くろぐだの奇妙な冒険 第5巻 ~進化するスタンド~

作者:日向寺皐月(@satuki_hyugaji)さん 「#自分のスタンドを考えてみるタグ」から始まったフォロワースタンド使い化企画連載小説(三次創作) 第5巻分まとめ https://togetter.com/li/1609065 ←4巻 6巻→ https://togetter.com/li/1610511
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日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 25 フニコロに揺すられ、ハッとするくろぐだ。そして、フニコロに聞いた 「…フニコロ先輩。私が戦えば…誰かを助けられますか…?」 既に助からないもの。それを見て尚、くろぐだは誰かを救う積もりだった。フニコロはその覚悟の決まった瞳を見、頷く 「戦わなければ、皆死ぬ」

2020-10-05 21:51:08
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 26 「なら、私も戦います…」 くろぐだは震える足を無理矢理立たせ、両手で大鎚を握って答えた。恐怖は当然あるだろう。だが、それでも― 「一人でも、助けられるなら…!」 元より、この大鎚を手にした時。自分は戦う事も覚悟の上だった筈。なら、その力を使おう それは《覚悟》

2020-10-05 21:55:23
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 27 覚悟の決まったくろぐだは、その手の大鎚を…強く、強く地面に叩き付けた 「セイヤーッ!」 タイル張りの地を力の本流が流れ、武装集団に衝撃を与える。そしてフニコロから離れ、その中心に突っ込んで行った 「手加減は!しません!」 振り回した大鎚は、集団の多くを襲う

2020-10-05 22:01:04
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 28 銃を構える者もいる。しかしそれは、フニコロの大剣で斬り払われた。フニコロも後追いで突撃してきたのだ と、何処かからバイクのエンジン音が響いてくる。そして、こんな声も聞こえた 「そろそろASITが到着する!遅滞戦闘で構わない!」 「師匠!」 そんなフニコロの声

2020-10-05 22:07:21
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 29 それに答える様に、フニコロの前に居たショットガンを構える大学生を、一台のMTBが弾き飛ばした。そう、TRCS2020だ 当然、乗って居るのは― 「待たせたな!」 「師匠!」 「先生!?」 メットを外し、ジャケットを直す日向寺だった。その足元には、蠢く影が。日向寺のW.B.だ

2020-10-05 22:11:18
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 30 「私の弟子と救世主が世話になったね。次は私がお相手しよう」 そう言って、ジャケットからマテバを取り出して撃つ日向寺。くろぐだ達も共に集団を減らしていく その内銃を捨て、ナイフやハンマーで武装し出す集団。だがインファイトこそこの三人の領域だ。次々倒れていく

2020-10-05 22:15:14
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 31 と、再びエンジンの爆音が。数台の装甲トラックが来たのだ。それらは全て、ASITのエンブレムが入っている 「総員状況開始!要救護者の確保を最優先!」 「了解!」 そんな声と共に、HK416やMP5で武装した隊員達がトラックから降り、集団を外から削っていく。最早掃討戦の域だ

2020-10-05 22:20:12
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 32 と、くろぐだの大鎚に異変が。金頭にヒビが入っているのだ。そして― 限界が来た 「こ、壊れた!?」 地面を殴った瞬間、甲高い音と共に金頭が粉砕した。残ったのは柄の部分だけで、戦おうにも威力が足りない それに気付いた日向寺は、フニコロと共に下がりやすい道を作る

2020-10-05 22:29:07
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 33 「フニ君!彼女と共に下がれ!」 「はい!」 フニコロは驚くくろぐだを抱え、拓いた道を進む。集団を抜けると、ASITが代わりに援護してくれる 「武装集団は後少し!速く片付けなければ要救護者の命に関わる!」 「了解!」 落ちていた鉄パイプを武器にする日向寺

2020-10-05 22:34:19
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 34 その声に、ASIT達も答える 壊滅まで、後少し― 「くろぐだちゃん、怪我は?」 「な、無いです…」 近くの廃墟と貸した学習塾。そこに二人は居た くろぐだは茫然と壊れた己のスタンドを見つつ、フニコロに返した。フニコロは不思議そうに首を傾げる 「スタンドが壊れたら…」

2020-10-05 22:37:38
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 35 「痛ッ!」 突然、くろぐだは右手を押さえる。フニコロが慌てて確認すると、さっきまであった紅い切傷が光って…消えた。傷ごと 「貴方、それ…」 そうフニコロが言い掛けた時、くろぐだのスタンドが歪んだ。そしてそれは、ゆっくりと姿を変え…

2020-10-05 22:41:33
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 36 「掃討率89%!そろそろです!」 さっきより銃声の減った商店街。残った大学生達は日向寺が潰す。ASITの仕事を減らし、要救護者の捜索に当たらせるのだ 「全く…せめて刀さえあれば…」 日向寺がそう溜め息半分に呟いた時。悲鳴の様な報告が無線越しに届いた 「ほ、報告!」

2020-10-05 22:45:40
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 37 「新手のスタンド使いと思われる敵性―ぎゃあっ!」 叫びと共に切れる無線。日向寺は最後の一人を倒し、商店街の入り口を見た 「よぉ!能無しASIT共!祭りの場所は此処か?ギャハハハハ!」 甲高く、下品な笑い。日向寺はその黒い影を見て…にやりとした To Be Continue...

