渡邊先生のつぶやき 行動分析学と「工学」という概念との関係性
というか「予測」や「制御」を目的にするものは「工学」なんですよ。そして工学は必ずしも基礎科学に隷属するものではないです。合金ができる仕組みが説明される前から合金は作られていたわけですから。 @fun9tion
2011-07-26 09:30:37ごくごく普通の,科学哲学の「線引き問題」で言われるような定義で考えています。 RT @sitomoyuki: 先生にとって科学とは?
2011-07-26 09:31:17そういう意味で「工学的心理学者」にとっては「こころ」などブラックボックスで何もかまわない場合は多いし,じっさい「ブラックボックスの中身」が解明され説明されても予測や制御は何も改善されない場合も多いでしょうね。
2011-07-26 09:33:27@fun9tion 実験と応用の乖離,というか「もともと実験と応用の関係にないものが実験と応用という名前で同居する」ということは行動分析に限らず心理学全体にみられることですね。
2011-07-26 09:39:27「工学」として位置づけたときに「人間行動の制御の学」が「動物と人間に共通の行動の原理」を前提にする必要がないということにはまったく同意。ただし(工学ではないものとしての)「行動分析が生み出すイマジネーション」のほうに「動物と共通の原理」というドグマが必要なんだと思います。
2011-07-26 09:41:30たとえば動物の行動分析には比較行動科学としての側面もあるわけだし,進化や適応というもっと大きな問題と学習との関係を考えるときにはその「イマジネーション」が求められる。これは「基礎科学」としての性質なんでしょうね。晩年のスキナーは進化や適応の話を好んでしましたから。
2011-07-26 09:43:45というか,心理学において初めて「先に基礎があってあとから応用ができた」分野なんです。他は応用が先にあって基礎があとからついてきた。 RT @fun9tion: 臨床と基礎といった場合、非常に顕著ですね。その点行動分析は最も対応づけがある。
2011-07-26 09:47:28そもそも「実験と応用」という分け方自体が極めて心理学的なんじゃないかな。 実験物理学と応用物理学なんて言うんでしょうか? RT @fun9tion: ただ工学も実験しますよね。つまり実験の中に基礎と応用がある。実験と応用という分け方自体おかしい。
2011-07-26 09:50:14もともと「応用」といわれるものの大半は独り歩きできるんですよね。 RT @fun9tion: だけどその参照される基礎は50~70年代までのものですよね。80年代以降、実験行動分析との解離(というか没落)が著しい。
2011-07-26 09:59:20私はむかし坂元章氏が言った「パーソナリティ心理学の工学的洗練」という言葉に非常に強い感銘を受けていて,心理学はどの分野も「工学」でよいのではないかと考えてしまうことも多い。
2011-07-26 10:13:19@fun9tion そういう意味でも「心理学」として最後まで残るのが教育および臨床のための「工学的な営み」であるのはほとんど間違いがないと思います。
2011-07-26 10:20:14もともとそれらは他の心理学の「基礎」ではないですからね。RT @a24luc: 私も概ね賛成です。「心」とやらを直接分析の対象にできない以上はそういう方向に洗練させていくしかないのでしょうね。そうなると、基礎研究は認知神経科学に譲ることになるんでしょうか?
2011-07-26 10:20:57芦田先生が前に指摘したように「心理学化」というのは「徹底した機能主義化」なわけで,文系の学問で最初にそれを達成したのが心理学だったわけです。心理学化した経済学とは機能主義化した経済学です。
2011-07-26 10:23:20