まどか☆マギカナイト後の感想+まどか☆マギカSF論+魔法少女の系譜からの読み解き
- tamagomago
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@amiyoshida (以下、諸々悩んで書いていたらとんでもない数の連投予定になってしまい。リプライ分一つ一つ文字数削るのが辛過ぎるため、リプライでなく普通にtweet連投にします。すみません。リプライと思って読んでいって頂けると助かります)
2011-06-17 12:52:06具体的に諸々挙げていきますと。まずQBが語るエントロピー云々は無茶もいいとこのお笑い理論ですが、それは「黙って通し、受け入れるべき前提としての大嘘」として扱うのがまっとうな態度ではありますね」とか。
2011-06-17 12:52:28「ほむホームはあからさまにキューブリック空間だよね」等、随所に見られる2001年チックな演出も含めて「理解し得ない存在としてのQB」はHAL2000イメージも投影されているのは明らかだろうと思えつつも(続く)
2011-06-17 12:53:04作品内の描写からは「狂った(反乱する)AI」方面ではなく、人類外の存在の手になる人類向けのインタフェース端末だか、個体ベースの人類には理解でき得ない「群体生物」だかという、割と馴染み深い(深すぎる)存在だと思われるとか(続く)
2011-06-17 12:53:55しかし「理解し得ない」というには割合構造的に「断絶」の詳細を(概ねこの2tweetくらいでhttp://t.co/atZjYvk http://t.co/nvbRsJ4 )見て取れてしまうのがやや残念だとか。
2011-06-17 12:54:17※なお「『ソラリス』は勿論、円城塔のSREの巨大知性体や更にその上のアレとか凄い面白いのになあ」とか言ってしまったりするとSF外の人からは「うるせえボケ黙れ」SF内の人からは「ニワカが。半端な知識でぐだぐだと」と冷たい目で見られるのがそこはかとなく感じられ、大変切ないです……
2011-06-17 12:54:40平行世界云々は勿論エヴェレットの多世界解釈云々とかでSFからも引っ張れますが「それを取り込み奇形化しつつも進化していったエロゲー方面の「ゲーム的リアリズム」の文脈で見ていった方が筋がいい筈。でも、それは物語構造上あまり本質的とは思えない」とか。
2011-06-17 12:55:00QBが鹿目まどかを「特異点」と評することとその内容から「特異点=シンギュラリティ」となるとSF方面で昨今流行りの「シンギュラリティもの」が連想されもするし当然だとも思うけど「シンギュラリティもの」のシンギュラリティは既存の枠組の延長としての救済とか問題解決とかでなくて(続く)
2011-06-17 12:55:46機械というかAIの計算力が一定の水準を超えることによって既存の思考や概念の主体としての人類から一種の政権交代が起き、生命の在り方だの観測主体が変わることによる世界の根本的変容だのなんだのなんだかそういう結構狭いところが主流の流行のようで(続く)
2011-06-17 12:56:04しかもSF内でも相当に受けの悪い概念というか流行(「「シンギュラリティ」って信じます?」「はぁ?そんなわけないだろ(笑)」とか)だったりして色々微妙だとか(うう、やはり「うるせえ黙れ」と「にわか乙」の両面攻撃の脅威を感じる……)
2011-06-17 12:56:21確かに最後の解決は大変「SF的」とは思いますが、作品全体、特に本編(さやか、ほむら)及びインタビュー等で明らかになった(マミ「モノを結び合わせる」杏子「人に話を聴いて欲しい)それぞれの「願い」の本質とそれを律儀なほど凝った最悪の形にして返すストーリー展開に着目してみた時(続く)
2011-06-17 12:56:56『猿の手』等"悪魔(的なもの)への(三つの)願い"な類型で願いと報いの対称・対照を突き詰めてしまったものと見て取れるわけです。最後のまどかも論理を以てメフィストフェレス的な誘惑と罠の裏をかく、その解決の代表的な一類型として整理できると思えて(続く)
