- NotPrinceA
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八「他犯人はちがうと否定するだけだ。なり替わりは加古だけ、しかも南瓜を犠牲にする」終「つまり加古」白「南瓜は媛を犠牲にする」媛「仕事を振った公安を恨めよ」比「要は公安だ」御「犯人がぐるぐるするけど、全だ」八「それ」終「あとはどこまでか」白「神が処刑する」国「人もやる。待て」
2021-03-31 17:19:38当時、俺は天界のあちらこちらにいて地球時間ではなかった。だから劇場に襲われる順も地球種とは異なり、前後した。それでもまず来たのは六月の姫劇場だ。どれが最初だったかな…媛の記憶とは順が入り繰って、半ばの一族がローリング族になり果てたあたりか。
2021-04-01 16:04:10唐突に中盤から見たせいもあるが、知らない話ばかりで混乱した。本神議とは何だ、姫って、和…どこの和風だよ、そんなムダな知識に見舞われて創世神の被害は深刻だった。心当たりがありすぎる心象力が働く。
2021-04-01 16:06:48創「神事情だ、人にかかわりないが被害は大きい。俺も劇場順がおかしくて理解しきれていない」終「僕たちのせいだ。そんなつもりは毛頭なく」八「確実にあっただろ」終「いやぁ。昔のことは忘れた」蛇「私たちには時がなかった。一瞬以下の判断だったから」凶「順番に意味はないんだよ」小「あるだろ」
2021-04-01 16:09:34六「もっと…こー深遠だが、なぜお前は悩む?」創「やるな、触れるな。お前は誰だ!?」小「小さき者よ、なぜここに…媛、俺も知らない心象力を言語化?」終「T-TRPGだよ。そんなに悩まられるとは」創「お前が犯人か」終「本神議」八「神こそ悩む。なぜか加古だ」白「姫たちか。加古を阻むために」
2021-04-01 16:17:01夜叉だけがわかった。心象力で白月と変換されたが、正しくは俺のこと。見ている人物が男なら夜叉の視点で劇場を体感する、そういう仕様だ。
2021-04-01 16:20:37俺は一時、バラけた劇場で夜叉を演じる。愛らしい姫と情熱的に愛を交わし、知れわたり、速報でニュースに流れ、ドラマ化まで決定し、取材の嵐になった。見守られてはいるが好奇心が隠しきれない、忍び笑いが届く、姫を守りたい…だがこの関係に先がないことは知れていた。
2021-04-01 16:24:56綺「六龍、それは愛だよ」創「激しい、俺と姫よりも」終「勝ち負けじゃないんだよ、愛は。創造」創「いや、身を引こう」六「引くな」小「一夏の恋、か。未練だな」菜「亡くしたならば当然、癒えるもんじゃない」八「加古はなんて罪深い。これを余計なお世話という」乙「ダメ?」媛「さぁ、どうだろう」
2021-04-01 16:28:08夜叉と姫のエピソードに心当たりがない、だが行き交う心はそのまま、涙が零れた。息が苦しいほどの喪失感に襲われ、亡くした当時の記憶に溺れた。忘れていない、今も…呟いた。
2021-04-01 16:36:42六「妻は人だった。短い命だった、本当に一瞬未満で」白「魂か…考えておこう。犯人ではない」創「望めるのか」白「え」小「そうか、考える」八「そうか」終「本神議も、いる?」白「待て」終「公平に…うん、ほしいみたい」白「…俺のはダメだ。交渉だ」小「わかっている。犯人以外でな」六「うん」
2021-04-01 16:39:45あきるあきないもない、恋したその瞬間に失った。あまりに儚くて後悔した。忘れようもない、子らも元気だろうか、生きていけるだろうか…そう思っては白月が未練でしかない。
2021-04-01 16:42:25白「俺を未練にするな」六「もちろん、その先に妻たちがいる」創「お前を通してな」無「気持ちは痛いほどわかる、これがT-TRPGだ。なぜか媛から六龍の嘆きが来る、すごい感受性だ」媛「末神子は神の心を宝物にしているからね」彦「捨てて」媛「いろいろ語る、おもしろい」白「捨てなさい」八「ダメ」
2021-04-01 16:46:00これだけの事件の中、生きていてくれた。似たところはないが…それだけの時間だ、血は裏切らない。媛家と縁がある、運がよかった、全解除で自力で助かってくれて。健気ないい子だ、迎えが遅れたが俺が父だよ。
2021-04-01 16:55:50朝「誰だ?」白「人は知らなくていいが、今の制作にいる」誰「父祖という」六「父だ」創「実は俺の子も。白月、話し合おう」白「うん」小「…俺のもいるが。嫁に出す気分だ」北「誰?」爺「黙っていなさい」媛「いつもここで揉める、人には待つことしかできない」終「元気で安心したって、本神議も」
2021-04-01 16:59:40妻とは古代の関係で、ずいぶん苦労させた。定職にもつかずふらふらと、金も持たず、のんびり景色を眺めるだけの怪しい男だ。見よう見まねで農業をしたが、笑われた、何にも知らないのねこうするのって。はじめてのDIYがおっかなびっくりで心配がらせていた、結構うまく作ったのに。
2021-04-01 17:08:51そんな他愛のない暮らしに心が洗われた、そしてA社会の過ちに気づいた。妻が教えてくれたんだよ。俺が創世神とは知らないくせに、言わなくっても全部わかっています、なんて笑いやがって。
2021-04-01 17:10:57創「お前もか。なぜか俺も同じことを妻から告げられた。人だよ、ただの。神のこともろくに知らない。なのに神なんでしょうって」小「はっきり言われたのか。俺もいつの間にか知られていて、どうしてって」終「わりとわかりやすい理由があるんじゃないかな」八「あったな」白「俺も同じで、バレた」
2021-04-01 17:12:53ここだけ神子ずから。創世の神々は我ら地球種からすると不老不死の方々だ。一緒にいるといつの間にかわかってしまうものだよ。だって年を取らない、それどころか髪が伸びない、爪まで。寝ずの飲まず食わずで何年何十年といられたら知るしかなかった。言語がちがうくらいに言うことがおかしい!
2021-04-01 17:17:25終「ね?常識だよ」創「お前、同じ教育課程だろ。常識じゃあないな」無「俺も知らなかった。バレていたか」瑠「気づきましょう。私たちの世代では常識。教科書に載らないけど、先生が言うの」三「先生め」黒「先生によるのよ」色「俺もね、恥をかいたよ」白「言えよ、特に人類!」御「や…言いにくい」
2021-04-01 17:19:38全部、妻から言われた。だいぶ経ってからだが、バカな人って笑いながら。うちの村の常識よって。彼女は神職になった、出会った頃はただの村娘だったのに、どうしてだろうってつい最近までわかっていなくて。媛の神事でようやく悟った。
2021-04-01 17:23:58