日本酒に辛口は存在しない? 辛口日本酒は本当は全然辛くない事が判明。データで見る日本酒の味

辛口の日本酒とは何なのかについて、酒蔵と日本酒メディアがどう定義しているかをデータから考察しました。辛口日本酒だけを600本集めた本に載っている成分分析値をすべて手入力し、分布を見ました。味覚という曖昧なものを介在させずに結論を導きました。
41
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

2位は同着 岐阜 小町酒造 長良川 本醸造超辛口 甘辛度-1.983957621 濃淡度-1.09593985 確かに辛いイメージはありますが、何でも作れるのかなって印象ですね。 pic.twitter.com/WVBVp7h36l

2021-05-03 21:21:13
拡大
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

同着2位 奈良 中本酒造店 山鶴 段違い辛口 甘辛度-1.983957621 濃淡度-1.09593985 山鶴は全国的には知名度は低そうだけど、レベルの高いうまい酒造ってるイメージですね。 pic.twitter.com/svP2hZOPGM

2021-05-03 21:23:03
拡大
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

4位 石川 福光屋 加賀鳶 山廃純米超辛口 甘辛度-1.604391753 濃淡度-0.176618557 加賀鳶は知る人ぞ知る辛口酒ですよね。 安くてうまくて最高です。 結構味が濃いほうです。 pic.twitter.com/CkL8MSwObG pic.twitter.com/zcyoHWMVqB

2021-05-03 21:25:34
拡大
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

5位 島根 若林酒造 開春 石見辛口 甘辛度-1.537248451 濃淡度0.100823125 旨辛の開春。 旨味たっぷりでこれはいい酒ですよね。 その辺で買えそうな気は1ミリもしませんけど。笑 pic.twitter.com/3pYo7I8u2p

2021-05-03 21:27:31
拡大

濃醇辛口トップ4

RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

この開春は濃醇領域なので、濃醇辛口の酒ということになりますね。 ここから濃醇辛口編。

2021-05-03 21:28:38
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

山形 樽平酒造 住吉 特別純米酒 金住吉 甘辛度-1.251176796 濃淡度0.607508287 山形 樽平酒造 住吉 特別純米酒 銀住吉 甘辛度-1.203586207 濃淡度0.141448276 樽平のセカンド銘柄住吉の2本。非常に特徴的な辛口を作っているようです。 飲んだことないです。 pic.twitter.com/PpxTILtuHW

2021-05-03 21:49:51
拡大
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

岐阜 小町酒造 長良川 純米 五段純米 甘辛度-1.053445135 濃淡度0.092447205 長良川が2本目。これは終売かな?5段なのに辛口っていうのが興味深い。普通は甘くするために段数を増やすと思っていた。飲んでみたかった。 pic.twitter.com/gVud9fY0uR

2021-05-03 21:52:04
拡大
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

ここまで。 昔から辛口を正しく理解して、ちゃんと辛い酒を造っている酒蔵さんはあるようですね。 日本酒度+10を超えるような酒が一時ブームになったので、2021年現在はまだまだ色々あるような気もします。

2021-05-03 21:54:26
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

雪の松島超辛は検索すると熱いコメントが多いなあ。 「杜氏が笑いながら「蔵人は、めちゃくちゃ手間かけすぎてるからもっと高く売りたいって言ってるんだよ(笑)」、冗談交じりに本気です(笑)」 e-mutouya.jp/SHOP/yukinomat… 確かに大吟醸だけが手間暇かかるって訳じゃないよね。

2021-05-03 22:01:25
.hoge @hogexfuga

@SakeShikiLab 雪の松島、いい酒ですよね。 昔、仙台旅行のときに入った居酒屋でたまたま呑んで気に入ってしまい、翌日午前中の予定すっとばして雪の松島を求めて酒屋を探したことがあります🤭 (実は、金沢で加賀鳶も同じことを…)

2021-05-03 22:13:23
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

@hogexfuga 相当な辛口通なことがこのランキングで証明されましたね。笑 自分も旅行先では酒を買い集めてしまう不治の病にかかっているのでよくわかります。

2021-05-03 22:58:26

佐藤の式(1974)について

RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

自分は佐藤先生の式は一つの指標と思っています。 味覚は人それぞれなのでどう感じるかには幅があるのが当然です。 ただ、自由だろと主張する人でも、例えば日本酒度ー10の酒を辛口だと言われたら、それは違うだろって言うのではないですか。 そういう明文化されていない暗黙の基準が誰しもあります

2021-05-03 22:48:43
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

基本的に単語の意味空間というものは広がったり狭まったり不定形で、個人差はありながら、その共通部分をうまく利用して会話、意思疎通と言うものは成立しています。

2021-05-03 22:52:08
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

佐藤先生の式は成分と味空間を張る単語の関連性の検証から始まり、できる限り少ない単語で味を表現するためにはどうすべきか、再帰により味覚表現単語と成分値の関連式を求め、訓練されたパネラーと飲みなれていない素人での差の検証までなされています。 ここまで詳細に検証された式は他にありません

2021-05-03 22:54:41
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

この式が完璧であるとは思いませんが、これより優れた式は今のところないということは断言できます。 味をすべて計算で求めるのは不可能なのは当然ですが、非常に便利で有力な一つの指標として活用していきたいと考えています。

2021-05-03 22:56:54
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

この数式は 甘辛の「正解」を教えてくれるAIではなくて、 甘辛を判断するための「道具」として活用すべき という立場です。 答えではなくて、道具なんです。 ここが伝わらるといいなあ。難しいけど。

2021-05-03 23:12:56
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

今まで自分の味覚のみで戦ってた所で 例えば 数式で甘辛度が少し辛い、濃淡度は少し薄い 飲むと意外と甘みがあるな って時に、なんでだろう 酸の成分が乳酸ぽくて、温度が常温だし、酸が穏やかになって辛さが抑えられてるのかな とかいう感じに その酒の味を理解するための手がかりとして使えるのです

2021-05-03 23:23:25
RyomaK@酒式研究所らへんの特任研究員 @SakeShikiLab

造ってる人が辛口って言ってるから辛口でいいんだよって人もいると思うけど、 辛口カレーを頼んでカレーの王子様辛口が出てきても文句言わないのかな。

2021-05-03 23:06:45