2020年5月29日

四国に多いとされる憑き物・怨霊的存在「七人ミサキ」にまつわる場所を訪れたレポが興味深い「供養の念仏を捧げる風習は毎年必ず行われている」

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幣束 @goshuinchou

七人ミサキ 四国に特に多いとされる憑き物、怨霊的な存在である七人ミサキに纏わる場所へ行ってきた。愛媛県南予の山中。詳細な地名等は伏せて写真もあまり載せないようにする。と言ってもこの話自体は自治体の昔話の本に載っているものである。こういうのを見たくない方は見ないで下さい。では始める pic.twitter.com/WonX4UubDs

2020-05-28 20:29:18
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幣束 @goshuinchou

神社、お寺、古代、民俗、神話、伝承、祭礼、シャーマニズム等。そういう場所に行った時の長文ツイ。日本史、伝統行事、宗教、風習、俗信、妖怪、旅(国内海外)、離島、御朱印、読書、城郭、美味い物、猫、映画、阪神、高校野球。バイク日本一周経験者。セロー250。四国の民になりました。

幣束 @goshuinchou

その昔、南予の山中の集落の外れに富裕な長者の屋敷があり、長者と妻と5人の子ども達、合わせて7人が暮らしていたが、ある時、何者かがこの家を襲い一家全員殺されてしまった。 その場所を現地の方に聞いてもそんな地名は知らぬという。最終奥義「教育委員会に電話」をした所、今から案内しますとの事

2020-05-28 20:38:53
幣束 @goshuinchou

先日から役場を通じて地名の紹介等を行った為、伝承地に行きたがってる変な奴がいるというのが伝わっていたようで、スムーズに事が運んだ。まさか今から案内してくれるとは思わなんだ。恐縮感謝である 場所に詳しい地元の年輩の方と教育委員会の方2名、車2台でその場所に向かう。写真左の山の中だそう pic.twitter.com/CP9l7WktlX

2020-05-28 20:43:01
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幣束 @goshuinchou

山中からさらに山道と未舗装の林道を15分ほど登ると少し開けた場所があり、ここがその長者の屋敷があった土地である。もちろん伝説、昔話の場所であり本当に屋敷があったのかはわからぬ。しかし組まれた石垣がいくつか残っており、ここに人が居た事は確かであるとの事。 pic.twitter.com/d06M2lJmJH

2020-05-28 20:48:18
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幣束 @goshuinchou

ここに住んでいた長者一家が殺された後、集落で奇怪な事が立て続けに起こり、長者一家の浮かばれない霊が祟りをなす「七人ミサキ」になったのだ、として僧侶に鎮魂してもらい、集落を流れる川の中の大きな岩に七人の霊を封じ、毎年施餓鬼の時に念仏を唱える事とした。これを怠ると集落に災難があるとう pic.twitter.com/f7iK2HsrFm

2020-05-28 20:54:36
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幣束 @goshuinchou

「七人ミサキ」は行旅人などに取り憑く七人の霊の集合体のようなものとされ、各地で語られるが中四国が特に多いようで、高知の長宗我部家の内紛に纏わるもの、遍路行者の霊、山伏の霊、海難事故の死者霊、旅人の霊等様々にバリエーションがある。よく知られるのは狙われた者が七人の霊に取り殺されると

2020-05-28 21:03:55
幣束 @goshuinchou

その者は七人ミサキのうちの一人になり、代わりに今までの七人の霊のうち一人が"成仏"する。そのサイクルが七人ミサキであり、つまり自分が"成仏"するにはあと7人を取り殺さなければならない。なので七人ミサキは激しく祟り人を取り殺す、というお話パターン。しかし七人ミサキはバリエーション多く、

2020-05-28 21:11:18
幣束 @goshuinchou

とりあえず怨霊となった7人の霊が激しく祟るのは七人ミサキと呼ばれる、というくらいの解釈でよいであろう。今回のこの場所の七人ミサキもそんなかんじ さて、集落の近くを流れる川の中洲、大きめの岩がある。ここが長者一家七人の霊が封じられた場所。毎年の施餓鬼では必ず七人ミサキに念仏を捧げる pic.twitter.com/HtVkk324bt

2020-05-28 21:16:03
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幣束 @goshuinchou

その後集落でその年亡くなった新仏を供養する。この風習を止めようと提案した者がその数日後に亡くなったということである。まこと恐ろしや七人ミサキ… 完 ではなくこの話にはさらに続きがある。この川には七人を封じた岩は既に無い。50年以上前、この話を知らぬ採石業者が岩を持っていってしまった pic.twitter.com/kuUoonu9fH

