お玉さんの読書マラソン企画「本格力を高めよう サンシャイン」(1)

お玉と毒でんぱ @ottama709

「東西ミステリーベスト100」（2012年度版）東西戦　◎第3位 島田荘司『占星術殺人事件』（1981年）vs コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの冒険』（1892年） pic.twitter.com/sLurgQO1wX

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『占星術殺人事件』 この順位、みんな、あのトンカツトリックが大好きなのね、と感慨深く思ったわ。 何度か言ってるけど、私はあのトンカツトリック単体は別にそれほどって感想なのね。 コレも何度も言ってるけど、私の「占星術」の大好きポイントは「穴」なんです「穴」。あの穴の推理はいつも心踊る

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大トリックはみんな大好き！ けど、大トリックはツッコミどころがいっぱいあるよー。みんなからツッコミを受けないようにするのには、どうしたらいいのー？ A 『占星術殺人事件』を読め！ 大トリック（トンカツトリック）をおバカなトリックに見せないようにするための工夫の数々こそ本作の見どころ

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森村誠一もビックリ！

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今作の真のツッコミどころと言える寝屋川とか人形作りとか明治村とかも案外上手くツッコミ回避してるんだよね。 名探偵への大ツッコミ劇場でお話をかき回してから、空気感を一変させる生真面目な雰囲気を差し込んでくるんだからね……。その後でのあのお札のエピソードしょ。緩急が巧みすぎるってば

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今読み返してみると『占星術殺人事件』って、結構ヘタッピな箇所もあるんですよ。（同時に、勢いで誤魔化しきれてるところもその後の島田荘司の活躍を予感させていてスゲェだけどね） これももう40年前のミステリなんだよなあ。 現代の古典？ 古典として読まれるのはイヤだなあ。

お玉と毒でんぱ @ottama709

古典作品という認識を抱いて特別な棚に上げちゃうと、批評が鈍ってしまうのでは？ と思うことがあるのよ。 今作は単体でもっと語られるべき作品だと思ってる。発表当時あったとされる「今作への否定的な意見！」。近年は耳障り大肯定な意見しか目にしないので、そういうのを見てみたい気もあるんだよね

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過激な意見を投げっぱなしにして、回収することなく次の作品へと行く 次へ　次へ

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シャーロック・ホームズ！ 常日頃から思っているんだけど、有志以来、人類が創造した幾億多数のヒーローたちの中で、トップオブトップ、ナンバーワンの物語ヒーローは誰かと言うと、 「シャーロック・ホームズ！」 シャーロック・ホームズその人だと僕は思っているよ。人類史上最高の夢のヒーロー。

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「観察と分析」「推測と対策」「知識と経験」…… ホームズ以前にも探偵が活躍する小説は数々あったわけだが、 「優れた頭脳は人間にとっての武器である！」 そのことを様々な物語のパターンを駆使し、分かりやすく多くの読者へ提示したことって、物語小説の歴史を考える上で重要なのでは、と思うの

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色々な人によるアレンジが施され名探偵の象徴として一人歩きしているシャーロック・ホームズ。この現代社会は数々のホームズらしいものが自然に生活の中にいる。 だから、ここで読むホームズオリジンは新鮮で懐かしい。 他愛のない話もあるし、ATB級の作品も並んでいる。令和の「冒険」は楽しいなぁ

お玉と毒でんぱ @ottama709

依頼人がやって来る。不思議な謎が含まれた依頼人の話に興味をしめす。 共通化されたかのようなお馴染みのエピソードの枕。でも、枕からのお話の変化パターンは多種多彩だ。素晴らしい頭脳の使い方もかなりのバラエティ。ホームズを持ち上げるワトソンの良い仕事っぷりも毎回冴えてるぞ。

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「冒険」のワトソンってキレッキレやなぁ

お玉と毒でんぱ @ottama709

いつもの私ならここから各短編毎に呟きを入れていくところだけど、ミニ感想なので、今回はパス！ とりあえず、一番ビビッときたのは「唇のねじれた男」かな。 何気ない会話の端々に頭脳の回転の冴えが見られて、シャーロック・ホームズというキャラが作者の手を離れ勝手に動き出してる感を感じるのよね

お玉と毒でんぱ @ottama709

というわけで『占星術殺人事件』と『シャーロック・ホームズの冒険』でした。 前者は完全に自分の中で評価が固まり「もう読み返さなくてもよいかしら？」な状態に対し、ホームズ物語ってもしかして一生楽しめるのでは？ という楽しい予感を感じてしまったので、東西戦の星はホームズ「冒険」にします

お玉と毒でんぱ @ottama709

キチンとした訳で『恐怖の谷』「最後の挨拶」「事件簿」を読んでないわけで、未来に楽しみが残ってるのが素晴らしく嬉しい。 史上最高のヒーローキャラクターに乾杯。ホームズ物語があれば退屈の二文字はないね。 （けど、先のネタバレだけど、あのワン公が出てくる長編、アレはあまりノれなかった）

お玉と毒でんぱ @ottama709

……この歳になって、ホームズにトキメキを感じるとは思わなんだよ

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さてさて、6月3日（木）分の「本格力を高めよう サンシャイン」です

お玉と毒でんぱ @ottama709

「東西ミステリーベスト100」（2012年度版）東西戦　◎第4位 夢野久作『ドグラ・マグラ』（1935年）vs ウイリアム・アイリッシュ『幻の女』（1942年） pic.twitter.com/zr1dcCclea

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お玉と毒でんぱ @ottama709

深夜の告白。 私の『ドグラ・マグラ』の戦績は、2戦2敗だ。全てをしゃぶりつくそうという闘志マンマンで作品へ挑むが、そのスケールとカオスっぷりに圧倒され、作品に併呑されちゃうわけよね。心地よくないヘトヘト感に囚われる。とりあえずワタシは狂ってないみたいだ、と言い聞かせるホッとする読書

お玉と毒でんぱ @ottama709

というわけで、『ドグラ・マグラ』 今回も気持ちよく負けてきましたよ。 しかも、初読時では何となく理解出来たと一応の納得感を感じていた箇所が、「全く意味不明」になっていて戸惑う戸惑う。 我の読解力が下がったのかしらん？ と考えたが、読解力が上がっている可能性もなきにしもあらずなのが困る

お玉と毒でんぱ @ottama709

モヨ子の（ヤンデレな）可愛さが救いなんだけど、次々と危険物を放り投げてくる正木と若林が危険だ。 XXX（伏字）地獄外道祭文は内容がアレすぎてオレもチャカポコしてえ。 地球はXXX（伏字）の一大解放治療場、はかなり大声に出したい日本語なんだけど、 コレ、XXX（伏字）病院への風評被害じゃん

お玉と毒でんぱ @ottama709

けど、意味不明の困惑状態なんだけど三大奇書の中では『ドグラ・マグラ』が一番好きかな。 「虚無」や「黒死館」は論評や解説や副読記事等々いろいろ補強しているだけど、『ドグラ・マグラ』は文庫解説ですら未読なんだよね。 「いつか独力で攻略してやるぞ！」 5年後くらい後に再挑戦だと未来の課題

お玉と毒でんぱ @ottama709

夢野久作作品って『ドグラ・マグラ』が突き抜けてブッ飛んでるんだよなぁ。 氏の他の代表作として挙がる『少女地獄』とか一見文体はアレなんだけど構成はかなりカッチリしてるものね。 はたまた「氷の涯」（大好き♫）とかドグマグとは完全真逆の筋運びの完璧さ♫ 『犬神博士』とかも楽しくて好き

お玉と毒でんぱ @ottama709

で、お次