行政・地域から見放された被災地の「福祉の真空地帯」

NPO法人POSSEでは仙台で避難所から仮設住宅への被災者の引越しを手伝っています。その活動を続けているスタッフの @Hiroto_1988 たちが聞いた被災者の声、その3です。POSSEの復興ボランティア募集はこちらから→mhttp://blog.goo.ne.jp/posse_blog/e/5d9affea2e6974e3a0c61c65c34acd71
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渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

被災地で、行政からも地域からも見放された、「福祉の真空地帯」が生まれている。

2011-06-22 20:29:38
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

持ち家誘導政策は、阪神・淡路大震災が露わにさせたように、予期しない災害に遭遇したとき、二重ローンや自宅再建の困難な大量の高齢者などを生み出した。東日本大震災においても、同系の問題が起きつつある。

2011-06-23 16:41:12
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

「自立したくても自立できない」。知的な障がいを抱える息子を持つ母親は言う。仮設に入れたのはいいが、知的障がい者のための福祉施設が仮設周辺にまったくない。本人は働く意欲をもっているが、働く場もない。彼女は息子が引きこもってしまうことを心配していた。

2011-06-25 00:09:20
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

また彼女たち家族は、息子が知的障がいを持っていることから、避難所に行くことができなかったという。そのような場では精神状態が不安定になり、周りとうまくやっていけない。彼女らは、全壊の、壁が抜け、床が傾いた(そこにずっといると平衡感覚が狂い体調が悪くなる)自宅で避難生活をしていた。

2011-06-25 00:13:25
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

全壊のアパートで避難生活をしていても「誰も見回りに来なかった」。避難所ではさまざまな情報や、物的・人的支援が得られたが、自宅にいると、まったくそれらを得ることはできなかった。「同じ被災者なのに、どうしてこんなに格差があるの?」と、彼女は嘆いていた。

2011-06-25 00:18:20
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

何らかの理由で避難所に行くことができず、なんの情報も支援も得られていない被災者は少なからず存在しているのではないか。そこに対して、行政も地域も誰も手を差し伸べられていないのでないか。そのような状況に追い込まれてしまえば、生活は困窮し、やがて生存そのものが脅かされることになる。

2011-06-25 00:22:20
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

「みなし仮設」に入居した後のフォローも問題だ。プレハブ仮設に対しては、「孤独死」を防ぐために、様々な支援や施策をおこなっていこうとしているが、みなし仮設の場合には、入居した後のフォローは考えられていない。入居したらそこで終わりだ。

2011-06-25 00:25:48
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

しかしもともと住んでいた地域から切り離され、地域的・人的な繋がりがないアパートで生活する、とくに高齢者の人びとなどは、入居後の支援も必要になってくるのでないかと感じている。

2011-06-25 00:29:41
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

みなし仮設での孤独死(あるいは変死・自殺)が今後問題になってる可能性はとても高いと思う。みなし仮設の入居者は、プレハブ仮設の住民以上に孤立している

2011-06-25 00:31:30
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

しかし、みなし仮設に入居した時点で「自立」したとみなされ、その後の支援は一切ない。行政は誰がどこのアパートに住んでいるかを情報として把握しているだろうが、そこに対して何かしていくことはしない(できない)だろう。地域に散らばったそれぞれの被災者を支援していく人的資源がないからだ。

2011-06-25 00:35:07
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

今回の震災では、あまりにも自治体が機能していない。NPOやボランティアの働きにも限界がある。自治体が機能しないと、誇張抜きで人が死ぬ。

2011-06-25 00:43:09
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

「集まった義援金は、被害状況に応じて15都道県に配分された後、市区町村を通じて被災者へ届けられる。しかし、スピードよりも公平性を重視した配分方法、その事務処理を行う自治体の職員不足などが障害となり、配分の遅れを招いている。」 http://t.co/IEZVOaQ

2011-06-25 00:54:17
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

「 6月6日放送のNHK「ニュースウォッチ9」によれば、同じ宮城県内でも被害の大きかった気仙沼市が支給対象者の約60%に支給できているのに対し、仙台市では約3%にしかすぎない」 http://t.co/IEZVOaQ 

2011-06-25 01:00:14
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

義援金の支給が遅れている要因は様々あるだろうが、仙台市は100万都市で母数が大きいというのが一つの要因であるように思われる。大きな自治体はある意味において「効率」がいいのかもしれないが、住民の生活にとっては不便で、それが被災時に自治体として十分に機能しない要因にもなっている。

2011-06-25 01:07:59