「MMT」政策は、「大きな政府」「大きな負担」になるのでは? ――税負担やインフレリスクの隠蔽とその暴露

「MMT(現代貨幣理論)」論者は、さまざまな財政拡大案を提案していますが、それなら普通に考えて「大きな政府」と親和性が高いですし、必然的に「大きな(税)負担」になるはずです。 しかし、MMTを中核とする反緊縮の文脈で、負担増の話はあまり出てこず、良いことばかりを並べているように、どうしても聞こえます。本当にそれで良いのか、という問いかけです。
1
しろうと @sirouto

togetter.com/li/1622619 「政府紙幣」を刷れば、「無税国家」は可能になるか? ――政府紙幣や公共貨幣とインフレ税の関係について

2020-11-14 22:04:24
しろうと @sirouto

前回、「無税国家」をテーマにしましたが、これに関連して、「MMT」にはお決まりのような、一連のやり取りがあります。

2020-11-14 22:07:04
しろうと @sirouto

hiro.asks.jp/105966.html MMT信者を応援して、無税国家をつくろう。 : ひろゆき

2020-11-14 22:09:45
しろうと @sirouto

MMT批判者「もし、政府がいくら借金をしても大丈夫なら、政府予算を全部国債にして、無税国家にすればよくね?」 MMT支持者「インフレ率の制約はある。それに、MMTの貨幣論は租税駆動だから、税金をなくしたらMMTではない」

2020-11-14 22:12:48
しろうと @sirouto

こういうやり取りを、ネットで何回も何回も見た。しかしでは、先の批判者が言う「無税国家」は、まったく的外れな批判だったのか? 私は必ずしもそうは思わない。なぜか。

2020-11-14 22:16:08
しろうと @sirouto

直接「無税国家」が可能だとは言わない。しかし、税などの負担がぜんぜんなくて、政府支出(による福祉)が出せる、というのは実質的に無税国家につながる。「フリーランチはない」!

2020-11-14 22:18:48
しろうと @sirouto

MMTを中核にした反緊縮勢力に対し、その辺は非常に怪しく思っている。福祉の話は出てくるが、(税)負担の話は出てこない。それでは「福祉無税国家」だ。

2020-11-14 22:20:29
しろうと @sirouto

「千兆円札/玉(などの政府紙幣)を発行すれば、一瞬で借金は消える!」とか「財源なしに給付ができるから、消費税を廃止できる!」とか、そんなことばかり言っている。

2020-11-14 22:21:59
しろうと @sirouto

少なくとも、SNSとか動画サイトとか、ネット上では、そんな意見ばかりが目につく。みんな借金や税金は嫌だから、大衆にウケがいいのは分かるが、それでは「ポピュリズム」だ。

2020-11-14 22:23:28
しろうと @sirouto

経済(学)に「フリーランチはない」のだから、「インフレ税」も含めた税負担なしで、福祉だけ享受するのは不可能だ。それは結局、無税国家と同じこと。

2020-11-14 22:25:15
しろうと @sirouto

MMT派は「税は財源ではない」などと言うが、インフレ/デフレのギャップを使い切って、たとえばインフレ率2%に達した後、結局税金は必要になる。なら、実質的に税は財源だ。

2020-11-14 22:27:31
しろうと @sirouto

MMT派は「税金を回収した後、シュレッダーにかけて捨ててもいい」などと言い出す。これに、一般人は驚くだろう。

2020-11-14 22:29:46
しろうと @sirouto

ここであえてMMTに擁護的な視点で見れば、MMTでは、インフレのみが唯一の財政制約なのだから、その理屈は分からなくもない。

2020-11-14 22:30:13
しろうと @sirouto

しかし、後で捨てるにしても、回収は必須であるから、税金を取られる側は、シュレッダーに掛けようが掛けまいが、同じように取られる。

2020-11-14 22:31:30
しろうと @sirouto

インフレ目標を達した後は、税金が実質的に財源だと見なしても問題ない。というか、MMT派がそう見なさないだけで、形而上的な問題に過ぎない。いずれにしろ、税金が必要な事実は変わらない。

2020-11-14 22:34:12
しろうと @sirouto

そして、ここからが本題だが、普通に考えて、財政支出をたくさん出すという考え方は、「大きな政府」になる。

2020-11-14 22:35:46
しろうと @sirouto

本家MMT(ランダル・レイの金ピカ本とか)では、MMT自体は中立で、必ずしも財政拡大と結びつく訳ではない、としている。

2020-11-14 22:36:58
しろうと @sirouto

MMTにおけるインフレ率は、財政制約としての「上限」であって、必ずそこまで財政拡大しないといけない、という拘束を意味しないと。

2020-11-14 22:37:47
しろうと @sirouto

しかし、日本版MMT派は、どうみても「大きな政府」と親和性が高い。彼らの主張が、財政拡大一辺倒なのだから。

2020-11-14 22:39:11
しろうと @sirouto

ここで、別に「大きな政府」それ自体を否定しているのではない。「小さな政府か、大きな政府か」は、政治経済の学者でも意見が分かれるのだから、一方的にどちらかを否定はしない。

2020-11-14 22:40:33
しろうと @sirouto

「旧ソ連型の大きな政府」は経済破綻したが、「北欧型の大きな政府」は、選択肢としてアリかもしれない、と個人的に思う。逆に、小さな政府もアリかもしれない。両方ありうる。

2020-11-14 22:43:53
しろうと @sirouto

が、今問題にしているのは、その「大きい政府/小さい政府」の選択ではない。

2020-11-14 22:44:43
しろうと @sirouto

もし、「大きい政府」を選択すれば、税金などの負担も大きくなるのが当然だ。しかし、冒頭から言っているように、負担の話が出てこない。

2020-11-14 22:45:31
しろうと @sirouto

ぜんぜん税金が少ないのに、大きな政府が実現できる、というのであれば、それは「無税福祉国家」への道ではないか?

2020-11-14 22:46:31
しろうと @sirouto

大きな政府にするなら、税負担は高くなる。でも、MMT派は財源不要みたいな言い方をよくするので、その辺に違和感というか不信感がある。

2020-11-14 22:48:32