2020-05-28 21:23:50
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幣束 @goshuinchou

川は国(ほんとにそうかは知らん)の所有なので業者が国に掛け合って勝手に持ってった、という現実的な話。 七人ミサキの岩が無くなってから、集落の人の死傷や事故が相次いだ。区長の奥さんも倒れた。岩が無いことに気付いた集落の人達はこれが七人ミサキの祟りであるとして、必死に探して買い戻した。 pic.twitter.com/PfDEyH3NE2

2020-05-28 21:31:58
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幣束 @goshuinchou

そしてこの岩を、集落内にある神社の神前に置いて永劫お祀りすることとした。 というわけでこれが殺された長者一家の七人の怨霊が封じられた七人ミサキの岩である。それと知らなければスルーするような自然さであるが岩の上からは木が生え、長い年月が経っている事がわかる。とりあえず読経した。 pic.twitter.com/DMrrSRKYRI

2020-05-28 21:39:05
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幣束 @goshuinchou

我が国に於いては古来より巨石巨岩に神霊が宿るとされる。岩に神が宿るならタタリなす七人ミサキもまた宿るのである。モノに魂宿すは人と歴史と風土。祟り神多き四国の伝説の場所の一つに立ち会って一人鳥肌立つような感覚を味わって背筋が伸びたのである。合掌。 pic.twitter.com/pLzryFJwQr

2020-05-28 21:46:12
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幣束 @goshuinchou

教育委員会の方々と一緒に案内して下さった地元の年輩の方は、この七人ミサキの岩に毎年念仏を捧げる「役目」の方であるようだった。この役目がどのように運営されているかとか知りたかったが、あまり深入りは避けた。しかし、今も変わらず七人ミサキに供養の念仏を捧げる風習は毎年必ず行われている。 pic.twitter.com/pa7xhLCbfS

2020-05-28 21:52:06
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幣束 @goshuinchou

南予の山中に、我が国の怨霊(御霊ではない)信仰が継続する七人ミサキの伝説の地有り。四国の大地には他にも七人ミサキに纏わる場所や祟るモノを鎮める塚や神社が数多くある。 せっかく伊予之二名島に骨を埋める縁で移住したのである。生涯かけてそれらの場所を探求したい。祟られないように…。 終。 pic.twitter.com/i0IrkxrdaO

2020-05-28 21:58:57
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ネイ @nei_nein

単なる怪談じゃなくて、教育委員会の人が案内してくれる、とか、怪談が現代に息づいている実態として読みごたえあっておもしろかった。 良ツイートでおすすめ。 twitter.com/goshuinchou/st…

2020-05-29 08:27:47
杜すいとん @wolfmuzzle1

@goshuinchou 薄いけど楽しい御本でした。でだしからミサキのお話です。 pic.twitter.com/mYBZGK027M

2020-05-28 22:12:31
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幣束 @goshuinchou

@wolfmuzzle1 やや、県立歴史文化博物館でオススメされたやつですが非売品と聞いておりました。欲しいでございます!

2020-05-28 23:58:23
「日本伝承大鑑」案内板 @japanmystery

@goshuinchou 貴重な伝承地紹介、ありがとうございます。神社の方は早速捕捉させていただきました。伊予探訪の折には足を運ぶことになるかと思います(いつ行けるのか分かりませぬが)。

2020-05-29 00:40:38
SABI @SABI_SAVA_

@goshuinchou 一連のお話、どんなに素早く反応しても、いつも「いいね」が既に7人(以上)ついているんですよ… もしや、まさか、と思って、がんばって最後は待ち構えておりました。そうしたら 大丈夫です。ちゃんと1から1個ずつ、いいねが増えていきました。 興味深い貴重なお話、ありがとうございました!

2020-05-28 22:37:52
すぺすぽん @Iwatekko6969

@goshuinchou 七人ミサキ……。 秋田マタギも、山で突如、生暖かい風に吹き付けられる事があり、その時は「ミサキ風にあたった」と言って引き返し、その日の猟に落ち度がなかったか顧みるという。 そういう時は、親戚にお産があった人がいたり、七人で山に入ってたり、必ずマタギ側に落ち度があるもんだそうです。

