桂吉坊さんの #今日の辻占 です

2020年12月27日から落語家の桂吉坊さんが毎日投稿されている#今日の辻占は#なんとなく開いた頁から選ばれた和歌一首を投稿されていますが、どんどん解説が詳しくなってきていて読むのが楽しくなってきたのでまとめてみました。 時間は逆順です。 吉坊さん、FBではツイッターよりも詳しく解説されています。読み応えあります。
5
前へ 1 2 ・・ 11 次へ
桂吉坊 @kichibo_rakugo

「一二(イチニ)のみにはあらず五六三四(ゴロクサムシ)さへありけり双六の采(サエ)」長奥麻呂(ナガノオキマロ) #今日の辻占 #なんとなく開いた頁から選ぶ #日本名歌集成 #万葉集 684年、天武天皇が当時の豪族各氏の家格を整理するために、姓(カバネ)を8等級に制定する。作者は「忌寸(イミキ)」

2021-03-29 09:02:19
桂吉坊 @kichibo_rakugo

八大龍王は桜に恨みがおありか

2021-03-28 20:47:00
桂吉坊 @kichibo_rakugo

風の吹くまま柳は靡き、広がる葉を受け春が深まる光景は、それこそ政治の泥沼はどこ吹く風と穏やかに過ぎていく。 これを詠んでいるのがその政治の頂点に立つ人なのだから、人の上に立つ人は色んな意味で違うもんやと思う。

2021-03-28 10:01:00
桂吉坊 @kichibo_rakugo

気に入らない事ががあれば、暴れ神輿を担いで突入してくる比叡山の僧兵によって、政治が思うままにいかないという事であり、これだけやってもまだ手中にしたいものがあったのかと、人間の欲目の尽きないことに驚く。

2021-03-28 10:00:43
桂吉坊 @kichibo_rakugo

ちなみに輔仁親王は歌道にも優れ、この『金葉和歌集』には九首が選ばれたが、名前を「三宮」とせよと、白河天皇は撰者 源俊頼に命じている排除っぷりである。 それでも「天下三不如意」と言われた、加茂川の水(天災)や賽の目(確率)、そして山法師は神意を指すと言われているが、実際のところ

2021-03-28 10:00:18
桂吉坊 @kichibo_rakugo

凄まじいのは、自分が即位した時の実仁・輔仁(この人の支持者は多かったが、結果的に追い落とした)の事を踏まえ、その後、自分が即位させた堀河・鳥羽・崇徳の異母兄弟には一切の皇位継承権を認めず出家させた。仏教に深く帰依したと言われているが、これはどうなのと思わんでもない。

2021-03-28 09:58:52
桂吉坊 @kichibo_rakugo

白河天皇。二十歳そこそこで即位し、衰えつつあった摂関政治、そして父による自分の意に反する後続(皇太弟)の指名、これらを悉く自分の思い通りに動かしていく。皇太弟の一人 実仁親王が亡くなり、同じく皇太弟の輔仁親王がありながら、我が子を堀河天皇として皇太子に立て即日譲位、院政が始まる。

2021-03-28 09:57:38
桂吉坊 @kichibo_rakugo

「風ふけば柳のいとのかたよりになびくにつけてすぐる春かな」白河天皇 #今日の辻占 #なんとなく開いた頁から選ぶ #日本名歌集成 #金葉集 花粉症の薬が「朝食の2時間以上前に飲んでください」とヤクザ医師(←凄い字が出た)に強く言われ、早朝起きて薬飲んでから二度寝するという段取りにしたら寝坊。

2021-03-28 09:56:49
桂吉坊 @kichibo_rakugo

江戸前期の歌人である平間長雅は、門人も多かったが、自分の師匠が亡くなったらすぐにその伝授や秘伝書を門人に教える事夥しくその人柄を疑問視する声もあったそうで、一見すると問題なのだが、果たしてその真意はどうであったのかと、伝承していく世界の者として興味が湧く人である。

2021-03-27 10:09:44
桂吉坊 @kichibo_rakugo

この歌は春なので、山の端の薄紅はもしかすると桜の花の薄紅も溶け出しているのではなかろうか。落語「百年目」に桜ノ宮の景色を、薄紅の刷毛でサッと流したかのよう…という言い方があるせいか、僕の中では薄紅は桜の色でもある。

2021-03-27 10:07:00
桂吉坊 @kichibo_rakugo

「桜花うつろはむとや山の端のうすくれなゐに今朝は霞める」と詠んだ。何となく似ているような気もする。 夜行列車に乗って、旅の興奮に任せて寝られず、ようやくトロトロ寝たような、ふと目が覚めて見る山のうっすら見える影カタチと、たしかに夜の明ける前の薄紅の空がある。

2021-03-27 10:06:36
桂吉坊 @kichibo_rakugo

「そことなくうす紅(クレナイ)にかすむなり朝日まつまの春の山端(ヤマノハ)」平間長雅(ヒラマナガマサ) #今日の辻占 #なんとなく開いた頁から選ぶ #日本名歌集成 #風観窓長雅家集 古今和歌集に「春霞たなびく山の桜花うつろはむとや色かはりゆく」という詠人知らずの歌あり、そこから藤原良経は

2021-03-27 10:04:26
桂吉坊 @kichibo_rakugo

孫弟子の方でも、師匠とはまた違う憧れというか、恐れを知らぬというか、直弟子がヒヤリとするような事を平気で言う。…もとい、言いました。あんな事やこんなこ…イヤァ、酔え歌ですなぁー、では今日はこの辺で。

