【ABC】誰のためのデザイン? 第五章 謝るは人の常
- AutomagicBC
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私たちの知識の多くの部分は心の奥底の方に隠れていて、意識的に明らかにすることはできない。その知識を明らかにできるのは、主として行為を通してである。あるいはまた、記憶の中から例を見つけだす(自分で生成した例であるが)など、自分自身を調べることに寄っても明らかにできる。#abk1_5
2011-08-18 22:48:17日常の思考は、過去の経験や過去からあるできごとを検索する能力やそれを使って現在をモデル化する能力にもとづいていると考えられる。 #abk1_5
2011-08-18 22:49:53日常の活動では、単に他の選択肢のいくつかを調べて実行すればいいだけである。いわば、日常場面の構造は浅いか、あるいは狭い。 #abk1_5
2011-08-18 22:51:28自動車を起動する手順。構造としては深いけれども狭いものである。一連の手順は長く続いているけれども、そのそれぞれの段階では、あるとしてもせいぜい一つ二つの選択があるだけで、他のことは考えなくてよい。 #abk1_5
2011-08-18 22:54:04日常の活動は、普通どちらかといえばすばやく、他のことと同時にできなければならない。その結果、意識して頭を使う活動を最小にするよう構造化されている。 #abk1_5
2011-08-18 22:56:43もしも構造が浅ければ広さはあまり関係がない。もしも構造が狭ければ、深さは重要でない。どちらにしてもそのおかげで作業をする際に頭をあまり使わなくてもすむのである。 #abk1_5
2011-08-18 22:57:58なぜミステークが生じるのか。今問題になっているできごとが過去に経験したこととどれも異なっているとすると、それはめったに起こらないできごとということになる。しかし、そういうまれなできごとに私たちはうまく対応できない。 #abk1_5
2011-08-18 23:01:36ありふれたことや独特なことに対処する際には非常に便利だった能力が、めったに起こらないできごとに対しては重大なエラーを起こさせてしまうのである。 #abk1_5
2011-08-18 23:02:14多くの事故で目だってくるのが社会的圧力である。社会的圧力は一見デザインには何のかかわりもないように思えるが、普段の生活に強い影響を及ぼしている。工場などでも社会的圧力のせいで誤った解釈やミステーク、そして事故が起こることがある。 #abk1_5
2011-08-18 23:04:14エラーの理由がどうであれ、無視してはいけない。エラーを見越してシステムをデザインしてみるべきだろう。人が普通行っている行動が常に正確と言えないことをわからなくてはいけない。エラーを発見しやすく訂正可能なようにデザインすべきだろう。 #abk1_5
2011-08-18 23:07:32不適切な警告が不便をもたらし、その役割をはたさないようにされてしまうことがある。警報とか安全のための手法などは、それに関係する人たちにとってのトレードオフを考慮にいれて、注意深く懸命に利用するべきだろう。 #abk1_5
2011-08-18 23:12:04起こり得る限りのエラーは全部起こると考えて、それに対する対策をしておく。行為はすべて元に戻せるようにしておく。エラーの結果はあまり重大でないようにしておく。 #abk1_5
2011-08-18 23:13:36