COVID-19におけるBCG仮説についてのやり取りのあれこれ

興味深いやり取りだったので、とりあえず両論併記でまとめました。
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Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@kamonomana @j_sato ですので、このどちらかを調べるためには、(臨床試験の結果が得られない段階では)信頼性の高い抗体検査などにより、無症状の方々も含めた実際の感染者がどの程度いるのかというようなデータが必要になるでしょうね。

2020-04-24 18:04:24
Masakazu ASAHARA, PhD(浅原正和) @kamonomana

@tsuyomiyakawa @j_sato 高齢者では効果がなくなるならばDP船内の結果への反論になりますが、同じ論法でいくとBCGが感染率を下げるという仮説を支持すると思われていたいくつかのデータ(2国間比較で接種群の高齢者で感染率が下がるように見える現象)はアーティファクトということになります

2020-04-24 18:43:29
Masakazu ASAHARA, PhD(浅原正和) @kamonomana

@tsuyomiyakawa @j_sato BCG仮説界隈での議論の流れをみるに、結果に応じて様々な説明をするのではなく、反証可能性のある仮説設定と検証をしていく必要があるように感じています。臨床研究は期待されるアウトカムを想定してデザインされているのではないでしょうか。

2020-04-24 18:44:24
Masakazu ASAHARA, PhD(浅原正和) @kamonomana

@tsuyomiyakawa @j_sato 魅力的な仮説であるがゆえに、仮説をはっきりと形のあるものにして、それに対して頑健な証拠を積み重ねていく必要性を感じます。とはいえ、先ほどもお話ししたように、地域間比較では検討可能な混交要因以上に影響があるであろう社会的要因があり、それを補正するのには困難を伴うように思います

2020-04-24 18:46:43
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@kamonomana @j_sato 高齢者本人での効果が薄くなっていたとしても、集団免疫が想定されますので、「2国間比較で接種群の高齢者で感染率が下がるように見える現象」は生じることになると思われます。

2020-04-24 21:08:28
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@kamonomana @j_sato 「検討可能な混交要因以上に影響があるであろう社会的要因」というのは、マスクをする習慣や靴を脱ぐ習慣などでしょうか?これらの国別の定量データはたしかに入手しにくいのですが、西欧東欧でのCOVID-19の患者数・死者数の大きな差はこの2つでは説明できないですよね。

2020-04-24 21:11:53
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@kamonomana @j_sato 他の社会的なものも含めた要因で、BCGの見かけの効果を説明できそうな混交要因候補を自分たちでも考え、またお教えいただくことをお願いしたりもしていますが、具体的なもので他に有力なものは出てきていないですね。もし何か具体的にありましたら、ぜひお教えいただければ。

2020-04-24 21:15:34
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@kamonomana @j_sato 混交要因というか、このBCG仮説の延長のようなものとして、結核感染率や他の感染症(風疹、麻疹、マラリア等)の感染率との逆相関があるという事実はあります。結核菌はBCGと基本同じと考えられますし、他の感染症の罹患/ワクチンも何らかのプロテクティブな効果がある可能性はあると思っています。

2020-04-24 21:23:27
禁煙ポンスケ_心臓リハビリへ転職 @janeway_tlr2

@tsuyomiyakawa @kamonomana @j_sato 本質は、BCG接種ではなくて、その方の免疫のTh1/Th2バランスにおいて、どちらが優位になっているのか?だと考えています。各種のウイルスを含む細胞内寄生病原体ワクチンはTh1方向に働き、細胞性免疫が優位に働くから、この感染には有利とみているのですが。

2020-04-24 21:39:19
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@janeway_tlr2 @kamonomana @j_sato BCG接種、結核菌感染を始め、麻疹、風疹、マラリア感染など、非特異的に働く細胞性免疫を強めるものが効果がある、という可能性は結構ありそうですね。衛生状態のよくない国ほど、COVID-19のリスクが小さいという事実との整合性が高い考え方かと思います。

2020-04-24 22:12:01
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@janeway_tlr2 @kamonomana @j_sato COVID-19では抗体ができていても重症化したり、抗体があまりない人でも回復したりするようですし、BCGだけでなく、細胞性免疫を高めるような戦略が有効なのかもしれないですね。