2020-05-28 21:38:23

コメント

かにたま大臣 @pokkaripon 2020年5月29日
ぬ~べーで一番怖かったやつだ
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しわ(師走くらげ)@ワクチンx1 @shiwasu_hrpy 2020年5月29日
祟り殺せばぴちぴち()怨霊メンバー加入と古参リーダー脱退が繰り返され、呪いは代々持ち越しされるのでそう簡単に祓えないループが続くというある意味画期的システム導入したさいつよ怨霊伝説だなぁと思うわ…(震え)
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ボリゲル @borigeru 2020年5月29日
ぬ〜べ〜や水木しげるで履修していた。もちろん読んだ当時は非常に恐ろしかったけど、今見ると多分あの時分ほどじゃないんだろう、遠い昔話だし、ほぼ民俗学の豆知識ジャンルだし...と思っていた。だがしかし、今に至るまで生きた伝説としてあり、確かに日本のどこかでいまも畏れられているということがわかった。そのことに感動して改めて恐ろしくなった。ウン十年越しの一大発見だった
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語るおじさん(おじさん) @ojisan_think_so 2020年5月29日
多分日本の怪異で一番システマチックで凶悪だよね 絶対に消滅しない事をうたってたり、七人という数が固定されてたり、妖怪というより呪に近いモノなんだと思ってる
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カクヘニソムス @Kakhenisoms 2020年5月29日
辞めるんなら代わりを探してこいと言われるブラック企業。しかも7人
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瑞樹あきら@喫茶アルト管理人 @akira_alt 2020年5月29日
「乃木若葉は勇者である」でグンちゃんが切り札に使ってた奴だ。
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ティルティンティノントゥン @tiltintninontun 2020年5月29日
七人みさきはただの霊ではなく怨霊亡霊で妖怪の範疇に入るとしたら、私は嫌だからと辞めるわけにはいかない出てくわけには行かない土地に妖怪は出て、嫌なら辞めればいい出てけばいいという土地に霊が出ると思っているので大丈夫なんでしょうけど、どうなんでしょう?また日本には怨霊亡霊の類いは神として祭ることで恨みを勘弁してもらう伝統がありましたが、最近はそれも無くなり逃げの一手と、霊のいないことを確認してそこに移る。
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うり @urium 2020年5月29日
はずネジを読まなくてはいけない気分になってきたぞ…
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牧島師狼 @bokushisan 2020年5月29日
私の父方の実家が高知の山奥なんだけども、村内に「七人塚」と呼ばれる古い墓が有るんですよ。なんでも、昔、平家の落人が追手から逃れる為に疲労困憊の身で川を泳ぎ渡ろうとして失敗。絶命し流れ着いたのが村の河原だったと。村人達は哀れに思い、見晴らしの良い場所まで運んで丁寧に身繕いしてから埋葬し、亡くなった落人が七人だったので七人塚と名付けたらしいんですが、七って何か特別な数なんでしょうかねぇ。
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牧島師狼 @bokushisan 2020年5月29日
あ、ちなみに七人塚の横に植わっている木に登って枝折ったりした不届き者がそこから落ちて足骨折しただのという話も一緒に聞きましたが、たまたま目撃した父によると「結構高い所から逆さに落ちたのに、足骨折で済んだのは奇跡」とのコメントが有ったので、特に祟りとかは無さそう。むしろ見守ってくれているかも。
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カクヘニソムス @Kakhenisoms 2020年5月29日
そういや香川には七人同行というよく似た集団亡霊がいるんだった。となると徳島にも何かいるのかしら
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語るおじさん(おじさん) @ojisan_think_so 2020年5月29日
bokushisan 七人ミサキの謂れって武士、落人、六部、僧侶、遍路、山伏、童子他、地域によってぶれまくるんだけど「七人であること」は共通するんですよね あと四国とその周辺で語られること 七人塚自体は本州に多いみたいですがそのものずばり御霊なので確実に要素のひとつになってると思います あとは憑き物筋、六部殺し、陰陽師辺り……
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猫目晴月 @hrk_nkm 2020年5月29日
あなたの七人みさきはどこから?的な話になると孔雀王なんだけど、七と言う数字に何か意味があるのかずっと気になってるんだよね。
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ししのとう @saga_1199 2020年5月29日
誰かをたたり殺せば成仏できるというのに????ってなる
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なな @snanasnanas 2020年5月29日
七人ミサキといえば四国(あちこちにありすぎてざっくりとしか書かれない)か広島の七塚原(一ヶ所しかないのでなんか代表地みたいにやたらと地名がでてくる)
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辻マリ@にゃんもっく @tsujiml 2020年5月29日
子供の頃に読んだ怖い話が最初なんだけど、その話だと「七人坊主」って名前で「馬鹿にしたり粗末に扱うと七人犠牲が出る」ってパターンだったなあ…図書室に置いて有った本だから詳細は覚えて無い
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風一人 @Giugno_bianco 2020年5月29日
七人ミサキって長宗我部元親の甥の吉良親実が後嗣問題で元親に反対して切腹させられて、その後を追って家臣七人が殉死して、それ以来彼らの墓の周辺で怪異が・・・・ってのが源流だそうな
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むつき @Tmutsuki1 2020年5月29日
殺された七人は無念だったろうが、殺したやつがどうなったか何も記されていない。祟るベクトルが混乱してるなー
