積分定数の速度、割合、比の教え方

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積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

「はじき」批判に対して「じゃあどう教えるのか?」という反論?がある。 ということで、私の速さ、割合、比の教え方を述べる。

2020-06-13 10:04:04
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

まず、ハジキがなぜまずいかというと、意味を理解しないで取りあえず答えだけ出せることでその後の理解の妨げになるからである。  だから、ハジキなしでも、公式を暗記するなら同じ事である。また速さに限ったことでもない。

2020-06-13 10:06:40
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

【時速60kmで走ると、300km進むのに何時間かかるか?】 こんな問題があったとする。これをどうやれば良いのか分からないので、ハジキを使うというのだが、 【1時間で60km走ると、300km進むのに何時間かかるか?】 としたら、出来る子は増えるだろう。

2020-06-13 10:09:38
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

実質的には同じ問題である。しかし、子どもは「時速」というのを見たとたんに、「速さの問題」と認識してしまう、「どの公式を使うべきか?」となってしまう。それでハジキとかいうことになってしまう。

2020-06-13 10:11:12
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

割合についても同様である。 食塩18gを水に溶かして、300gの食塩水を作った。 A 食塩水の重さに対して食塩の濃度は何%か? B この食塩水100g中には、何gの食塩が含まれているか?

2020-06-13 10:16:14
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

AとBは実質的に同じ問いだが、Bの方が正答率が高いだろう。そして、Bに正解できるなら実質的に割合を理解している。 Bは正答出来るのに、Aが出来ないとしたら、実質的に理解しているのに、濃度や%というのに幻惑されているに過ぎない。この状態なら、濃度や%の意味を教えれば良いだけである。

2020-06-13 10:19:29
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

逆に、Aは正答出来てBが正答出来ないなら、理解していないで公式に当てはめているだけである。  ハジキやクモワだと、このように「理解していないのに正しい答えが出せる」となりがち。  理解していないのに、教わる側も教える側も「理解している」と見做してしまうのは、非常にまずい状態である

2020-06-13 10:22:13
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

そこで教える場合には、「速さ」とか「濃度」とか「割合」とかの言葉は、最初は教えない。 これらの言葉がなくても実質的にこれらの概念を理解することが出来る。

2020-06-13 10:24:26
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

具体的には以下のようにやる。 【(a)m で (b)kg のロープは (c)m で (d)kg】 a,b,cに数値を入れdを求める a,b,dに数値を入れcを求める これを様々な数値でやる。 基本的にはこれだけである。

2020-06-13 10:29:08
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

数値によって易しかったり難しかったりするので、生徒の反応を見ながら、易しいものから初めて徐々に難しくしていく。 ここで注意したいのは、割り算で求める、掛け算で求める、ということを意識する必要がないという点である。

2020-06-13 10:33:06
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

【3m で 5kg のロープは 12m で ( )kg】 3mで5kgだから、6mで10kg、9mで15kg、12mで20kg、と考えてもいい。 これは、何算で求めたことになるのかなんて意識する必要はない。

2020-06-13 10:38:49
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

【1/3m で 2kg のロープは 1m で ( )kg】 これは、分数のわり算を習っていなくても解くことが出来る。 1/3m で 2kg、2/3m で 4kg、3/3m で 6kg、 とすればいい。 様々分数でこれをやれば、分数の掛け算・わり算を教わらなくても、実質的にそれらを理解することになる。

2020-06-13 10:41:22
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

実際、このような方法で教えた場合、生徒はスムーズに解く、とは限らない。 【18m で 21kg のロープは 24m で ( )kg】 これで行き詰まっていたら、 【18m で 21kg のロープは (c)m で (d)kg】 にあてはまるa,bを片っ端から求めて と言う。

2020-06-13 10:46:27
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

そうすると、18mで21kg、36mで42kg、54mで63kg とやり出す。 このように、問われている答えがすぐに分からなくても、分かっていることからどんどん埋めていく、という作業も大事である。 これは図形の証明などでも有用。

2020-06-13 10:47:49
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

で、これを続けても 24m の場合は出てこないから、今度は短くすることを考える。 18mで21kg、6mで7kg、そこから24mなら7kgを4倍すれば良いと気づく。 こんな具合にその都度試行錯誤することで、公倍数や公約数といった概念も自然に身につく。

2020-06-13 10:50:25
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

【(a)m で (b)kg のロープは (c)m で (d)kg】 a,b,cに数値を入れdを求める a,b,dに数値を入れcを求める 重さと長さが比例すると言うことだけを手がかりに、これがどんな数値(勿論、小学生なら正の有理数に限定)でも解けるようになったら、

2020-06-13 10:55:50
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

速さ、割合、比、分数の掛け算・わり算は実質的に理解している。  勿論、小数でも同様だが、実際にこれが出来る子に小数の値を入れてやってもらったら、1.2→12/10という具合に全部分数に直して解いていた。  解けるから良いとすべきか、小数の計算に関してはまた別件でやるべきかは、迷い中。

2020-06-13 11:01:05
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

a,b,cに数値を入れdを求める a,b,dに数値を入れcを求める どちらも似たようなものだと考え、前者ばかりやると後者の問題で手こずることがあった。最終的には答えは出せたが。 前者の問題は1m当たりの重さを出せば良いことには気づいたが、後者を1kgあたりの長さとはなかなか発想できないようだ。

2020-06-13 11:06:50
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

【3m で 7kg のロープは ( )m で 8kg】 1mで7/3kg □m で 8kg   □に色々代入して調節して、うまくあてはまるのを探し出した。 まあそれもまた後の肥やしとなるのでよしとする。

2020-06-13 11:09:55
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

【3m で 6/7kg のロープは 1m で ( )kg】 これが解ける状態で 【3m で 4/7kg のロープは 1m で ( )kg】 を出したところ、 4/7=12/21として、分子の12を3で割って求めていた。 「3で割る場合は分母に3をかける」と教わらなくても、自分で気づけるわけである。

2020-06-13 11:14:44
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

そんなこんなで、実際に教えていると色々気づく点があるのだが、 とにかく、この問題が完全に出来るようになったとする。

2020-06-13 11:15:48
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

これは長さと重さだったが、これが出来れば比例するものなら何でも出来るだろう。

2020-06-13 11:19:30
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

同様に 【(a)秒 で (b)m 進むなら (c)秒 で (d)m 進む】 を考えることが出来る。「一定の速さで進む」という条件はしっかり伝える。

2020-06-13 15:20:18
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

次に、 【(a)秒 で (b)m 進むのと、 (c)秒 で (d)m 進むのではどちらが速いか?】 をやる。 速さの定義=距離÷時間 を知らなくても、子どもは徒歩よりも自転車が速いと知っている。 「速い」という概念は既にある。

2020-06-13 15:22:40
積分定数(別室) @4K9xZZtAXjzIc3P

【3秒 で 5m 進むのと、 3秒 で 7m 進むのではどちらが速いか?】 これなら即答できる。 【3秒 で 5m 進むのと、 4秒 で 5m 進むのではどちらが速いか?】 これも即答できるだろう。

2020-06-13 15:23:43