【ゆふぃ作】 新都 ~きょーすけの章~ 【大好評連載中!】

ゆふぃ姐さんのついった大河物語……いわずもがな。
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珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

きょーすけは娼館に来た物の追い返され、その後何者かに襲われ倒れていた。千尋……。遠のく意識の中千尋の事を思いながら手放していた。

2010-04-19 10:53:09
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

気が付いた時には見知らぬ場所だった。するとこちらを覗き込む顔があった。「あ、気が付いた。よかった、あんた何したの?」と聞かれてきょーすけが言葉が出てこなかった。「マフィアの女に手を……って感じじゃないわね。恋人がここにいるの?」

2010-04-19 10:58:17
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

まだ黙っていた。「ここに来たって事は売られ」きょーすけの目がかっと開き睨め付ける。「あのね……ここがどこかわかってないの?ここは警察の治安が通るとこではないし、また世間の常識が通じるとこではないのよ。恋人がいるのならあきらめなさい」

2010-04-19 11:01:26
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

「何が……あんたにわか……」言葉に詰まり唸る。「肋骨折れてるのよ。無理しない事ね」そうするとノックが響いた。「開いてるよ」がちゃと開いた。入ってきたのは闇医者の助手をしているすかだった。

2010-04-19 12:20:06
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

「わこさん、くすりですよ。お、起きましたか。気をつけた方がいいですよ

2010-04-19 12:20:48
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

ここはあなたみたいな人は来るとこじゃないね。遊びで来るのならいいけどね」といってわこに薬を渡して出て行った。きょーすけはわこに身体を起こしてもらって用意してもらったスープを飲んだ。暖かいそれが胃の底にしみた。

2010-04-19 12:26:50
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

きょーすけがそのことをしばらく経ってからだった。ある時千尋をみないので家に訪ねたところ、両親がいた。千尋には年の離れた弟や妹がいる。千尋はそんな弟妹をかわいがっておりまたきょーすけのことは知っていたが懐いていなかった。

2010-04-19 21:55:21
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

かなしかったが、親の態度から子供たちにもわかっていたんだろう。そして両親は子供たちを外へ出すときょーすけに座ってもらっていた。そして、母の方が泣き崩れ、父はそんな母の肩を支えている。この家は夫婦が共に仲がよくおしどり夫婦として知られている。

2010-04-19 21:59:44
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

そんな夫婦をみてきょーすけは心を痛める。きょーすけの母と千尋の母は仲がよかった。しかしきょーすけの両親はしっくりいかず、母は父の女遊びのところの心労で早くに他界し以後父の遊びはぴたりと止まったが代わりに息子との間がぎくしゃくしていた。

2010-04-19 22:08:29
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

借金がかさみ、千尋を出さざる得なかったこと。妻を出すにも子供が幼く母がいることもあり千尋を出さざる得なかった。それを父はうなだれつつ話し母は泣き続けた。思わずきょーすけ相談して欲しかったと申し出たがそんなことをしてもらうわけにはいかないと。

2010-04-19 22:13:14
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

「なんで、おばさんはオレの母と仲もよかったし、オレにしたら千尋の母親は自分の親と一緒だ!おじさん……オレに出来ることがあったら相談、して欲しかった」「その気持ちだけでいいです。あなたにそう思われているだけでわたしたちは幸せなんです」と母は涙ながらに言った。

2010-04-19 22:17:05
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

「借金はオレが何とかします!だから、千尋はどこに?!」「いいや……きょーすけくん。君の申し出はありがたい。それはわたしも妻も同じだ。だが君は何を陰で言われているか知ってるかね?妻も持ったんだ。私たちのことは構うんじゃない」

2010-04-19 22:21:03
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

その一言にきょーすけは何かを感じた。「うちの嫁ですか。そんなことを2人に言ったのは!あいつが……オレに取っては実の親と一緒だと言ったのに!!」「きょーすけくん、落ち着きなさい!」「おじさん……オレは千尋が羨ましかった」

2010-04-19 22:22:58
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

そういって2人の顔を見た。「オレは嫁に聞いてきます。自分の実の親と同じくらい大事な相手を侮辱したなど許せない。この村のためにって……色々我慢してたが……」そういって立ち上がるときょーすけは家に帰っていた。その後のことは覚えていない。ひょっとしたら嫁を撲ったかも知れなかった。

2010-04-19 22:27:16
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

結婚して以来嫁に手を出したことはなかった。ただ、実父母と同じくらい大切にしていた相手の家まで行き、暴言を吐いたことを謝れと怒鳴りつけた。嫁は震え上がり歯の根が合わず、怯え涙を流しきょーすけを恐ろしいものをみるようにみていた。

2010-04-19 22:30:17
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

嫁自身が両親にかわいがられて怒られたことも叩かれたこともなかったという。そんな嫁が初めて人から激しく叱られ、撲られ、謝れと言われ嫁は混乱し、恐怖し、怯えた。

2010-04-19 22:31:57
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

以後嫁はきょーすけにも千尋の両親にも干渉しなくなりその事は村でも伝わっていた。きょーすけがどれだけ千尋の両親が好きで懐いていたのか知っていたので余計かも知れない。その意味で嫁は大人しくなった。千尋を連れ戻すべくきょーすけは家を出た。

2010-04-19 22:35:08
珪聯(けいれん)@只今準備中 @KeiRen753

幼馴染み、それ以外の物はないとどこかで言い聞かせながら魔窟と呼ばれた底に向かうことになったのだった。

2010-04-19 22:36:12