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にった @n__ight00_F 2020年5月29日
ゴーストハントで知ったクチ。
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牧島師狼 @bokushisan 2020年5月29日
ojisan_think_so そういうお話聞くと、本当に興味深いですねー。色んな七人○○集めた本とか有ったら欲しい位です。
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YUU @ysgiyt 2020年5月29日
四国って犬神とかこういうの多いな。わくわくすっぞ
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鹿 @a_hind 2020年5月29日
Kakhenisoms しかも祟り殺してるうちに自分がブラック企業の最古参になっているっていう
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みみつみ @mimitsumi3323 2020年5月29日
n__ight00_F 私もゴーストハントを思い出しながら、まとめを読んでいました。
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み(Togetter) @Togetter11 2020年5月29日
saga_1199 七人ミサキというシステムは仏教でいう六道から外れていないのかという点を踏まえて、果たして押し出された8人目を仏が救済してくれるのかと考えてみると怖いよね
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あなぐま @badger2635 2020年5月30日
理屈はわからんけどたたりってのは、あるよね。理屈がわからんだけにおそろしい。
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フローライト @FluoRiteTW 2020年5月30日
親父が息を引き取る間際、「お前には妹がいる。名前は『ミサキ』・・・」と言いかけて、詳細がよくわからないまま岬、美咲、美沙希、ミサーキ、etc....という7人の美少女が押しかけてというラブコメではないのか。本当の妹は誰なのか、ラブの気配と肉親かもという葛藤に揺れる主人公。最終話で遺伝子検査の結果全員実妹と判明する。相続税は等分される。
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語るおじさん(おじさん) @ojisan_think_so 2020年5月30日
生前の姿がバラバラなのは口に出すのがはばかられる存在だったか仕掛けた存在がぼかしたか、あるいは両方か 「七人を供養させる」ことだけ四国全域に伝播されてる正体不明の怨霊とか祟りがなくてもおっかないね
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語るおじさん(おじさん) @ojisan_think_so 2020年5月30日
ちなみに「ミサキ」ってのはかなり古くからある言葉のようで、猿田彦や八咫烏のような敵軍を引き込み先導した存在に端を発して 共同体の境界線上にいる危険因子や共同体の外で一時的に力を貸す存在→それを排除・侵略し怨霊と化したモノ→ 災厄をもたらすヒトとして扱ってはいけないもの・目に見えてはいけないモノという風に意味が広がっていったと思われる
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オルクリスト @kamitsukimaru 2020年5月30日
メンバー大量増員して「MSK47」と改名し皆で盛大に応援すれば怨念も成仏するのでは?アイドルは語源的に偶像崇拝の一種なんだしいっしょいっしょ(オイ
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メラミ @merameramix 2020年5月30日
kamitsukimaru どうすんのよ、成仏まで46人待ちになったら・・・・・・
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ありよし/コアロン @TnrSoft 2020年5月30日
七人ミサキってライダーだっけ?
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あなぐま @badger2635 2020年5月30日
七人殺せば成仏できるかなんてのは実際なってみないことにはわからないけどね。なりたくないけど。そもそも死後の世界からして同じ。
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カミ @kami2805 2020年5月30日
なんで一人ずつの交代制なんやろな。都市部に行きゃ即7人まとめて成仏できるやろうに。
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ゑびす@漫画を描くゾンビ @webisu_vip 2020年5月30日
四国じゃなく横浜市内の海岸の近くだけど、船の遭難事故が言い伝えで残ってるんだけど、被害者七人なんだよね確か。なんかそういうのって七人なこと多い気がするけど、実は人数違ってて話が伝わるにつれて七人になったりするのかな?
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にっち / tAkihiko @ATA911 2020年5月30日
kami2805 実は次々入れ替わってるけど、人口多いから誰も気付いていないだけでは?
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ありよし/コアロン @TnrSoft 2020年5月30日
空の境界からかな。FGOからの人に若干マウントとれる #あなたの七人ミサキはどこから
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スリーS @Super_S_Shoborn 2020年5月30日
はぐれはおらんか!むかえにまいった!
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八頭身派(はっと) 颯仁|創造神🌄VTuber 不定期19時配信 @komad333 2020年5月30日
n__ight00_F ゴーストハントと巷説百物語で…… どっちが先かいまいち覚えてない……
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風呂メタルP @hurometal 2020年5月31日
ぬーべーが倒せなかったやつ
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