2011-06-17 12:57:14一般的に『猿の手』パターンはSFというよりファンタジー又は「そのパロディとしてのホラー」に区分されるかと思います。多様な要素の集合体である『魔法少女まどか☆マギカ』ですが仮にその物語としての中核をなにかのジャンルに分類するとしたなら、僕にはやはりその区分がしっくりきます、とか。
2011-06-17 12:57:48勿論「多様な要素の集合体である『魔法少女まどか☆マギカ』」と念を押したように例えば単に魔法や願い絡みの「悪魔との契約」というだけでなく「魔法少女」という要素に特別な関心を向け重点を置いた場合、こちらのまとめhttp://t.co/SEES8u7 でも紹介の泉信行さんによる(続く)
2011-06-17 12:58:48「参照していた魔法少女の枠組みは「エロゲーにおける魔法少女パロディ」のそれであって、「魔法少女アニメ」のそれではなかった」という結論は大変しっくりくるものであり(続く)
2011-06-17 12:59:00既にある程度の共通理解だといっていいとも思える「特定要素の際立った斬新さでなく、多種多様なパッチワークが醸しだす魅力こそが大きいのだろう」というまどマギ理解にも大いに通じるように思えます。
2011-06-17 12:59:29ですので何やら下手をすると「SF方面からみるとおよそ斬新でないし、ツッコミどころありまくりだし面白いともいえないぞ!『魔法少女まどか☆マギカ』!」とも受け取られかねない話を延々してしまって来ておきながらなんなのですが(続く)
2011-06-17 13:00:12とにもかくにもそれはもう、脚本の虚淵玄由来のものもそうでないもの(先のまとめでも触れてますhttp://t.co/SEES8u7 )も含め、実に多様な要素のパッチワークでありながら、極めて一貫性のある(ように感じられる)ストーリーを実現した手際というか腕力と(続く)
2011-06-17 13:00:34虚淵独特の「凄惨!ウロ淵ック煉獄」とでも呼びたくなるような歪みまくりの現代日本の現実よりも遥かにマッチョな世界観とキャラクター達(とりわけ概念まどか様と暁美ほむらさん)、その独特の筋の通し方の素晴らしさを「大いに称え、かつ楽しみましょう」というのが僕の立ち位置であり、主張です。
2011-06-17 13:01:13ああ、あと勿論、美樹さやかの問答無用(いや、放映当初から延々問答してきましたけどhttp://t.co/UPmyKz6 )の可愛さと健気さとその意義は、僕にとって何を措いてもまず主張しなければならないところですが。
2011-06-17 13:04:20@amiyoshida 以上、唐突に異様な数の連投で失礼しました。ともあれ「いやぁ、『魔法少女まどか☆マギカ』って本当にいいものですね。ティロ・フィナーレ、ティロ・フィナーレ、ティロ・フィナーレ」。
2011-06-17 13:07:25@ub7637 @amiyoshida インタビューで「まどマギのキャラ性別かえたら香港ノワールだよね」と当人が言ってるんで印象論じゃなく実際にそうなんですよね>作風
2011-06-17 14:32:18変身重視の魔法少女で最近のもののうち『あにゃまる探偵キルミンずぅ』は案外見過ごされやすいかな。いくつかあるよね、「題名からはぱっと見で分かりづらいけど系譜的にみるうえでは関係ある」ってタイトル
2011-06-17 14:36:40系譜的にみてどーなんだっつうとそこに意義を生じさせる事ができる研究者さんや実作者さんの畑以外では別にどうでもないしどうでもいいっちゃいいんだけど、受け手側でもバラバラにあるもんをひとつの棚に並べるってのは、漫然と見て漫然と忘れる事を防ぐに役立つかもしれんのでまあええんちゃうかな。
2011-06-17 14:45:03というか、まあ、どっちみち、自分の生き方や趣味にスジ通そうとしたら耳目に入ってくる作品たちを何かしら体系化はしちゃうものではあるんで、あとはいつでも「並べ直せる」ソーティングの柔軟性をどこまで維持できるか。
2011-06-17 14:50:25