2020年10月19日

『はじめての催眠術』を読んで

漆原正貴『はじめての催眠術 (講談社現代新書)』を読んで思ったこと。
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浅井京助 @hypnology100

買ってきた。さっと読んでみよう。 pic.twitter.com/5ZpROXQGDj

2020-09-15 20:06:04
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浅井京助 @hypnology100

漆原さんの『はじめての催眠術』をサラッと読みました。今ある日本語の催眠本で、催眠に興味がある人が最初に読むべき本だと思う。理由は催眠状態を前提としていないから。自分は催眠状態になれば催眠が成功するという考えには弊害が多いと思っていて、しかしほとんどの催眠本はそれが前提なんだよね。

2020-09-15 20:56:55
浅井京助 @hypnology100

催眠のやり方のパートも、催眠状態を前提としていないからこそ、なぜその方法に効果が出るのかがよく理解できる説明になっている。催眠ではトリック(コーンスタム、観念運動、筋肉疲労など)みたいなものが使われるけど、それは予期を高めるという目的であるということが、理解できる。

2020-09-15 21:09:36
浅井京助 @hypnology100

自分がTwitterなどでつぶやいている内容が、より理解しやすくまとまっている感じ。催眠流行語2019のコーンスタム現象も書かれてたし、今年の催眠本大賞決定です。

2020-09-15 21:13:21
浅井京助 @hypnology100

「はじめての催眠術」について。自分もずっと催眠状態を前提としない催眠のテキストを書きたいと思っていたけど、それが本になっていてうれしく思う。この本での催眠の定義は「知覚や感覚、感情に関して、何か変化が起こるという期待があったときに、実際にその変化が実現する現象」としている。

2020-09-16 19:24:27
浅井京助 @hypnology100

いままでの催眠本だと、催眠の定義は「暗示の影響を受けやすい催眠状態に誘導し、暗示のとおりに行動させること」みたいなのが多かったけど、期待させそのとおりになるという説明は、確かに催眠を説明していて、そうであれば、催眠状態という概念は余計なものだから不要になる。

2020-09-16 19:32:57
浅井京助 @hypnology100

すごくシンプルな催眠の定義で、もし追加できるなら自分なら、「"催眠をしていると互いに認識した上で、催眠者から"知覚や感覚、感情に関して、何か変化が起こるという"働き掛けを受け、それに対する"期待があったときに、実際にその変化が実現する現象」とするかな。

2020-09-16 19:43:54
浅井京助 @hypnology100

この本の最初では、状態論と非状態論を扱ってくれている。この本の催眠状態は「特別な脳の状態」と定義している。これも大事なところで、通常催眠状態は生理的なものを指す。概念的、心理的には催眠状態は"ある"。これをごっちゃにしている人は多い。

2020-09-16 19:50:38
浅井京助 @hypnology100

その後、催眠の歴史の話になる。ここら辺はよくある内容なんだけど、文章が平易で読みやすいのがいい。途中、フロイトを心理学の父とする記述があって、そこはちょっと同意しかねるところかな。

2020-09-16 19:54:41
浅井京助 @hypnology100

続いて、催眠感受性の話になるんだけど、これは催眠の歴史的にも理解のためにも重要なトピックなんだよね。この研究が何を目的にしているのか、また、その結果から暗示の種類によって反応率が違うこととそれが意味するところ。ここを理解することは、催眠をやる上で必要なものだと思う。

2020-09-16 20:00:26
浅井京助 @hypnology100

催眠によるストループ効果の抑制から、神経的な理論にも言及しているけど、結論として、催眠の結果としての変化であるとしているところは、クリティカルな姿勢だし、自分もそう理解してる。これらの話をきちんと書かれているのは本当に素晴らしい。

2020-09-16 20:06:00
浅井京助 @hypnology100

催眠に定義については、ここら辺にまとまってる。 催眠の定義を考える(催眠とは)|とある催眠者|note note.com/hl_archives/n/…

2020-09-16 20:14:38
浅井京助 @hypnology100

「はじめての催眠術」(以後「はじ催」という。)の感想。催眠習得準備の話で、その前提として、録音された催眠暗示でも催眠に掛かるという事実から、適切な内容を適切に話せば催眠は成功すると説明しているところは、そのとおりだし、初心者の催眠習得の動機づけになるなと思った。

