オーバーロード・オーバーライト ＃２

劉度 @arther456

「よし、材料の準備はこれで完成、ですね！」「妙な材料が無くて良かったデース……でも、どうして急に、ゴトランドのためにカレーを作ろうなんて言い出したの？」「はい、スウェーデンの食材が手に入ったので、ゴトランドさんに食べさせてあげようと思いました！」22

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「ところで比叡、野菜は全部切ったけど……肉は？」準備した材料を見ながら霧島が呟く。彼女の言う通り、カレーにつきものの肉がない。「ああ、大丈夫。今日作るのは、魚のカレーなの」「魚も下ごしらえが必要だけど」「ううん、魚の缶詰。だから、サバ缶カレーみたいに、そのまま入れれば済むの」23

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「そう。それなら安心ね」「それじゃあ早速缶を開けましょう！」「そうね。それじゃあ、この缶だから、どんどん開けちゃって」比叡が取り出した缶を受け取った榛名は、缶切りを手にとった。「榛名、いざ、開封……」「Wait!」その手を金剛が止めた。「お姉様？どうしたのですか？」24

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「比叡……この缶詰、どこで買ったのですか？」「提督が、輸入した缶詰めが売れないっておっしゃってたので、少し貰いました！」缶詰にはシュールストレミングスと書かれていた。「比叡！鎮守府をDestroyする気！？」「え、え、え？」比叡はこの缶詰の恐ろしさを知らない。25

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「This is シュールストレミングス！世界最強・最悪のtoxic gasを放つ缶詰デース！」「毒ガス！？」「臭いを一吸いすればあらゆる人間が卒倒し、汁が服にかかれば二度と臭いが落ちなくなる。開封に爆発物処理班が出てきたっていうLegendもある缶詰デース！」「ひえー！？」26

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「お姉様、それは本当に食べ物なんですか！？」話を聞いた榛名の顔は真っ青だ。「一応、foodデース……ちゃんと処理すれば、食べられるようになるそうですよ？まあ、納豆みたいなもので、好みは分かれるそうですけど」「北欧式納豆サバカレー……」霧島が神妙な面持ちで呟いた。27

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「とにかく、ここでopenするのはno!臭いがついてもいい場所でやりましょう」「どこかあります？」「工廠の空いてる倉庫がありマース。そこで開けましょう」「わっかりました！じゃあ霧島、缶を運ぶから手伝って！」比叡は棚の下から山盛りの缶詰を取り出した。「どれだけ貰ったの！？」28

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缶詰を運ぶ比叡と霧島。一方金剛は、それについていこうとする榛名を呼び止めた。「あー、榛名？」「はい？」「ちょっと頼みたいのデース。あのロシアの艦娘を連れてきてもらえますか？」「ロシアというと……名前の長い方の人ですか？」「そう、名前がLoooongな方」29

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【オーバーロード・オーバーライト】＃２おわり＃３へ続く