オーバーロード・オーバーライト ＃４

劉度 @arther456

【真・マグロ　地球最後の日】　＃２　改 togetter.com/li/1550597

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ネギトログラインダーが爆発した。味方に向けられた時、自動的に爆発するセーフティが作動したのだ。「ｵｱｰ!?」驚く羽黒の顎にゴトランドは掌底を叩き込み気絶させる。「少しは仲間を大切にしなさい！あと建物も！」周囲の壁も床もボロボロだった。20

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気を取り直してゴトランドは走り出す。廊下を真っ直ぐ進んで正面玄関から出る。工廠までは500m。五十鈴はどれだけ守りを固めているだろうか。推測するゴトランドの体を、鋭い衝撃が貫いた。「――え？」激痛。体が力を失い、ゴトランドは地面に転がる。21

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「か、ふ……？」痛みの根本、脇腹に手をやると、熱くぬめった液体が手を染めた。血だ。体に穴が空いている。撃たれた？どこから？狙撃。瞬間、１人の艦娘がゴトランドの脳裏をよぎる。「不知火……！」間違いない。矢矧、熊野、羽黒ときて、彼女が動かないはずがない。22

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「そっかあ……それがあったかあ……」ゴトランドは仰向けになり、額に手を当てる。迂闊だった。まさか殺されはしないだろうと油断していた。不知火は、提督のためなら昨日までの仲間であろうと銃を向けるキャラクターだった。今度はそれも気を付けよう。「skriva om」23

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ネギトログラインダーが爆発した。味方に向けられた時、自動的に爆発するセーフティが作動したのだ。「ｵｱｰ!?」驚く羽黒の顎にゴトランドは掌底を叩き込み気絶させる。「少しは仲間を大切にしなさい！あと建物も！」周囲の壁も床もボロボロだった。21

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気を取り直してゴトランドは走り出す。正面玄関から出れば不知火に撃たれる。撃たれた方向からして、不知火は恐らく南の見張り台からゴトランドを狙っている。裏口から出て、鎮守府の建物を壁にしつつ工廠に向かえば、狙撃は避けられる。ゴトランドはルートを再検索して、方向転換する。22

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そんな彼女の前に、白い大きな影が立ちはだかった。「ねむねむ」姫ちゃんこと、港湾棲姫だ。「え、ちょっと」「まくらぁ……」ゴトランドが何かする前に、港湾棲姫はゴトランドの体を捕まえた。「うにゃああああ！？」物凄い力で抱きしめられ、ゴトランドの体がミシミシと音を立てる。23

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「ちょ、痛っ、放して姫ちゃん！」「むにゃあ……」姫ちゃんは既に熟睡している。ゴトランドが丁度いい抱き枕になったようだ。ただし、ゴトランドの体は凄まじい腕力で締め付けられている。このままでは、少し離れた床に転がっているボロボロのペンギン抱き枕と同じ末路を辿るだろう。24

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【サブミッション・スリーピング・ビューティー 】＃４ 改 togetter.com/li/1551212

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「ｽﾔｧ……」ゴトランドから貰ったスウェーデン製のベッドと、ふかふかのゴトシープのお陰で、姫ちゃんは熟睡している。ゴトランドには指一本触れていない。「ちょっと大変だったから、前振り無しの改変になっちゃった。ごめんね？」 姫ちゃんを起こさないよう、そっとベッドの横を通り抜ける。25

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「……どういう話の展開をしたら、廊下にベッドを置いて寝ることになるのかしら」ゴトランドでも姫ちゃんの行動はわからない。彼女は予想外と混沌の塊だ。ともかく、通り過ぎてしまえば障害でもなんでもなく、その後は何の妨害もなく裏口を出て、工廠に辿り着いた。26

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予想通り、工廠には提督と五十鈴がいた。「嘘ッ！？」五十鈴はゴトランドの顔を見るなり悲鳴を上げた。「ちょっと不知火、こっちにいるわよ！？」通信機に話し掛ける五十鈴に素早く近付き、手首を掴む。「五十鈴さん、急ぎの用事があるから、提督、お借りしますね？」27

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「急ぎの用事って？」「五十鈴！？」提督の悲鳴は無視して、ゴトランドは悪戯っぽい笑みで答えた。「うーん……放課後デート？」「また訳の分からない言い回しを……まあいいわ。ただ、手伝える事があったら言いなさいよ？」ゴトランドは五十鈴の腕を放すと、提督の手をとった。28

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「じゃ、行こっか」「ど、どこに……？」どういう訳か、提督はすっかり怯えていた。安心させるためにはどうしたらいいだろうか。少し考えた後、ゴトランドは微笑んだ。「誰にも絶対に見つからない所」「だから、どこに！？」「私が、これから書くの」29

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――30

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「正門、通用門、資材搬入口、全て封鎖できました！」「誰であろうと通さないでください。提督でも、ゴトランドでも、です」鎮守府は騒然としていた。様子のおかしい提督を工廠で保護していたが、熊野と羽黒を返り討ちにし、不知火の監視を掻い潜ったゴトランドに強奪された。31

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「ゴトランドがついてるから、大丈夫なんじゃないの？」そして五十鈴はこの有様である。ゴトランドを返り討ちにしようと息巻いていた彼女は、今ではすっかり洗脳されていた。「申し訳ございません、何とかゴトランドさんを止めようとしたのですが……」一方、熊野は影響が比較的マシなようだ。32

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「熊野、何があったのですか？」「ゴトランドさんがこの鎮守府にとって大事な人だというのはわかります。でも、提督に危害を加えるなら容赦はできないと、心を鬼にして挑みました。それでも力及ばず……」「……十分です」影響がマシ、と思ったのは不知火の思い違いだった。33

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「矢矧、熊野がおかしくなった時、ゴトランドは何をしましたか？」唯一、ゴトランドの影響が薄い矢矧に聞く。「正直、一瞬だけだからわからないけど……熊野の攻撃が弾かれたら、急に熊野の動きが悪くなったように見えたわ」「ということは、触られるのが危険、ということでしょうか」34

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「触れただけで洗脳とは、高位の術者のようですね」倉田が不知火の所にやってきた。その後ろには、陸軍からやってきた魔術師たちがついてきている。「お待たせしました。陸軍魔導大隊、到着です」「助かります。早速ですが、彼女たちの洗脳を解くことはできますか？」35

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「ちょっと失礼します」魔術師の１人が熊野の頭に手をかざす。しばし考え込んだ後、首を横に振った。「こりゃあ……取っ掛かりも見つからん。腰を据えて研究するならともかく、今すぐにってのは難しいぞ」「……了解しました。では、目下の対応はどのようにすれば良いでしょうか？」36

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「触られたら洗脳されるんだろう？なら話は早い」別の魔術師が銃を取り出し、言った。「見つけ次第撃ち殺す」「なるほど。良いですね」不知火も銃を取り出した。「Wait, wait!」しかし、金剛が割って入る。「撃ち殺すって……Gotlandを殺すなんて、Noなんだからね！？」37

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「そうです、ゴトランドさんは私たちの仲間です！」何故かカレーの鍋を持った比叡も金剛に味方する。「鉄底海峡を乗り越えたのも、AL/MI作戦が成功したのも、欧州防衛戦に勝ったのも、全部ゴトランドさんのおかげだったじゃないですか！」38