2020-09-17 21:59:45
浅井京助 @hypnology100

ただ、適切な内容を適切に話せば催眠が成功してしまうからこそ、催眠のメカニズムなどを正しく理解してないのに、催眠がわかったつもりになってしまう人がたくさん現れてしまうんだよな。催眠のプロでさえ、はじ催の内容を知らない人も多い。

2020-09-17 22:05:04
浅井京助 @hypnology100

数打ちゃ当たる方式で、誰でもいいから催眠を掛けたいのなら、スクリプトの暗記でも十分だろう。だけど、この人に催眠を掛けたいとなったとき、その人が催眠感受性が低かったら、そのときは、その人にとってより適切な内容をより適切に話さなくてはならなくなる。自分はそれがおもしろく感じてる。

2020-09-17 22:13:13
浅井京助 @hypnology100

きちんと本を読めない人は、催眠は上手い暗示を上手く話せばいいと思いがち。そして、必殺技のような暗示文を探したり、ヘンテコな抑揚をつけたしゃべりになったりしがち。しかし、はじ催にも書いてあるが、場の雰囲気のセッティングや、ガイドとしての催眠者の役割や力量の方が重要だったりする。

2020-09-17 22:19:17
浅井京助 @hypnology100

はじ催では、催眠者の役割をガイドとしている。この辺の表現は他にも考えられるが、ガイドっていい例えで、自分もそういう説明をすることもある。

2020-09-17 22:32:06
浅井京助 @hypnology100

はじ催では、催眠におけるラポールについて、催眠者への信頼とともに、催眠自体への信頼としているのがいい。後者は、この本が採用している催眠予期として、催眠に掛かる期待にも通じている話。そして、当然、催眠を信頼してもらうためには、それをガイドしている催眠者も信頼されなくてはならない。

2020-09-17 22:37:34
浅井京助 @hypnology100

ラポールについて、状況依存であり、関係性によるとして一般化できないから共通する原則を書いてあり、これは、最近自分も、催眠の細かいテクニックも大事だが、催眠の原則を明らかにした方が応用ができるんじゃないかって思っているんだな。

2020-09-17 22:56:34
浅井京助 @hypnology100

はじ催の感想。ラポールの記述の後に、威光暗示について大きく取り扱っている。催眠の成功には自信のある態度が必要だが、それを威光暗示で説明している。ラポールも威光も大切だが、説明しづらい内容だけど、わかりやすく書いてあると思う。

2020-09-18 18:09:57
浅井京助 @hypnology100

ラポールも威光は、おもしろいトピックだなと。そのやり方は人それぞれで個性が出るところだから、催眠術師がどんな工夫をしてるのか聞いてみたいよね。

2020-09-18 18:13:10
浅井京助 @hypnology100

はじ催では、催眠で起きるトラブルについてきちんと言及しているのにも好感が持てる。催眠本は催眠バンザイ的な内容が多く、トラブルについて記載するのは少ない印象がある。いや、この本で起きたトラブルに責任は持ちませんみたいな免責的な話はあるかもしれないな。

2020-09-18 19:00:38
浅井京助 @hypnology100

はじ催では、催眠スクリプトについて、共通するロジックとして、①変化への期待、②期待の実現、③体感の強化としていて、特に③を重視している。今までだと、①予告、②合図、③追込みみたいなが多かったかな。この"期待"というのがポイントだよね。

2020-09-28 22:06:52
浅井京助 @hypnology100

また、催眠スクリプトの伝え方について、被験者視点の大切さを説くとともに、相互作用というワードを使っている。自分も今まで催眠とは相互作用であるといってきたけど、この視点は大切だと思う。

2020-09-28 22:09:50
浅井京助 @hypnology100

催眠口調についても、単に自信を持ったとかではなく、被験者視点を取り入れた上に、口調による意味修飾にも触れている。はじ催は、高度な技術や知識もさらりと扱われている。読む人には、これをきちんと読みとってほしいな。

2020-09-28 22:13:35
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