夏のおっぱい

夏、太陽、おっぱい
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てらまっと𝕏文フリ東京そ–51~52 @teramat

手のひらに触れる風の密度が、かつて自分の支配下にあったおっぱいの感触を蘇らせたのだ。これだ、とてらまっとは小さく呻いた

2011-07-13 14:10:57
てらまっと𝕏文フリ東京そ–51~52 @teramat

夏のおっぱいはすぐに消えてしまった。それからてらまっとは、木の間にキャミソールを張って風を待ち続けた。

2011-07-13 14:22:07
てらまっと𝕏文フリ東京そ–51~52 @teramat

キャミソールをはためかせる夏の風は、大きなおっぱいから小さなおっぱい、張りのあるおっぱいから柔らかいおっぱいまで、世界中のおっぱいを彼の手のひらに運んできた

2011-07-13 14:33:17
てらまっと𝕏文フリ東京そ–51~52 @teramat

本物のおっぱいがほしくならないのか、とからかわれると、てらまっとは笑いながらこう言った――「君にはこのおっぱいが見えないのかい」

2011-07-13 14:44:29
てらまっと𝕏文フリ東京そ–51~52 @teramat

彼の全身に吹き渡る風、そのすべてがおっぱいだった。てらまっとはおっぱいに抱きしめられていた

2011-07-13 14:52:18
てらまっと𝕏文フリ東京そ–51~52 @teramat

てらまっとはおっぱいの何たるかを理解した。溢れ出る涙をおっぱいが優しくぬぐい、やがて彼もまた一陣のおっぱいとなった

2011-07-13 14:57:45
てらまっと𝕏文フリ東京そ–51~52 @teramat

――キャミソールが夏の風に揺れている。通りかかった少年がまたひとり、夏のおっぱいに手を伸ばした

2011-07-13 15:08:39