2021-03-25 07:51:07
桂吉坊 @kichibo_rakugo

賀茂真淵の一門の遺稿を集めた『県門遺稿』を編集・刊行した孫弟子ならば、この風(フウ)を継いだ歌と言うても良いのではないかと。 師匠と弟子、大師匠と孫弟子は、親子孫みたいなもので、血の繋がりに関係なく(あればなおだが)、有難いことに孫弟子は可愛がってもらえるものである。

2021-03-25 07:50:50
桂吉坊 @kichibo_rakugo

なんとなくと言えど、このような酒呑みにとって心強い歌は、思わず優先的に選んでしまうものである。 安永の生まれというから江戸中期、医者であり、国学者で歌人。15で父を亡くし17で村田春海に入門。その上の師匠は、昨日の辻占に出た賀茂真淵である。大師匠になる賀茂真淵にも「うま酒の歌」あり

2021-03-25 07:50:04
桂吉坊 @kichibo_rakugo

「美酒(ウマザケ)にわれ酔(ゑ)ひにけり かしらゑひ手ゑひ足ゑひわれゑひにけり」清水浜臣(シミヅハマオミ) #今日の辻占 #なんとなく開いた頁から選ぶ #日本名歌集成 #泊洦舎集(ササナミノヤシュウ) 歌の詞書(コトバガキ。いわゆる説明)は「酒」。←言われんでも分かる、ちゅーねんw

2021-03-25 07:49:05
桂吉坊 @kichibo_rakugo

ところで解説にシレッと「家に歌よみけるに春日望山といふ事を」とあったが、ということは、現地行ってへんのかえ?想像からの創作? 能の「三山」という曲が、この大和三山の恋の争いを元にしてできてます。結構ドロドロな人間関係になってた印象がありますw

2021-03-24 08:36:26
桂吉坊 @kichibo_rakugo

この歌に賀茂真淵が反歌として作ったとも。 山にかかる春霞というのは、今の僕は電車の窓から見る事が多い気がするが、何とも言えない山の景色である。ポツンと咲く山桜や、藤、紅葉の色の染まるところに雪化粧など、山というのは動かぬゆえに、ちょっとした変化も想像力をかきたてるのではなかろうか

2021-03-24 08:35:59
桂吉坊 @kichibo_rakugo

大和三山は、天から降ってきたという伝承の「天の香具山」と万葉の歌枕にも言われ、畝傍山と耳成山とが競うように位置する。 中大兄(天智天皇)「香具山は 畝傍を愛(ヲ)しと耳梨と 相争ひき神代より かくなるらし古(イニシヘ)も 然(シカ)なれこそ現人(ウツセミ)も 褄(ツマ)を争ふらしき」と詠った長歌

2021-03-24 08:34:55
桂吉坊 @kichibo_rakugo

「見わたせば天(アメ)の香具山うねび山あらそひたてる春霞かな」賀茂真淵(カモノマブチ) #今日の辻占 #なんとなく開いた頁から選ぶ #日本名歌集成 #賀茂翁家集 奈良飛鳥時代に16年間あった藤原京は、大和三山(香具山・畝傍山・耳成山)に囲まれた盆地にあった。ちなみに平城京の前の都。

2021-03-24 08:33:28
桂吉坊 @kichibo_rakugo

有難い当時の事を、このように書かん方が良いのかも知れない。しかし僕が、まるで目が覚めてなかった時の事として、あえて書いておこうと思う。

2021-03-23 09:44:12
桂吉坊 @kichibo_rakugo

期待した(←無かったw)。 アホな弟子であった。 「たもとほる」は、本来うろつき回る、同じ所を行き来するという意味で、この歌では回り道・寄り道てなところか。「直に」と対になっているイメージ。 アホさに今も変わりは無いが、思い出してほろ苦い味のする歌である。

2021-03-23 09:06:46
桂吉坊 @kichibo_rakugo

会って話す事が、ないことも無いが、わざわざ報告をしに行く程でなし、おまけに携帯もなく電話はタイミングが難しい。師匠の誕生日に弟子はFAXを送っていたくらいである。 ひょっと会えたら「来週稽古しょうか」とか、「お前今度の日曜の会、手伝いに来れるか」と、ついでに言うて貰えるんちゃうかとか

2021-03-23 09:06:16
桂吉坊 @kichibo_rakugo

お使い行くのに、自転車で出来るだけ速く移動して用事を済ませw 近所にあった師匠の稽古場の近所をわざと迂回してみたりした。三年余りで1回しか遭遇しなかった(師匠はコンビニ帰りでシーフードヌードル買ってた)。むしろ明らかに「お前何でココにいとんねん( ಠ_ಠ)」と詰められる状況で出会うた

2021-03-23 09:03:48
桂吉坊 @kichibo_rakugo

「春霞井の上(ヘ)ゆ直(タダ)に道あれど君に逢はむとたもとほり来も」 #今日の辻占 #なんとなく開いた頁から選ぶ #日本名歌集成 #万葉集 大師匠の家に内弟子をさせていただいてた時分は、当たり前だが我が師匠の事は二の次で、先ず大師匠の仕事や用事が優先であったので、師匠に会うのが稀だった。

2021-03-23 09:02:21
前へ 1 2 ・・ 11 次へ