ファミコンゲームについて

ファミコンゲームの開発をしているので、たまに好きなゲームを吸い出しては中身を見たりしています。気づいた点などをTweetしてます。 各ツイートのツリーにいろいろ書いています。
105
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

3Dホットラリーはファミコンディスクシステム用の任天堂のラリーゲームです。地面の起伏、コースの分岐・合流など流行りの表現を取り入れているほか、地面のボーダーが滑らかに迫ってくる表現が印象的でした。今回はこの表現について調べてみました。 pic.twitter.com/rPiipwtkOp

2024-02-19 23:14:55
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

他のレースゲームでは、赤白の縁石をパレットチェンジで表現することが多いですが、ファミコンの少ないパレットでは交互に切り替えることが多く、進んでいるのか、戻っているのかわかりにくいこともあります。ハイウェイスターでは高速に変化することで違和感を抑えているのが上手いですね! pic.twitter.com/M9prY6Qex5

2024-02-19 23:14:56
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

3Dホットラリーでは画面を覆う大きなボーダーが1ドット単位で制御された美しい表現となっています。これも基本的にはパレットの違いによる表現ですが、パターンのアドレスをライン単位で切り替えることで表現しています。

2024-02-19 23:14:56
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

まず、地面は4番目のベタ塗りのパターンで描かれています。そしてBG用のパターンは1番の色(濃い色)で描かれていて、SP用のパターンでは2番の色(黄緑)で描かれています。 pic.twitter.com/qmKV0nx3Fe

2024-02-19 23:14:57
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

ファミコンは上から1ラインずつ画面を描いていきます。そして、黄緑色のボーダーを描きたいときには、BGのパターンアドレスをSPのものに変更し、濃い色で描くときにはBGのアドレスに戻しています。 pic.twitter.com/lZIUsM7oEE

2024-02-19 23:14:57
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

こうすることで、黄緑を描きたいときには、SP側の4番目のパターンが使用され、画面に黄緑色のラインが描かれるわけです。ただし、道路も同時に描かなければならないため、道路用のパターンはBGとSPの両方に同じようなものを用意しておく必要があります。ちょっと勿体ないですね…。 pic.twitter.com/AiRO4RvQGG

2024-02-19 23:14:58
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

ファミコンで難しい表現を行うには、何かを犠牲にする必要があることが多いです。特にこの時代のアーケードゲームとは雲泥の性能差なので、相当な試行錯誤があったことが想像できます。同世代のファミコンレースゲームはどれも野心的な工夫がされていて面白いです。ぜひいろいろ試してみてください。

2024-02-19 23:14:59
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

もう一つお勧めなのがタイトーグランプリです。こちらはバンク切り替えを多用した豊かな表現が目を引きます。ゲーム内容もレースで賞金を稼いでパワーアップしていく、というワクワクする内容で面白いですよ! pic.twitter.com/cm3L2WSAL7

2024-02-19 23:14:59
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

久しぶりにファミコンゲームの解説的なものを書いたな。今日初めて3Dホットラリーを遊んだんだけど、きれいなボーダー表現にひかれてPPUビューアーを開いたら…めっちゃ単色でしか表示されないので、不思議でしょうがなかった。 pic.twitter.com/GiXxOqWLA5

2024-02-19 23:21:02
拡大

ハイパーオリンピック

Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

今日はハイパーオリンピックを買ってきました。以前から持ってはいたのですが、そちらは偶然殿様バージョンだったので、通常版を買ってきました。単に絵を差し替えただけだろ? と思われてるかもしれませんが、実はそうではありません。 pic.twitter.com/fQJ0AwTdXX

2023-08-27 19:46:57
拡大
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

まず容量が異なります。通常版は24KByte(プログラム16KByte+グラフィック8KByte)。殿様版は48KByte(プログラム32KByte+グラフィック16KByte)となっています。通常版では白人と黒人の選手が同時に走りますが、頭部以外はパレット違いのため、すべての種目のCHRパターンが詰め込まれています。 pic.twitter.com/EAPuVrcjsg

