これから病院、診療所の外来はどうなるのか？

medtoolz @medtoolz

このウイルスは、SARSのように、世界から感染者が全くいなくなってしまうという事態は想像しづらい。季節性の、やっかいな上気道炎として、このまま共存してくか、最低限、世界中のあらゆる病院が、コロナウイルス感染の患者さんが常にいるという前提で、業務を見直す必要に迫られる。

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そうした場合に厄介なのが、感染性を有しながらも全く無症状である患者さんが、おそらくかなりの割合で存在することで、現時点では、臨床症状からそうした患者さんを同定するのは難しい。苦肉の策とはいえ、PCRのような検査が求められることになる。

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今でも一部病院では、救急外来のルーチンとして、インフルエンザの抗原検査を行っている。あれをやっていると、真夏であっても、インフルエンザの抗原検査が陽性となる患者さんが時折いるのだという。今の感染症も似たような状況になるのだと思う。

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インフルエンザ検査ぐらいの簡便さと精度で、コロナウイルス感染症を同定できるのであれば、救急外来のような場所では検査がルーチン化するのだろうし、一般内科外来のような場所では、おそらく患者さんは全員マスク着用、来院時検温、発熱を生じている患者さんについては別窓口対応のようになっていく

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大きな病院には出入り口が複数あって、外来ブースも複数持っているから、レイアウトの変更には比較的耐えられる。困るのはむしろ開業クリニックで、ポストコロナ時代に合わせて、クリニック内部の動線を分けることは、建物に余裕がないぶん、かなり難しくなってくる。

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開業クリニックの収益は、8割ぐらいが慢性疾患、高血圧や糖尿病などの患者さんを、いわば常連さんとして定期的に診療することで得られ、2割ぐらいがちょっとした上気道炎症状や腹痛といった、一見さん的な患者さんになる。有症状の方を全て断れば、経営が回らない

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現時点で、無症状の方からコロナウイルスを同定できる検査は、実用的なところでは PCR検査しか存在しない。PCR 検査の拡充を訴えているのが、主に開業クリニックを経営している医師の団体である日本医師会であることは、案外理にかなっているのだろう。

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医師会が「PCRセンター」を訴えているのは、おそらく自分のクリニックでまずは患者さんを引き受け、経営の流れ自体は止めることなく、発熱した方についてはセンター引き受け、陰性確認後自分のクリニックで診療、という状況を作りたいのではないかと思う。