7/19東電発表-放射性物質放出量暫定評価-を考察する方たち、のtwまとめ

7/19 東電発表、「福一原発1~3号機からの放射性物質の現時点での放出量の暫定評価について」 http://www.tepco.co.jp/cc/press/11071902-j.html について考察する方々のtwまとめ。8/23現在、ぼちぼち更新続行中。
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Yoh Tanimoto @yoh_tanimoto

どちらがより信頼できるのかはぼくにはわからない。詳しい方がいたら教えてください。風向きが一定という仮定は無理があるにしても、東電の資料にある式を角度で平均すると、拡散量で0.3倍、推定放出量は3倍になるくらいで、あまりかわらない。

2011-07-24 06:42:45
Yoh Tanimoto @yoh_tanimoto

あとは、どちらの計算もダストがすべて放出からきていると仮定している。実際にはすでに落ちたものが舞い上がる分があるはずだけど、これを考えると東電の推定量は小さくなってしまう。逆に、安全委の数字がこの理由で小さくなるなら差は縮まる。

2011-07-24 06:42:52
Yoh Tanimoto @yoh_tanimoto

直前に書いたのですが、東電の拡散式での放出量の推定と安全委のSPEEDIによる推定が全然あっていないように見えます。どう考えたらいいのか、ご存知でしたら教えていただけるとありがたく存じます。@hayano @hyd3nekosuki

2011-07-24 06:45:37
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

@yoh_tanimoto さん、私は中性子輸送(拡散)方程式の数値解法については専門的知識を有していますが、放射性物質の大気拡散については門外漢です。がご参考までに私の考えを以下で呟きます(長くなりそうなので@つけずに呟きます) @hayano

2011-07-24 08:18:30
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

東電評価で使用している拡散式は、発電用原子炉施設の安全解析に関する気象指針(http://t.co/kHTvD2e)に基づいており、ガウス分布でえいやっと近似。大気安定度や風下の距離xに応じてy,z方向の分散σを上手く設定して、(x,y,z)における濃度分布を簡便に推定している

2011-07-24 08:28:55
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

東電評価で使用している拡散式の場合、鉛直方向の地形効果を厳密に扱っていない。真っ平らな地表面上で放射性物質が拡散するとモデル化している。

2011-07-24 08:36:36
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

また、東電評価で使用している拡散式評価の場合、実際の気象条件は考慮に入れていない。風向きは風下1方位のみ。風速1.0m/secや大気安定度Dと設定した妥当性は、東電プレス資料からは判断できない

2011-07-24 08:48:39
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

一方、SPEEDIの場合、http://t.co/GDp2Ybc の3章や http://t.co/FNHJ3mc を拝見するに、移流拡散式を粒子法により解いている。(少なくとも私の専門分野では、拡散計算よりも輸送計算のほうがより厳密で精度が高いと認識)

2011-07-24 09:00:00
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

SPEEDIの評価では、http://t.co/evCjfSx のTable1に記載された通り、気象庁のGPVに基づいて解析がなされている(実際の気象条件を使った評価である)。

2011-07-24 09:07:50
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

SPEEDIの評価では、http://t.co/21s5wpb のFig.6を拝見するに、鉛直方向の凹凸も考慮して評価しているように思われる(が、これは自信がない。SPEEDIの中身に精通した方からの忌憚なきご意見求む)

2011-07-24 09:11:59
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

長々述べましたが、簡便手法(東電)と、より厳密な評価(SPEEDI)で、1 Bq/hの単位放出率を与えた際の(x,y,z)位置での大気中濃度の予測値が異なるのは致し方ない。では何故、両者で逆推定した際の放出率のオーダーが異なるのか?

2011-07-24 09:14:51
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

実測との逆推定により放出率を推定する際、単位放出率を与えた際の(x,y,z)位置での大気中濃度の予測値が小さければ小さいほど、放出率を大きく推定することなる。逆もまたしかり

2011-07-24 09:21:47
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

単位放出率1 Bq/hを与えた際の簡便手法(東電)は、SPEEDIによる予測と比べると、1km地点での大気中放射能濃度を過大評価しているのではないか?と私個人は考えている。それが実測値を再現するように逆推定した際に、東電/SPEEDIの放出率のオーダーの違いに繋がっているのでは?

2011-07-24 09:41:08
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

指針(http://t.co/kHTvD2e)の評価式は、ある放出率Qが与えられた時の周辺への被曝線量評価に使われるものなので、保守的に大気中放射能濃度を大きめの値として推定するのではなかろうか。少ない放出率で高い値をはじき出す。これを逆推定に使うと、源の放出率は小さくてもすむ。

2011-07-24 09:57:00
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

逆に、放出率を保守的に大きめな値として推定したければ、単位放出率1 Bq/hを与えた際の大気中放射能濃度を低めに評価する簡易手法を適用すべきなんではなかろうか

2011-07-24 09:58:43
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

ガウス分布で表現された近似式で大気中放射能濃度を評価した場合、風下方向xに対して水平直角なy方向に3σの距離だけ遠ざかれば濃度は約1/100になる→http://t.co/Er8xTRQ

2011-07-24 10:39:00
Yoh Tanimoto @yoh_tanimoto

どうも解説ありがとうございます。東電の使った拡散式は非常に理想化された状況のもので、放出量の推定に使うと過小評価の可能性があるのですね。数値解析の経験をお持ちの方のご意見は大変参考になります。@hyd3nekosuki

2011-07-24 11:07:28
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

(作りかけ。wolframalpha先生に頼んで、東電文書に記載された条件に基づきガウス分布式により(x,y,0)における大気中放射能濃度のプロットを試みる→http://t.co/Vr19cSJ が、対数プロットがうまくできないので後で見直します)

2011-07-24 11:17:43
ofuruken @ofuruken

@hyd3nekosuki ご承知と存じますが、安全審査に用いる条件、解析法は保守側に評価します。この場合は放出量に対して環境影響が大となる手法です。これに対して現実に近い条件、解析法をベストエスティメイト解析といいます。保守側評価法を用いて逆計算するのはよくないでしょう。

2011-07-24 11:46:55
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

@ofuruken さま、コメント下さり有難うございます。実測値を再現するように全く別の手法で求められた放出率の値自体を比較することは、実はあまり意味が無いのではと感じてます。逆推定された放出率をそれぞれ使って評価された大気中放射能濃度ならば、まだ少しは比較する価値があるかと

2011-07-24 12:06:08
Yoh Tanimoto @yoh_tanimoto

安全委速記録http://t.co/k6KTfn5 放出量について報告があるけど何もチェックしてない。まあ、他にやることが沢山あって、ある程度低くなってる放出量の優先度が低いのは理解するけど、この完全スルーはあんまりだと思う。あとで各方面にメールする(と書いておかないとサボる)。

2011-07-25 19:54:49
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

昨日までのtweetで式に誤りがあったものは削除いたします

2011-07-25 20:43:39
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

http://t.co/mvL2tXSとhttp://t.co/kHTvD2eに基づいて、単位放出率を与えた時の大気中放射能濃度χ(x,y,0)を図示。風下距離x<0.2km→http://t.co/GHnQcYJ x>0.2km→http://t.co/ktqNdef

2011-07-25 21:08:08
Tomohiro ENDO @hyd3nekosuki

(続き) x=1km地点における大気中放射能濃度χ(1,y,0)→http://t.co/WhU5FsN ガウス分布式でえいやっと評価した場合、風下x方向から水平直角のy方向に約230mほど離れれば濃度が2桁減少

2011-07-25 21:19:17