目が覚めたら両耳にひとつずつ穴開いてピアスもつけられておりひとしきり拗ねる伊勢、「確かに時鳥が開けたから、あたし見てたから本当よ、機嫌直しなさいな伊勢……」ってひたすら伊勢をなだめる祢杏、「?」って顔してる時鳥
2021-05-01 22:06:36怪鳥・実方雀
屋敷には実方雀が5羽ほどいて、雀の姿をしてるけどめちゃくちゃ食うし言葉も話す、でもそれくらいしかしない妖怪の雀なんだけど、実方雀たちは伊勢を「ちび、ちび」って呼んでるし伊勢は実方雀たちを「くそすずめ」って呼んでる
2021-05-01 22:26:29「ちび、ちびめ。ちびの分際で、時鳥様の真似をしやがる」 「ちびが真似たところで、所詮人間」 「人間ごときが、時鳥様の真似などと」 「ちび、ちびめが」 伊「うるさいくそすずめ。あっち行って」 伊勢が箒で実方雀たちをはたき落としてるのはいつもの事なので誰もなんも言わん
2021-05-01 22:29:19鬼童丸
唐崎千路(からさき・せんじ)……通称鬼童丸。「いつ見てもぷらぷらしてる」と伊勢に言われている。 千「なァなァいっちゃん、おれにしとかん?」 伊「しとかん」 千「時鳥さんはライバル多いで」 伊「知らない」 千「双藍会の会長とよう飯行っとるやん」 伊「もー! 千ちゃんあっち行って!」
2021-05-01 22:44:13千「いっちゃん、おれな、半分人間やねんで」 伊「知ってる」 千「半分おれとお揃いやんか」 伊「知らない」 千「なんでやねんな。おれ絶対将来有望や思うけどなー。あ、でも流石に時鳥さんと比べられたら無理やけど……でもほら、現実的にええ感じになる思うねんけどなー!」 伊「知らない」
2021-05-01 22:49:21千「時鳥さんマジねえっすわ💢 なんなんすかあのひと💢」 祢「は? 何? 首の骨折られたいの」 千「違うんすよほんなら聞いてくださいよ姐さん💢」 ~酒の席にて~ 千「おれいっちゃんが好きなんすよ~あんなつれなくされても好きなんすわ~もお~……」 時「え、良いじゃん。娶りなよ」
2021-05-01 22:52:39千「『千路になら安心して任せられるよ』とか言うんすよ時鳥さん💢 酒に任せて口走っちゃったおれも悪いすけど、あんなんいっちゃんに酷くないすか!?💢 おれ時鳥さんの事は尊敬してますけどああいうのどうかと思うなー💢」 祢「ごめん……それは本当にごめん……時鳥によく言っとくから……」
2021-05-01 22:56:42請け負う話
ある日の夜、祢杏から「あんたもそろそろ知っておいた方が良いでしょうね。時鳥の朝の支度の手伝いに入んなさい」って言われて、早朝から起きてるのは前からそうなので「はい」って普通に返事して、次の日朝から時鳥の支度手伝いに入る事になった伊勢
2021-05-01 23:20:09朝の支度って言っても時鳥を起こして布団片付けて着替えさせるだけだしその流れは判ってたけどなんで祢杏がちょっと嫌そうなんだろうと思ってた伊勢 「そうか。伊勢も来たんだね。伊勢、嫌になったら部屋を出て良いからね」
2021-05-01 23:27:09時鳥の襦袢の下は傷だらけだった 背中の火傷痕は見覚えがある、あれは、 「伊勢。あれ、あんたのよ。目を逸らしても良いけど、忘れちゃ駄目。あんたが今生きてるのは時鳥のお陰で、あんたが今身体のどっこも痛くないのも時鳥のお陰」
2021-05-01 23:30:11妖怪たちの存在に関わる傷痕は概念的な瑕疵になり、一生続く弱点になる 例えば人間に腕を斬られた伝承が強く残ってる橋姫である祢杏は妖怪としての肉体は耐えられる傷であっても腕を斬られたら生死に関わる傷になってしまう こういう概念的な弱点を自分に移し変えてるのが時鳥の妖術
2021-05-01 23:34:40本来その弱点のない時鳥でも移し変えたら弱点になる 幹部たちの瑕疵を請け負ってる時鳥は実質的には弱点だらけになってる これによって黄傘会は結束を保っている側面もある
2021-05-01 23:37:49†
「千ちゃんって、とき様に怪我なおしてもらったこと、ある?」 「なんや、見してもろたんか」 「……」 「治してんとちゃうで。あのひとに肩代わりさせとるだけや。おれの親父とか首やしな、ばっさりやで」 「……」 「いっちゃん、あんな、あのひと人間とちゃうねんで」
2021-05-02 00:04:22「あのひとな、自分の気に入った連中が何してもええねん。連中が好きにやってやらかして、大怪我してもうたら自分が肩代わりしたらええと思てんねん。普通とちゃうやろ、そんなん。おれはそういう懐のデカさに憧れとるけどな、いっちゃんは、そういうの、ついていけんのか。ええのんか」
2021-05-02 00:07:10「言うたら悪いけどな、こんなんしょっちゅうやで。あのひとのやっとる事にビビッとったら、心臓何個あっても足らへんで。そんであのひとはずっと笑ってんねんで、なんて言うかな、物の感じ方がちゃうねん。人間ちゃうねん。いっちゃんが辛い思う事も辛ないねん、怖い思う事も怖ないねん」
2021-05-02 00:11:24「せやから、ええと、うーん。せやからなにって訳でもないけど……」 「わかった」 「え、え? あ、そう?」 「ありがと千ちゃん」 「はあ。どういたしまして」 「伊勢も人間やめる」 「あほぼけ」 「あほぼけ!?」 「辞める言うて辞められるもんちゃうわ! おれの話聞いてへんやん!」
2021-05-02 00:14:30†
雀「ちび、鬼童丸と喧嘩」 雀「ちび、鬼童丸と喧嘩!」 祢「ほっときなさい。大した事じゃないでしょ」 時「喧嘩する程……うんうん。そうだよね、千路の将来に期待だね」 祢「は?」
2021-05-02 00:20:33シロとクロ
あ、シロとクロの話はしてないな 時鳥からシロ・クロと呼ばれてる妖狐 時鳥が外出する際に必ず付き添う護衛役で、真っ白な毛並みに真っ白な修験者みたいな格好の白袴(しろばかま)通称シロ、真っ黒な毛並みに真っ黒な修験者みたいな格好の黒羽織(くろばおり)通称クロ 二足歩行の狐って感じの姿
2021-05-02 00:36:22時鳥の移動は白袴と黒羽織が駕籠で運ぶし、白袴は黒刀、黒羽織は白刀を佩いて常に時鳥の護衛をしているので、時鳥は外出時にも特に武装しない 双藍会の狭衣のとこに行ったのも白袴と黒羽織の駕籠で行ってる
2021-05-02 00:39:53