「MMT」政策は、「大きな政府」「大きな負担」になるのでは? ――税負担やインフレリスクの隠蔽とその暴露

「MMT(現代貨幣理論)」論者は、さまざまな財政拡大案を提案していますが、それなら普通に考えて「大きな政府」と親和性が高いですし、必然的に「大きな(税)負担」になるはずです。 しかし、MMTを中核とする反緊縮の文脈で、負担増の話はあまり出てこず、良いことばかりを並べているように、どうしても聞こえます。本当にそれで良いのか、という問いかけです。
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しろうと @sirouto

しかし、クルーグマンらの主流派経済学者たちは、短期的な財政均衡に固執する必要はないといっても、長期的にはそこそこ均衡する必要はあると考えているようだ。

2020-11-14 23:37:46
しろうと @sirouto

反緊縮派がよく例に出す戦前の高橋是清(総理、大蔵大臣)だって、景気回復後は引き締めに転じようとしていた。

2020-11-14 23:40:22
しろうと @sirouto

もう少し言うと、高橋是清は「内国債だからいくら借金を増やしても大丈夫」という、今のMMTみたいな当時の議論に対して、利払いの問題があるので、際限なく国債増加させることはできないと考えていたらしい。

2020-11-14 23:41:59
しろうと @sirouto

しかし、高橋是清は226事件で暗殺されてしまう。後を継いだ馬場蔵相が、債務を膨らませていき、最後は戦争直後のハイパーインフレに至る。

2020-11-14 23:43:49
しろうと @sirouto

断っておくと、大戦時のドイツ、日本やジンバブエ、ベネズエラのような極端なハイパーインフレに、今の日本が陥るとは考えていない。

2020-11-14 23:46:05
しろうと @sirouto

しかし、「ハイパーインフレか、マイルドインフレか」の二択というのも、オールオアナッシングで、見たいものを見る態度だ。

2020-11-14 23:46:38
しろうと @sirouto

数十%の高インフレは、普通に起こる可能性がある。たとえば、アルゼンチンなどがそういう状態にある。

2020-11-14 23:47:36
しろうと @sirouto

jetro.go.jp/biznews/2020/0… 5月のインフレ率は1.5%、年率では43.4%に (アルゼンチン) - JETRO

2020-11-14 23:48:51
しろうと @sirouto

ところで、ランダル・レイの金ピカMMT本に、たしか「40%」くらいまでのインフレなら許容するような意味のことが書いてあった。

2020-11-14 23:49:41
しろうと @sirouto

オイルショックの時の田中角栄総理が、「狂乱物価」と言われてインフレのために内閣を維持できなかった例を考えると、そんな生やさしいものだろうかと疑う。

2020-11-14 23:50:45
しろうと @sirouto

なお、アルゼンチンは最初から貧しい国ではなく、20世紀初頭には、世界トップクラスの裕福な国だった。また、1960年頃まで、旧宗主国のスペインや日本よりも、1人当たりGDPが高かった。

2020-11-14 23:53:19
しろうと @sirouto

だから、数十年後の日本が、数十%程度のインフレに苦しむ、くらいは現実的なシナリオとして、可能性があるはずだ。

2020-11-14 23:54:36
しろうと @sirouto

何百億%ものハイパーインフレを経験したジンバブエを例にすると、かえってそんなこと起こる訳ない、という気持ちになるだろう。

2020-11-14 23:57:04
しろうと @sirouto

しかし、アルゼンチン(あるいはロシアなど)くらいの高インフレなら、起こるシナリオは想定可能だ。

2020-11-14 23:59:52
しろうと @sirouto

前半言った負担の話もそうだし、後半の高インフレもそうだが、本気で反緊縮を目指すなら、ある程度は見たくない部分も見る必要があるのではないか?

2020-11-15 00:01:09
しろうと @sirouto

ネットでのMMT論者たちは、良いことばかりしか言わない印象があるが、もし本気で政策実現(じつは半分くらいもうしているが)するなら、そろそろデメリットも直視する必要がある。

2020-11-15 00:02:50
しろうと @sirouto

さて、深夜零時なので、そろそろ終わります。お読み下さった方、ありがとうございました。

2020-11-15 00:03:30