2023-08-27 19:46:58
拡大
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

殿様版では黒人選手と殿様が同時に走ります。ですが、4KByteの通常のバンクでは両方のグラフィックを格納できませんので、ライン168で殿様用バンクに切り替えています。元々そこでラスターを切っていたので自然な処理ではありますが、バンク切り替えのないロムですので、大きな仕様変更となりますね。 pic.twitter.com/mz0fBDmJ9s

2023-08-27 19:46:58
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

また、殿様版ではゲーム開始時に種目が選べるように変更されています。 pic.twitter.com/l17IIECPoD

2023-08-27 19:46:59
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

ちなみにハイパーオリンピックには未使用のグラフィックがあります(殿様版にもあります)。謎の女の子の、立ち、歩き、座り状態があります。どういう用途を想定していたのかはわかりませんが、見ているとわくわくしますよね~。 pic.twitter.com/rWY7CxWnuV

2023-08-27 19:46:59
拡大

沙羅曼蛇&グラディウスⅡ

Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

沙羅曼蛇とグラディウスⅡはファミコンとは思えない表現で当時のゲーマーの心を掴んだ傑作移植作として知られています。今回はこの2タイトルのボス戦を中心に、両タイトルの違いと魅力の裏側を調べてみたいと思います。 pic.twitter.com/cMebhBP2yE

2023-07-17 14:36:09
拡大
拡大
拡大
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

まずはファミコンの背景について簡単におさらいしておきます。ファミコンはVRAM内に4画面分のアドレスがあり、そのうち2画面を編集できます(残りの2枚はミラー)。そして画面を横に2画面、または縦に2画面かを選べます。沙羅曼蛇では横に2画面、グラⅡでは縦に2画面という構成になっています。 pic.twitter.com/n1aw35qKFy

2023-07-17 14:36:09
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

沙羅曼蛇は縦横にスクロールが変化するため横2画面の方が都合がよいです(下図参照)。対してグラディウスⅡは縦2画面構成となっています。縦にもスクロールするためという理由以外にも、別の理由があり後述します。しかし縦に大きくスクロールする面では苦労があるようです。 pic.twitter.com/z33wFVz9VE

2023-07-17 14:36:11
拡大
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

次に、ボスのいくつかはパワーアップゲージ(以降UI)が消えてしまいますが、この理由について調べてみました。沙羅曼蛇の場合は図のように、ボスの移動によって意図しない場所にUIが見えてしまう現象を回避するためではないかと推測できます。 pic.twitter.com/9Nxrdeau1B

2023-07-17 14:36:12
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

対してグラⅡでは、いくつかの大型ボスでもUIを出したまま戦うことがあります。これはグラⅡが縦2画面であるためです。水平はミラーですので、ボスが左右に動きすぎると反対側から出てきますが、縦は2画面分ありますので、かなり余裕があり、UIが出てきにくいです。 pic.twitter.com/mB22ovwXTX

2023-07-17 14:36:12
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

それでは1面のボスはなぜUIを消しているのかというと…。本ボスは、羽ばたくアニメパターンを事前に背景に描いておいて、画面を切り替えることで羽ばたいているように見せています。そのため、沙羅曼蛇のときと同じように、UIを表示したままでは、ボスが動くと意図しない場所にUIが見えてしまいます。 pic.twitter.com/5lQ6eW2rd2

2023-07-17 14:36:13
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

カバードコアやカニなどでは、さらに多くのパターンを連続的に描き変えています。カニはとてもわかりやすいですね。実際の画面では右上の足を上げています。VRAMイメージの上半分が実際の画面で、下半分は次に表示されるポーズです。右上の足が天井に着いているのがわかります。 pic.twitter.com/Q0jcfHMpic

2023-07-17 14:36:13
拡大
Karu_gamo★★☆☆☆ @Karu_gamo

最後に…1面後半ではプロミネンスが上下に発生し、画面は激しく明滅、さらに表面は常に動き続けています。明滅はパレットアニメですが、表面の動きはバンク切り替えで動かしています。バンク切り替えは容量を食いますが、処理が軽いメリットがあります。プロミネンスはひたすらBGを書き換えて表現。 pic.twitter.com/oa6uTIeQoq

2023-07-17 14:36:14
拡大
1 ・・ 9 次へ