文法の規範性について - 番外:クリプケンシュタインについて
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140字におさめるために若干訳を削りましたが、そんな感じです。だいたい先ほど言ったことで間違ってないと思いますが。
2010-04-17 23:57:43しかししばしばこういう話をしていると、言語(などの人のふるまい)は抗事実的な規則に従うよねという時点でうまく理解されなかったりするのだが、言語学者の場合「そこは当然」となるのがすばらしいですね。 #Lgrammar
2010-04-18 00:30:11【クリプケンシュタイン】について 1)「ふつう」と書いた際に念頭に合った議論の例: ・戸田山(1994)「ウィトゲンシュタイン的科学論」 http://d.hatena.ne.jp/contractio/20040310#1125997044
2010-04-21 22:50:02・松阪(1995)「規則の認識論」 http://d.hatena.ne.jp/contractio/20070117/1169032346 ・飯田(1997)『ウィトゲンシュタイン』 http://d.hatena.ne.jp/contractio/20040813
2010-04-21 22:50:142)ところで赤田さんもかつて見解をコンパクトにまとめているので、どなたかウィトゲンシュタインにゃんさんから これにコメントをいただけるとありがたいですな。 http://www.at-akada.org/blog/2008/05/2008520.html#id_p2
2010-04-21 22:50:36@contractio @friendsroots さんから、「クリプキ説=われわれは共通の規則に従ってない」という示唆をもらったので邦訳の後半を読み返してみたのですが、「共通の規則に従ってない」という言い方はしていなかったですね。じゃあ何なのかというのがよくわからんわけですが。
2010-04-21 23:02:26@at_akada わたしが述べたのは「共通の規則に従っていない」ではなくて、「共通の規則に従っているが故に同じ答えを出す、とは言えない」ということですよ。
2010-04-21 23:20:38@at_akada そこでクリプキは正当化条件を「答えが一致しないならば、共通の規則に従ってはない」と対偶に入れ替えて、「一致による暫定的受け入れ」を解決だとみなすわけです。
2010-04-21 23:22:53@friendsroots そうですね、そう書いてありました。そのあたりの議論は「共通の規則に従っている」という言明の分析として提出されていると思います。で、一方、標準的ウィトゲンシュタインだとどうんなるんでしょう
2010-04-21 23:28:14@at_akada クリプキの懐疑論は、「規則に従う」ことを「規則を解釈してそれに従う」ことだと考えることで成立するわけです。いかなる解釈も可能なので、解釈が異なったときにどちらが正しいか決められなくなってしまう、という話なので。
2010-04-21 23:35:34@at_akada それに対してWの議論は「規則に従うことが規則を解釈してそれに従うことなら、規則に従うことは成立しない。だが我々は日常的に規則に従うことができている。ゆえに規則に従うことは規則を解釈してそれに従うことではない」という一種の背理法でしょう。
2010-04-21 23:39:14@at_akada だから「規則に従うことは実践である」というのは、「規則に従う」ことを、解釈に開かれた「規則の表現」+特定の解釈、だと考えることが間違いだ、という主張だ。Wの懐疑論批判に対する標準的解釈ってそんな感じだと思いますけど。
2010-04-21 23:47:42@friendsroots 丁寧な説明ありがとうございます。クリプキの議論は規則の解釈を必要としているかという点で、やや疑問は残るんですが、ちょっともう少し考えてみます。
2010-04-21 23:55:50@at_akada ウィトゲンシュタインは共同体説を主張してません。contractioさんがブログで引用してる飯田先生や戸田山先生の解釈というのは、要するに、「そこで規則に訴えても無理でしょ」と言ってるだけで、規則そのものについては何も言ってない、ということです。
2010-04-22 00:16:55まあ、ウィトゲンシュタインの『哲学探究』はかなりの難物なので、あれについて話をするなら少なくともこれぐらいは読んでてほしい:http://is.gd/bCbib
2010-04-22 00:20:51さっきのツイートはちょっと言い過ぎだ。奥先生のあの本はとてもためになるので、読んでて損はないですよ、と言いたかっただけです。不肖の弟子によるささやかな宣伝。
2010-04-22 00:22:25@torakoyama おお、ありがとうございます。共同体の話はしてないけど、生活形式の話はしてるので何ステップか先でよく似た話になりそうだと思ったんですが、読み込みすぎかもしれないです。ただ「規則」を中心に解釈するのがクリプキの独創だというのはその通りでしょうね。
2010-04-22 00:24:02うーん、ちょっとわかった。クリプキ解釈と元祖・ウィトゲンシュタインを、「同じテーマについての異なる主張だ」と理解してるのがまずおかしいんだな。そもそも「違うテーマについて違う話をしてる」ってことか。
2010-04-22 00:28:39@at_akada そういうふうに先の話と繋がりそうに思うのがふつうで実際クリプキも繋げてしまったんですが、原稿の成立過程を考えると本人がそう思って書いてるとは考えにくいんです。クリプキの解釈に対する批判も、『探究』だけ見ればそうも見えるけど…という感じです。
2010-04-22 00:29:43これまた衝撃的なタイトルです。購入してみることにします。 QT: @torakoyama まあ、ウィトゲンシュタインの『哲学探究』はかなりの難物なので、あれについて話をするなら少なくともこれぐらいは読んでてほしい:http://is.gd/bCbib
2010-04-22 00:31:44@at_akada その通りだと思いますね。文脈が全然違うというか、クリプキはまったく独自の関心で読んでると思います(だから独創的でみんな面白がったと)。
2010-04-22 00:32:46@at_akada まったく同感です。実は、こうやってウィトゲンシュタインについていろいろ書くのは結構怖い(笑)。僕も専門家じゃないですからね。
2010-04-22 00:41:29