ちなみに、今次大綱は大規模有事の蓋然性は低下、逆に増える事が予想される長期の有事未満の事態に備える事を目的としている節があるので、そう考えると経済的負担の少ない体制への移行は止むを得ない状況なのかもしれない、とは個人的雑感
2011-07-16 09:12:53旧陸海軍は割当てられた資源を航空撃滅戦に投資し、其れにより間接的に防空をも果そうとしていたのでは、と。直接防空が資源を無制限に奪われる可能性の塊である事はドゥーエの制空論辺りでも述べられていますし。又、資源が割振られてない箇所が疎かになるのは仕方の無い事かと
2011-07-18 05:46:26旧陸海軍が一会戦毎の敵の殲滅を指向したのも、そうする事で策源地を奪い敵をより後方に下げる事によって味方後方の安全を確保しようとしたが故なのでは、というのは現時点での個人的な雑感です(尤も後知恵的には、航空撃滅戦も日本からすれば資源を無制限に奪う消耗戦だった訳ですが)
2011-07-18 05:50:21兵器は想定される脅威と其れへの対処指針に合致する機材である事が求められるとされています。日本に於ける其れを示す公的な文書は防衛大綱が之に当るでしょう
2011-07-21 03:11:22今次大綱に於いて、大規模有事の蓋然性の低下を指摘する一方、有事未満の事態が平時という長期間に亘って発生する可能性、それのエスカレートによる主権侵害と事態悪化への懸念を指摘(所謂グレーゾーンの紛争)、この増加を新たな脅威として設定しています
2011-07-21 03:14:44之については、南方の仮想敵国は①領有権主張、②海洋調査、③艦艇乃至航空機によるプレゼンスの発揮、④実効支配、という段階を踏んだ主権侵害(彼等的には正当な権益防衛)を行うとの指摘(芙蓉書房出版「国際情勢と安全保障政策」94頁)
2011-07-21 03:19:42又、恐らく防衛大綱策定に当って参考にされたであろう米QDRに於いて平時から欺瞞と偽装を含んだ教義に基く情報戦が行われる可能性の指摘、今年始めの彼等の白書での海洋権益保護と関係機関との密接な連携についての記述
2011-07-21 03:23:18そして近年に於ける彼等の行動、民間船や海洋調査船による領海侵入、或は海軍艦艇の近海での活発な行動や航空機による侵犯行為の増加(例えば平成16年以降、南方のスクランブル回数は増加傾向にある/防衛白書参照)もそれらの補強材料になるでしょう
2011-07-21 03:27:14そういった之までの軍事行動と比較して明確とは言い難い有事未満或は有事に至る過程といった脅威に対し、大綱では動的防衛という概念で対処しようと試みています
2011-07-21 03:28:51動的防衛は幾つかの資料を頼るに、①平時の情報収集と警戒監視活動の強化による動的抑止、②事態への迅速且関係する組織間(関係省庁と地方自治体)の密接な連携による対処、③諸外国との安全保障を始めとした各分野での協調体制とルール作りの3つを以て其指針としている様です
2011-07-21 03:33:52以上を個人的理解で例えるなら、①店舗に普段から無数の監視体制と警備員の巡回強化で窃盗等の下見と実際の犯罪を抑止、②犯罪が起きそうな兆候が見られたら店員や警備員のみならず店内の客とも連携して対応、③普段から近隣の他店舗や周辺住民と交流を持ち防犯意識と其連携を持つ様なものかと
2011-07-21 03:40:30要するに、動的防衛力に於いて重要なのは実際に戦う兵器ではなく、兵器を適切に使い回せる体制と之までより密度が高くなる事が予想される活動を支える後方支援、並びに国内機関の連携強化と外交的努力への資源配分(もっと直接的に言うならお金の配分)の移行という事なのでしょう
2011-07-21 03:45:09之は「平成23年度防衛関係予算のポイント」で「動的防衛力を十分に発揮させる為に、燃料(油購入費)や修理費(各種修理費・維持費)の予算を積極的に確保する事で装備品等の運用基盤を充実させる(油購入費:前年比+10.9%、修理費:前年比+5%)」とある辺りも傍証になるかと
2011-07-21 03:49:26こういった状況で戦闘機に求められるものは、直接対峙する脅威に抗し得る事は当然として、それ以上にネットワークに属し且情報の処理が容易ならしめる能力とパイロットの消耗を緩和する自動化、能力維持の為の保守体制構築の容易性並びに機械的な頑強性なのではないか、と思われます
2011-07-21 03:52:53其上で諸外国、とりわけ同盟国や安全保障上の協力関係に成り得る国とのインターオペラビリティを考慮すると、今次えふぺけの候補は概ね絞られるのではないかと(とはいえ、結局本職の人が決断する事なので、其れはあくまで個人の予想以外にはなり得ませんが)
2011-07-21 03:56:54以上、えふぺけを要撃機の特性からではなく大綱から眺めてみた的放言。明言されている指針である以上、其れは全てに対し影響力を持つでしょうから(…微妙)
2011-07-21 03:58:10「馬車馬の様に矢面に立たせ続けるに何ら不都合の無いこと」というのは、平時において敵側に機体の電波特性を収集されても比較的不都合が無いという意味で、F-Xにはステルス機ではない方が良いということなのかな… >えふぺけ話
2011-07-21 04:20:24@aegeanviper 対策を立てられる事を嫌ってそれらを後方に下げた場合、新大綱下での運用を考慮していない旧来の機材を前面に立てる事になり、それらが急速に消耗=一時的にとはいえ防衛力の低下が懸念されますし>ステルスなえふぺけ
2011-07-22 21:19:15@aegeanviper 又、記述した通り、抑止すべき脅威が平時に於ける有事未満の事態と其エスカレートですから、自機の存在を隠蔽する必要が無いです(むしろプレゼンス発揮の為に存在をアピールする必要があります)>えふぺけ
2011-07-22 21:20:13@aegeanviper といった理由から、今次えふぺけはステルスに拘らなくてもいんじゃね?といったニュアンスで捉えていただければ
2011-07-22 21:20:50