【随時更新】ツイッターで確認できる小説（含ラノベ）新人賞下読み担当（経験）者

MAEJIMA Satoshi @MAEZIMAS

いやこれ下読みなどで往々にして直面する問題なのです。「ものすごく丁寧に、ファンタジーとして『正しい』異世界描写がされてるけどヒロインが全然印象に残らない小説」と「エルフはエルフ、どころか敵倒すとレベルアップまでする…けど女の子がかわいい異世界ファンタジー」とどっちとるか、という。

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下読みをしてたら、１月ほど前の新人賞選考で読んだ原稿が出てきて、「あれ、どこから紛れ込んだ？　俺、もしかして原稿返却し忘れてる!?」と慌てたのだがリスト確認して二重投稿と判明。ビビらせてくれるな…。 ていうか万一受賞でもしたら大変面倒なことになるからやめようね……。

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ラノベ新人賞には「手書きの歴史小説」とかも普通に送られてくるし、下読みはそういうのもちゃんと読むので、TLにラノベの話題が流れてくる程度にラノベに親しんでいる作家志望者なら「内容以前の問題で落とされる」ような作品書くのは逆に難しいはず。安心して自分の書きたい物を書いてください。

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下読み中。うーん、俺の記憶が正しければ、この原稿読むの2回目だな……。送る賞が違っても意外と中の人は一緒なので、こういうことはけっこうあるのであった……。

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下読みの個人的感想ですが、読者が無条件に自分の小説を最後まで読んでくれると信じて疑わない書き手と、「読者は今この１行で読むのをやめてしまうのでないか？」「なら次の１行もよんでもらえるような文章を書かなくては」という危機感を持った書き手の文章って、如実に違いが出るんですよ。

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下読みの仕事は、３点リーダの使い方の間違いを嘲笑うことでも、日本語の正しさを鑑定することでもなく、「何もかもメチャクチャな作品」が「メチャクチャで面白くない」作品なのか「メチャクチャだが面白い」作品かを見分けることのはずなのだ。

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そもそも、下読みに求められているのは、当然のことながら「応募作品を、ノー知識な状態で評価する」ことなのだから、一度読んでいる作品に関しては「求められる下読みとしての仕事をすることが不可能」なんだよな。厳密に言えば……。

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やっぱり、「既に読んだ作品が届いたら編集部に返却する、編集部が引き取って別の下読みに再配布する」というのが理想なんだろうな……なかなか難しいだろうけど……。

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「はたして真相は！？」であらすじが終わっているからと言って、それで即落とす下読みは（たぶん）いないと思う（実際、そういうあらすじの作品が受賞した例も知ってる）けど、それは別として、大まかな傾向としては、あらすじがちゃんと書けている作品というのは本文もちゃんと書けていることが多い。

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実際、世の中にはものすごい才能がいるもので、下読みをあらすじだけで大爆笑させるレベルのヤツがいる（させられた）……もうこれ本文読む必要ねぇだろ、通しだ通し、さっさとデビューしろ、と思ったがそういうわけにもいかんので読んだらやっぱり超面白くて、もちろん受賞した。

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一応下読み10年以上やってる身からすると、 ・応募作品の平均レベルは年々、確実に上昇している。昔は普通に１割２割あった一発でダメとわかる作品（たとえば自伝とか評論みたいな明らかにカテエラな作品）は最近はかなり少ない。昔なら一次通ってたよな、という作品を泣く泣く落とすことも増えた

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実際、複数の賞で下読みをやっていると、おなじ作品を続けて読むこともあるのだが、Ａ賞の選考基準では減点になる要素が、Ｂ賞では加点の要素になるので、おなじ作品をＡ賞で一次落ち、Ｂ賞で一次通過という判断をしたことはある。

MAEJIMA Satoshi @MAEZIMAS

複数社で下読みをやってますが、これは本気で考えると頭の痛い問題だと思います。 たとえばＡ社とＢ社に（落選後に送るのとかではなく）二重投稿された同一原稿を、それぞれの社から依頼を受けたひとりの下読みが審査し、二重投稿だと気づいた場合、守秘義務的にどうするのが正解なのかとか……。

MAEJIMA Satoshi @MAEZIMAS

これ、応募作が二重投稿だと報告する、落選とするのって（ものすごく厳密に考えれば、ですが）A社・B社の仕事をする過程で得た「職務上知り得た秘密」をもう片方の社に開示してしまっている、ことになりません？　どうなんですかね。