『葬られた「第二のマクガバン報告」』要約文:第2回

ムニャムニャムニャムニャ。
0
村井ニボシ @niboshi2000

しばらくしたら『マクガバン報告』のつづきやりまーす。そういえば、本のタイトルの由来を書いてなかった。ジョージ・マクガバンっていうアメリカの連邦上院議員さまがいらっしゃって、その人が議長となってまとめた「米国の食事目標」がマクガバン・レポートと呼ばれたのです。

2011-09-01 21:23:58
村井ニボシ @niboshi2000

これが1977年のこと。んで、いろんなとこからさまざまな圧力がかかって、本来のレポートは闇に葬られて・・・という話です。30年経ってようやく書けたんですね。これもネットの影響なのかなあ。

2011-09-01 21:27:00
村井ニボシ @niboshi2000

1970年、科学誌として権威を誇る『ネイチャー』が、「亜硝酸塩は体内でニトロソアミン類の形成を助ける。したがって、ガン発症の手助けをすることを物語っている」と結論づけたとき、人々は不安を募らせた。

2011-09-01 21:36:07
村井ニボシ @niboshi2000

ニトロソアミン類の一つ、NSAR(N-ニトロソサルコシン)を見てみよう。20匹のネズミを2つのグループに分け、それぞれを高レベル・低レベルの異なった量のNSARにさらす実験が行われた。

2011-09-01 21:38:18
村井ニボシ @niboshi2000

高レベルのNSAR量は、低レベルの2倍の量だった。低レベルのNSARを与えられたネズミのうち咽喉ガンで死んだのは35パーセント余りだったが、高レベルのNSARを与えられたネズミでは、実験期間の2年の間に100パーセントがガンで死んでしまった。

2011-09-01 21:40:09
村井ニボシ @niboshi2000

このネズミたちに与えられたNSARの量を人間に置き換えてみるとどれぐらいだったのかというと、両グループとも信じられないほど膨大な量だったのである。「低レベル」という量を、身近な話に置き換えて説明しよう。

2011-09-01 21:41:48
村井ニボシ @niboshi2000

あなたが毎日友人の家に食事に行ったとする。その友人はあなたにうんざりしていて、あなたをNSARにさらすことによって咽喉ガンにさせてしまいたい、と思っていた。そこで、あなたを実験用ネズミに与えたのと同じ、低レベルのNSARにさらすことにした。

2011-09-01 21:43:51
村井ニボシ @niboshi2000

あなたがその友人の家に行くと、彼はなんと、まるまる1ポンド(450g)ものボローニャ・ソーセージが入っているサンドウィッチを出してくれた(★ソーセージに、体内でニトロソアミン類を形成する亜硝酸塩が入ってるから)。

2011-09-01 21:45:49
村井ニボシ @niboshi2000

あなたがそれを食べると、友人は次から次へとそれを出してくれる。結局、友人があなたを解放してくれるまでに、あなたは27万個のサンドウィッチを食べなければならないのだ。

2011-09-01 21:46:57
村井ニボシ @niboshi2000

あなたはよほどボローニャ・ソーセージが好きでなければ食べ続けられないだろう。なぜなら、友人は30年以上にもわたって、来る日も来る日もこの方法で、あなたに食事を出そうとしているからだ。

2011-09-01 21:48:40
村井ニボシ @niboshi2000

友人がこのようにしてくれたら、あなたの体は、例の低レベル・グループのネズミと同量(体重あたり)のNSARにさらされることになるだろう。

2011-09-01 21:49:55
村井ニボシ @niboshi2000

★そんな膨大な量の化学物質を取り入れたら、たとえそれがなんの物質であれ、死にそうな気がするんだけど。

2011-09-01 21:50:59
村井ニボシ @niboshi2000

この問題は1978年に再び衝撃を与えた。マサチューセッツ工科大学が、亜硝酸塩はネズミのリンパ腺ガンを増大させることを発見したときのことである。

2011-09-01 21:54:12
村井ニボシ @niboshi2000

1979年の『サイエンス』誌に研究内容が報じられたが、亜硝酸塩を与えられたネズミは研究期間中に10.2%がリンパ腺ガンになったが、亜硝酸塩を与えられなかったネズミでは、その間にリンパ腺ガンになったのは5.4%だった。

2011-09-01 21:56:01
村井ニボシ @niboshi2000

★こういう発ガン性物質が発見されるたびに、アメリカでは大騒ぎになるのでした。日本でもそんな騒ぎになったっけか?

2011-09-01 21:57:01
村井ニボシ @niboshi2000

発ガン性化学物質のことになると、取るに足りない研究結果が市民の間で異常に大きな波風を立てることがある、ということだ。大量の亜硝酸塩を与えたネズミのガン発生率が5%から10%に増加しただけでも、強烈な論争を引き起こした。

2011-09-01 21:59:31
村井ニボシ @niboshi2000

しかし、(略)「ある化学物質を実験動物に与えると100%ガンを引き起こすが、与えなければ発生率は0%に抑えられる」というようなケースだったら、どうなのか。

2011-09-01 22:02:45
村井ニボシ @niboshi2000

さらにもし、この化学物質が、NSARの実験で用いられたような法外な量でなく、日常習慣的に摂取されている量で、ガンを発生させることができるとしたら、どうだろう。

2011-09-01 22:04:18
村井ニボシ @niboshi2000

★それが、インドの研究結果で見たタンパク質だったわけです。ようやく戻ってきた。この本、話がまとまってないんだよ。しかもこれから、ガンのメカニズムの話に飛ぶんだ・・。

2011-09-01 22:06:42
村井ニボシ @niboshi2000

歯みがいてくるから、ちょっと休憩。

2011-09-01 22:08:06
村井ニボシ @niboshi2000

ガンはイニシエーション(形成開始期)、プロモーション(促進期)、プログレッション(進行期)の3つの段階を経て進行していく。

2011-09-01 22:23:14
村井ニボシ @niboshi2000

(1)イニシエーション 発ガン物質は、正常細胞を高発ガン性の細胞に変形させる。すなわち突然変異を引き起こす。突然変異は細胞のDNAにダメージを与え、遺伝子に永久的な変質を生じさせることになる。

2011-09-01 22:25:13
村井ニボシ @niboshi2000

イニシエーションはは、非常に短い間に生じる可能性がある。数分ということさえある。これは、発ガン物質が摂取され、血液中に吸収され、細胞の中に運ばれ、活発な物質に変わり、DNAと結合し、その「嬢(娘)細胞」に伝えられるのに要する時間である。

2011-09-01 22:27:26