アメリカの学生に「シューカツ」を説明できますか？

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先々月より英語で延々と書き続けていて、何か論じようとするたびに脳内のアメリカ人学生たちから「ｼｭｰｶﾂってなんですかあ？」レベルの質問で横やりを入れられて苛立つ苛立つ。おかげでちっとも本題に入れず、とうとう論の方針を大胆に変更して正面から向き合う覚悟をした。［続く］

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４月１日に入社式があって社会人一年生になる…これがまず脳内学生たちに通じない。the simultaneous recruiting of new graduates system（新卒一斉採用システム）とは何かを順に語っていかないといけない。 これ世界でも非常に特殊なやり方で、日本以外だと南朝鮮国ぐらいです。

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USAでも就活はむろんあるわけですが、問われるのは四つ。①学歴 ②専攻 ③職歴 ④大学の成績　 日本は違う。どこの大学の学生であるかが最重視される。

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USAで大学新卒者は③で不利になる。学生に職歴なんて問うてどうするの世界。それでかの国の大学生はインターンに積極的。無給でもやる。これが職歴となって就活で有利となるから。

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そういう国の学生たちにですね、日本の雇用システムの話をしても、さっぱりイメージがつかんでもらえない。だから日米の違いを基本から順に語っていく。英語でですよ。下準備だけで大変。

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合同企業説明会を英語で授業しろと言われたら私でも卒倒する。「job fair」でいいジャンと思った方は今すぐ切腹してください。 pic.twitter.com/Zt4Dnz1NAi

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日本の特殊な雇用システムの隙間に、アニメ産業は花開いたという、いつものお話ですが、これを英語でUSAの学生たちに噛んで含めるようにして講義していくのだから、もう死む。自分での自分の体をメスで切り開けて「ほらこれが膀胱」「これが延髄」とか解説していく苦しみ。

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VBAプログラミングを独習してみて痛感。何か困難にぶつかっても、困難をきちんと言語化できれば、もう半分解決したようなものなんだって。

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日本の労働法は敗戦後にアメリカから持ちこまれたもので、しかしあの国とは違う方向に運用され法解釈されていった。 pic.twitter.com/yuIr7Hkwku

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法の理念と戦後日本の実情がそぐわず、ひずみは大きくなっていった。それを埋め合わせる裏技がいろいろ編み出された。これが日本の復興と経済成長のエネルギー源にさえなった。

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アニメは、このひずみの隙間に咲いた花。

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ううう、こんな途方もないお話を、独りで、それも外国語で語りきれというのですか、神よ

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