2020-04-24 22:21:34
@33Ues1RU6vQWHYf

@tsuyomiyakawa @j_sato @kamonomana この図だと、現状の日本は特別ですね。 BCGを接種している国も含めて、帯状の範囲に分布していますが、日本は、その範囲から外れています。 日本では、BCG以外の要因が大きいわけだから、BCGに期待して他の要因を損なうのは危険です。 marketmonetarist.com/2020/04/20/one…

2020-04-25 00:46:41
J Sato @j_sato

@33Ues1RU6vQWHYf @tsuyomiyakawa @kamonomana 台湾をプロットすると日本と同じような場所に出てきます。高齢化が進んだ国でBCG Tokyoを接種しているのがその2国のみです。

2020-04-25 00:59:40
@33Ues1RU6vQWHYf

@j_sato @tsuyomiyakawa @kamonomana 2国のみのTokyoまで区別すると、統計データとしての価値はなくなりますので、危険であることに変わりはありません。

2020-04-25 01:09:13
J Sato @j_sato

@33Ues1RU6vQWHYf @tsuyomiyakawa @kamonomana それはその通りです。 「日本では、BCG以外の要因が大きい」の反例を示しただけです。

2020-04-25 01:14:21
@33Ues1RU6vQWHYf

@j_sato @tsuyomiyakawa @kamonomana ちなみに、高齢化が進んでいない国をプロットするとどうなりますでしょうか?

2020-04-25 01:37:07
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana この浅原さんの論文のFig1とかFig2の図なんですが、縦軸の死者数、人口で補正されていないということがあります。これは非常に大きいことです。例えば、サンマリノとか「バンド」のかなり下にきてますが、わずか3万人強の人口でこの位置なんですね。

2020-04-25 06:21:07
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana サンマリノは事実上イタリアの都市みたいなもので、感染爆発している国で人口補正をするとすべての国・地域の中で人口あたり死者数は1000を越えダントツトップの国となります。一方、ブラジルは一見バンドの中の上くらいに見えますが、人口あたり死者数は17とかなり下位(50位以下)になります。

2020-04-25 06:27:23
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana 感染が始まったごく初期のデータであれば、人口補正しないことにも意味はないわけではないのですが、人口2億人の国と3万人の国を同じ土俵で比べるのは意味としては薄いのではないかと。

2020-04-25 06:31:38
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana また本質的な問題として、死者5人に到達するまでの期間が、BCG接種国とそうでない国で随分異なる、という事実があります。多くのBCG接種国と結核蔓延国(アフリカの国々など)では未だに5人に到達していないところが多数あります(台湾もようやく最近6人に)。

2020-04-25 06:37:19
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana そこ(人口あたりの一定数死者数に到達するまでの日数)も本来、BCGの効果として検討してよいような対象になるかと思います。ただ、そこのスタートを揃え、かつ人口補正をしない場合でも、growth factorの解析で差が見られる、という結果も出ています(こちらの改訂バージョンで加えてます)。

2020-04-25 06:41:42
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana 浅原さんの論文で可能性を示唆されている「日本などの一部のアジアの国では同様なウイルスが既に蔓延して免疫ができている」という仮説は可能性としてはあり得るかと思います。それは検証に値する仮説ですが、西欧・東欧、アフリカなどの差は説明できないですね。

2020-04-25 06:49:54
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana 人種差については米国内での各人種の比率とCOVID-19死者数の比率を比較してみてますが、アフリカ系ではこれがほぼ一致しアジア系は若干COVID-19死者数比率が少ない傾向が出ています。アジア系は移民が多いので、この差は遺伝的な差、ワクチン接種の差のどちらでも説明は可能ということかと思います。

2020-04-25 06:53:22
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana 浅原さんの論文中で議論されている要因については以上のようなことですが、さらに隠れた強力な混交要因候補もあるかもしれないので、もしあればぜひ。

2020-04-25 07:02:13
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@33Ues1RU6vQWHYf @j_sato @kamonomana 例えば「結核菌感染その他、細胞性免疫を強めるものであれば何でも効く仮説」は、BCGとCOVID-19感染の極めて強い相関を踏まえて、BCGだけの仮説をアップグレードし、より妥当性の高い説明も可能にするようなものかと思いますが、その種のものは価値が大きいかと。

2020-04-25 07:06:28
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