2020-10-05 22:49:43
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 38 遂に始まってしまった、スタンド使いによる戦争。そして覚悟を決め、戦う意思を持った我が救世主 しかしそんな救世主のスタンドに、なにやら異変が… 丁度良い所ではありますが…今日はここまでに致しましょう それでは、皆様ごきげんよう…

2020-10-05 22:52:03

第十六話「ブラック・ウェーブ・カノン」

日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 第十六話「ブラック・ウェーブ・カノン」 1 さて、この本によれば…ごく普通の女子高生であるくろぐだは、救世主になる事が定められていた 遂に始まった戦い。そんな中、彼女のスタンドに異変が起こる。そして迫る敵。新たなスタンドの能力は… おっと、少し読みすぎましたね

2020-10-06 21:47:35
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 2 「総員構え!」 指揮官の号令で、隊員達は一斉に銃口を向ける。しかし鴉は停まる事無く、高らかに厚底パンプスを鳴らして歩く 「撃ってみろよ…あぁ?」 ニタニタと卑下た笑みを浮かべ、そう挑発する鴉 「待て!」 「撃てぇ!」 日向寺の制止も虚しく、隊員達は一斉に発砲した

2020-10-06 21:50:30
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 3 全員の銃弾が鴉に命中する…が 「痛ぇ…なぁ…!?」 それらは全て、彼女の前に現れたスタンドに吸い込まれた。手足を鎖で繋がれたそれは、羽で銃弾を受け止めている。そして― 「お返しだぜ!」 周囲に銃弾と同じダメージが疾走った 「これだから!」 日向寺は影でガードする

2020-10-06 21:58:56
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 4 しかし他の隊員達に回避が出来る筈もなく、次々と銃で撃たれた様に倒れていく。しかも、彼らが撃った弾丸分である 「おいおい!まだオレは死んでねぇぜ!?何勝手にくたばってんだ!あぁ!?」 死体の首元を強く揺すりながらそう叫ぶ鴉。が、直ぐに首を傾げた 左手が動かない

2020-10-06 22:06:43
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 5 カラン。薬莢が落ちる音が響く 「まだ破壊する程じゃないか…」 途端に、鴉へ鋭い痛みが走る。そう。日向寺はあの特殊弾をカモン・スイートデスに撃ち込んだのだ 次いで一発。しかしそれを、鴉は意地で回避した 「テメェ…!」 「死にたいのだろ?なら…」 一発。また避ける

2020-10-06 22:10:16
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 6 「私は願いを叶えるまでだ」 更に一発。今度は右足へ当たり、鴉は倒れ込む 「がっ!」 倒れた鴉に、日向寺は銃を向けつつ近付く。その銃口は決してブレず、常に頭を狙っている 「これは特殊弾でね。スタンドに直接ダメージが入るんだ。君の能力は知っているが―」 「おらっ!」

2020-10-06 22:17:55
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 7 鴉は手にしていた傘を使い、日向寺の手からAA-12を弾き飛ばす。直ぐ様マテバに持ち替えた日向寺だが、同時にPx4が突き付けられる 「死ね!」 発砲。返す手の扇子で銃弾を受け止める日向寺。しかしその隙に、鴉は下がって距離を取った。その手には大型ナイフも握られている

2020-10-06 22:25:58
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 8 それは日向寺がジャケット裏に隠していたものだ。日向寺はそれを見、ニヤリと笑う 「面白くなってきた…お嬢さん、ダンスを一曲如何かな?」 ハットをずらし不敵に笑う日向寺。鴉はナイフを握り直す そして―舞踏会は始まった 同じ頃、学習塾跡では… 「これ…スタンド…?」

2020-10-06 22:34:26
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 9 驚くくろぐだ。フニコロは《それ》から目を離せなかった 《それ》は、異様なものだった。不定形な粘土の塊とも言える形をしており、時折ゆっくりと蠢く。長く伸びたり、小さく纏まったり… 少なくとも、くろぐだのスタンドが変化したモノなのは二人でも理解出来た

2020-10-06 22:39:30
日向寺皐月 @satuki_hyugaji

#くろくだの奇妙な冒険 10 しかしそれをスタンドと呼ぶ事は出来ない。本来スタンドは、使い手の精神によって操作出来る筈である。だが、少なからず目の前のモノの形は、くろぐだの意思を受けている様ではない。寧ろ意思に反し、どんどん姿を変えて行く様にすら見える 「…触って見たい…」 「え?」

2020-10-06 22:46:08
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