朱雀門出twitter 怪談６ (2021.10.10-2022.03.02)

朱雀門出 @isuzakumon

一日で読みきると怪異に見舞われるという、ある怪談本のシリーズを本棚に飾っていた。 妻はそれが気味悪くてたまらないと厭がった。妻は事故現場などで他の人には見えないものを見てしまうので、ちょっと妙には思ったが気にせず置いていた。 ↓

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仕事中、実験の反応時間が長いときには、その本の怪談は一話一話が短く暇つぶしにちょうど良いので読むことがあった。 その日は、新刊だったその本を喜んで読んでいると、妻から電話があった。 「今、あの本読んでない？」 ↓

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なぜわかるのかと驚いて、質問の訳を訊いた。 当時幼かった娘が急に高熱を出して寝込んだ。 そして魘されて「お父さん……」と口にしたというのだ。 その日はその本を読むのは止め、シリーズも欲しいという友人にあげた。 #怪談

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怪談動画１３６ 仏の尻尾：短縮版 過去の動画はこちらにまとめてあります。 togetter.com/li/1505440 完全版は Yotube でこちらからご覧頂けます。 youtu.be/cgjF6ecem3A pic.twitter.com/K9gS96cVqa

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Wさんのお兄さんは「動物に食い殺される」と複数の”霊能者”に子供の頃から言われていた。 亡くなったのは三十歳の時で、山で縊死。遺体は獣に食い荒らされてもいない。 こじつければ、自殺の原因がケダモノのような人から借金して返せなくなったこと。 ……という話。

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Sさんが川原を散歩していたとき、犬を連れた人が来た。 突然、その犬が川に飛び込み、飼い主が困惑している。 と、また水音がして、そちらを見ると、別の犬も飛び込んでいた。 何かを追いかけたように思えるが、該当するようなものはおらず、なぜ飛び込んだのか全くわからなかった。 ……という話。

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Hさんは神隠しに遭っていたとき、小屋のようなところに閉じ込められていたという。 ドアは内から開かず、ときたま変な生き物がそのドアを通って外から入ってくる。 食事を与えられなかったけれど、その生き物に身体中を舐められていると空腹感がなくなった。 ……という体験。

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片目を瞑ったら幽霊が見えるというので、手で左目をおさえてみたけれど、幽霊は見えませんでした。 がっかりして、でも試しに右目を隠してみたら知らない男の人がすぐそばに立っていて嫌な顔で笑っていました。 #怪談

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以前住んでいた家が空き家になっていた。 そこを覗くと、四つん這いになった裸の人が部屋の真ん中にいる。尻尾が見えたので、人の顔をした化け物だとわかった。 喉を伸ばして、父や母、姉の声を真似ている。 唖然としていると、こちらを向いてニヤっと笑った。 ……という話。

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ある海域を潜っていて、ずっと底の方に車座になっている人々が焚き火を囲んでいるのが見えた。 バディにもそれを指さして教えると驚いて、二人してその場を離れた。 ……という話。

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「この鏡には、アツコさんの魂が残っているみたいね」とお姉様が手渡した手鏡には、知らない女の人が映っていました。 多分それがアツコさんだと思いました。 #怪談

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老朽化していたのもあってか、激しい地震でHさんの家の壁が崩れた。 海からかなり離れているはずなのに磯くさい異臭が漂い、なぜか中に大量に詰まっていた海綿がこぼれだし、生きたフナムシが無数に這い出てきた。 ……という話。

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屋根にハトがびっしり止まっている家があった。 そこに二人で住んでいる夫婦の縊死体が居間にぶら下がっていたことが後でわかる。 ……という話。

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兄が拾ってきた黒っぽい石には、白い鉱物が「石」という文字の形に混じっていた。 天然でこれは珍しいと、兄は大事に机にしまって、毎日取り出しては眺めてニヤニヤしていた。 そんな兄が一月もしない間に朝、布団の中で冷たくなっていた。 あの石はいくら探しても見つからなかった。 ……という話。

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駅をどんどん飛ばすし、席の感じが見慣れない。 特急に間違えて乗ったと分かったので、次の駅で降りた。 振り返って列車の名を見ると、特急よもつと書かれていた。 何これと思った次の瞬間、ホームに降りる階段に座っていた。 なぜか二時間も空白の時間ができていた。 ……という話。

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会社の先輩が、夜道を小人を沢山従えて歩いていた。 声をかけると、緊張した表情で「逃げろ」と叫ぶ。反射的に背を向けて逃げた。 翌日から先輩は会社に姿を見せず、行方不明となった。 この話をしても信じて貰えない。 ……という話。

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黒電話の頃。かかってきた電話をＨさんがとった。 「Ｈさんですか」 「そうですが」 「ドール処理は済みましたか」 「は？」 「約束しましたよね」 「ちょっと待って下さい。あなた、誰ですか」 「死にませ」 　電話が切れた。 　と同時に飼っていたインコがひきつけを起こして死んだ。 ……という話。

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建物を無視して少し浮いたところに光っている道が見える。両手を広げたくらいの幅がある。 そこに、自分や霊感がある友人だけに見える人が俯いて歩いているので、霊道だと思った。 最近、そこを通る者に人間じゃないものの割合が増えている。 ……という話。

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墓参りのとき、少し離れたところにある他人の墓石に違和感。近付くと、上面がまるでモニタのように光っていて、知らない顔が映っている。それを弟と見て、ビックリする。 進んだ技術で故人の顔が映るのだと感心して、他の親族も呼んで見せるが、冷たい石のまま。 ……という話。

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国道沿いにあるT医院の看板が運転中に目に入る。 「内科、小児科、お迎え」と見え、ギョッとした。 悪い噂がありなんとなくわかるような気がするが、実際には「内科、小児科」しかない。 が、「お迎え」が付いているのを見たという人は他にもいる。 ……という話。

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特大パフェの写真を撮ったら、実際にはない人差し指が一本、爪を上にしてクリームの中から飛び出しているのが写っていた。 家族に見せようと家に帰ると、廊下の床が血だらけで人差し指が落ちていた。 父がおかしくなって指を切り落とし、台所で息を殺していた。 ……という話。

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金魚の水槽に動きがないと気付いて見てみると、水槽の底面に横たわる死骸を前に並んで金魚たちがジッとしていた。 「金魚が葬式しとる。縁起が悪い」と母が呟いた。 誰か死ぬのかと危惧していたが、何年も人死にはなかった。 ただ、当時、女に騙されて父が密かに結構な額を貢いでいた。 ……という話。