仮設住宅のおばあさんが「死んだほうがよかったかもね」…精神的ケアで拭えない被災者の生活不安

仙台POSSEの7~8月の被災者支援活動のツイートをまとめました。6回目です。 ↓これまでのツイートまとめ。 ①「避難所から引っ越せない被災者、避難所にも行けない被災者」http://togetter.com/li/149156 ②「仮設住宅の生活費が払えない…入居を辞退する被災者たち」http://togetter.com/li/150035 ③「行政・地域から見放された被災地の「福祉の真空地帯」」http://togetter.com/li/154006 続きを読む
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渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

孤独死というと、誰にも知られず突然死んでしまいそのまま放置されている状態というのを想像するかもしれないが、死に至るまでには長いプロセスがある。そのプロセスに現れるさまざまな生活問題を解決することなしに孤独死をなくすことはできない。

2011-08-11 11:49:31
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

孤独死は被災後の仮設住宅にだけ現れる限定的な現象ではない。それは「日常的に」日本社会のなかで起きている現象だ。だから孤独死に対する取り組みは、被災者というカテゴリーをこえて、現状の社会保障制度や社会政策、労働市場のあり方などを問うていくものに発展させていかなければならない。

2011-08-11 12:03:19
子牛 @ysmryo

15人の単身高齢者、認知症やうつ病の患者、身体障害者がバラバラに入居する仮設住宅。常駐する職員が猛暑の中でも冷房を使わせない集会所に、住民の姿はない。そして、見知らぬ者同士の交流がなく、孤独に暮らす様子を見た。仮設入居後の継続的な生活支援が必要なケースだ。

2011-08-12 02:04:09
uma @uma_hlpco

8/1~7までで宮城野区を中心に52件の仮設住宅を見回らせてもらった。複数回訪問させて頂いた方も多いので、回数にして100は超えるだろうか。それでもまだ仙台市には別地区の仮設もあるし、みなしに至れば約8000件に上る。

2011-08-13 09:10:13
uma @uma_hlpco

町内会などを通して孤立している方・困窮している方はいないか把握することもある程度出来るが、個別的に訪問しないことには細かいニーズの把握は難しいと感じる。地域にも拠るため一概には言えないが、地域コミュニティに中々入り込めない人もいるし、そこでカバーしきれない問題もある。

2011-08-13 09:17:38
uma @uma_hlpco

掘り出しきれていないニーズもかなりあるはずだし、「ニーズ」は固定的でなく常に変化するもの。これから「ボランティア」の質も勿論量もより一層高度なものが求められると思う。

2011-08-13 09:26:19
uma @uma_hlpco

偉そうなことは言えないけど、、もっと「人のため」に動く人が増えればと思う。やり方はあると思うけど。人の犠牲の上に成り立つ生活に安住してしまうより、ずっとポジティブだしやりがいもあることだと思う。

2011-08-13 09:53:59
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

仮設で聞き取りをしていると、客観的には支援を必要としてきる場合でも、できるだけ身内だけで解決をしようとする傾向が極めて強い。そのため主観的には支援が「必要ない」という認識になってしまう。ニーズが社会化されずに私的なこととして処理されている。

2011-08-17 12:51:26
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

今日は被災者の方と一緒に布団を買いに行きました。石巻から来られた方で、土地勘がまったくないそうです。QT @kwmr_posse 【被災地支援活動報告】最近の新たな取り組みです。ワゴンカーを使って、仮設にいる移動が困難な方を駅・スーパー・郵便局・病院へと送迎しています。

2011-08-17 16:49:29
uma @uma_hlpco

今日も仮設住宅に入居している世帯の、子どもの就学支援を行いました。小学生は元気すぎて扱いが難しい。笑 ただ普通に会話をしていても、津波で何が流されたとかいう話題が小学生の口から出てくる。ここは被災地なのだと思い知る。

2011-08-23 21:55:53
uma @uma_hlpco

それでもそういう話があまり話題にのぼらないのは、子どもたちも気を遣っているからなのだろうな、と思う。

2011-08-23 21:58:21
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

貧困は「被災者」の周辺でより深刻に現れる。「被災者」と認定されれば住居が保障され、種々の支援制度を享受できる。一方「被災者」として認定されなければ、住居は保障されず、支援制度も活用できない。

2011-08-27 08:56:14
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

被災者として認定されない失業者や、震災以前からホームレスだった人々の生存は相変わらず保障されない。「被災者」という認定が、住居保障や生活支援の条件となっている。その線引きは、被災地の人々に新たな分断をもたらす。

2011-08-27 09:06:33
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

支援活動を通してみえてきた様々な問題について書きました。|渡辺寛人(仙台POSSE事務局)「仙台市における被災者支援の現場から」『POSSE vol.12 特集 復興と貧困』 http://t.co/TsUMnoM via @magazine_posse

2011-08-28 12:36:18
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

被災地である仙台でさえ、ほとんどの人が被災したことを過去の出来事として忘れ去ってしまっているように思う。しかし隣に住んでいるかもしれない「見えない被災者」はこれからゆっくりと、しかし確実に、貧困へ陥っていくだろう。

2011-08-28 13:10:50
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

被災によって生活を奪われた人々の状況が一時的に「安定」しているように見えるのは、被災者を対象とした制度が彼らを貧困に陥ることを防いでいるからだ。とくに、(その内実はともかく)住居が保障されているということの意味は大きい。

2011-08-28 13:14:24
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

裏を返せば、被災者として扱われなくなった途端に、生活が保障されなくなるということでもある。路上生活者はたとえ被災していたとしても、住居がないために被災者として認定されず、依然として路上に放置されている。(仮設は余っているのに!)

2011-08-28 13:29:43
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

津波で亡くなった方の大半は高齢者だという。その津波から生存したことは喜ばしいことのはずなのに、生き残って仮設に入居しているおばぁさんは「死んだほうがよかったかもね」と言う。弱いものから死んで、生き残ってもなお「死んだほうがまし」と思わせてしまうこの社会ってなんなんだろう。

2011-08-29 18:45:30
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

仮設住宅の内装は場所によって異なるが、現在就学支援を行っている世帯の仮設は、部屋と部屋の間の壁がパーテーションになっている。壁に比べて開放的な反面、音が筒抜けなので集中して勉強できない。これはストレス溜まるだろうな。

2011-08-30 18:51:51
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

いろんな社会問題を勉強してきたしわかってたつもりでいたけど、本当に本当のところでこの社会の残酷さを知ったのは3.11以降のことだと思う。世の中が透けて見える。

2011-08-31 21:37:26
渡辺 寛人(POSSE編集長/事務局長) @Hiroto_1988

@qgatti 自分の無力さを突き付けられる毎日です。でも、だからこそ、一人ひとりの生存や生活を保障していくために、社会を動かしていかなければならないのだと思います。そのための取り組みはいろいろあって、おそらく現地におられなくともできることはあるんだろうと思います。

2011-09-01 00:09:28

POSSEスタッフ、渡辺(@Hiroto_1988)の報告は雑誌『POSSE vol.12』(特集・復興と貧困)にルポとして掲載しています。9月一週目から書店に並びますので、詳しい実態を知りたい方は、ぜひご覧下さい。

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