。マイコープに向かっている。 pic.twitter.com/mYwPch7yEX

2020-03-18 07:44:39
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10日目(3/20月)。なるべく共和国内を進みたくシェフチェンコという村で国道を南に逸れ、ブジェドホフスカヤбжедуховскаяというクラスノダール地方側の村まで39km。元来ブジェドゥグ人(アディゲ人のいち氏族)が住んでいたがカフカス戦争敗退(1864)で滅亡ないし移住と。露wiki→ru.m.wikipedia.org/wiki/%D0%91%D0… pic.twitter.com/qULK3CmdCO

2020-03-18 10:08:33
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なおブジェドゥグの故地残存率はそれでも25%ほどと12氏族中で最も高く、ジャネイ、ハトゥクワイ、ウビフは「ひとりも残らない」まで一掃されたと。本稿は戦禍の確認が目的ではないが、知らずにこの地を通過することは許されまい。対チェルケス民族浄化政策については英wiki→en.m.wikipedia.org/wiki/Circassia… pic.twitter.com/aCAFLIz38j

2020-03-18 11:41:59
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