「MMT」派のよく言う「信用創造」は錬金術? ハーバード大・マンキュー教授「信用創造は富を創造するわけではない」! ――元日銀理事・早川英男氏「銀行は際限なく貸せない」「政府の借金は消せない」

最近のネット(冒頭リンク)を見ると、「信用創造」について、とくに日本版「MMT」の支持者は、「無から有」を生み出す「錬金術」のように語ります。これは本当でしょうか? そこで、前半では、ハーバード大教授の「マンキュー」氏を引用して、信用創造は富を生み出す錬金術ではないことを示します。 後半では、元日銀理事の「早川英男」氏の記事を引用して、「銀行が預金の元手なしに、いくらでも貸せる」とか「日銀が国債を買えば、政府の借金を消せる」ということを否定します。 これらはなぜか、日本のMMT信者の間では、念仏のように繰り返されることですが、何か正当な根拠があるわけではなく、極端に膨れ上がった「希望的観測」のようです。 なお最後に、「池戸万作」氏との応答が少しだけあります。
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しろうと @sirouto

以前も言ったので、詳しくは上記に譲るが、「預貸率」を見れば、銀行が元手の範囲内で貸していることが分かる。バブル期にはオーバーローンも多少あったようだが、今はしていない。

2022-02-15 22:39:08
しろうと @sirouto

MMT派が繰り返し言う、「万年筆マネー」だから、無から金を生み出せる、錬金術だ、預金に制約されない、という風に、銀行の実務はなっていない。

2022-02-15 22:40:55
しろうと @sirouto

たとえば、1億円を企業が銀行から借りたとして、ずっと眠らせておくなら、元手となる預金は必要ない。しかし、普通はすぐに他行に振り込んだり、引き出したりする。なぜなら、金利がつくから借りた金を預金のようには放置しない。

2022-02-15 22:44:33
しろうと @sirouto

つまり、銀行に預金がないと、引き出しに対応できない。もし、万年筆だけで信用創造できるから預金不要というなら、銀行が利子をつけて預金を集める意味が、まるで分からなくなってしまう。

2022-02-15 22:46:06
しろうと @sirouto

もし、「万年筆マネー」や「キーストローク」だけで、無からお金が作れるなら、預金を集めず、貸出だけした方が儲かるではないか? 預金の利子を払わなくていいから。

2022-02-15 22:50:34
しろうと @sirouto

youtube.com/watch?v=y66lVv… 万年筆マネーの理論を信じすぎた銀行の末路(2021/06 ちゃうちゃう/小笠原誠治)

2022-02-15 22:53:28
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しろうと @sirouto

上動画にあるように、元・大蔵省勤務の小笠原氏も、預金の引き出しに対応できないから、万年筆マネーがあるからといって、預金不要にはならないとして、MMT派を批判している。

2022-02-15 22:54:58
しろうと @sirouto

youtube.com/watch?v=15leN-… 万年筆マネーのマジック 中野剛志氏や三橋貴明氏は、万年筆マネーの特性に注目しすぎて、現実を見失っている(2021/05 ちゃうちゃう/小笠原誠治)

2022-02-15 22:57:32
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しろうと @sirouto

youtube.com/watch?v=zZmeYv… 万年筆マネーで国債は購入できない MMT論者は、市中銀行はどれだけでも貸出しによって預金を生み出すことができると言います(2021/05 ちゃうちゃう/小笠原誠治)

2022-02-15 23:11:02
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しろうと @sirouto

今回、そろそろまとめに入ると、ハーバード大のマンキュー氏と、元日銀の早川氏の主張を見てきた。一言で言うと、やはり「フリーランチ」はない、という認識は変わらない。

2022-02-15 23:28:51
しろうと @sirouto

銀行が行う「信用創造」は、「無から有を生み出す」とか、「錬金術」とか「打ち出の小槌」みたいに、何の制約なく一方的に金が増える、というようなものではない。MMT信者が念仏のように唱えているけれど。

2022-02-15 23:30:27
しろうと @sirouto

まず、マンキュー氏の言うように、そもそも信用創造は「流動性」を増やすもので、「富」は増えない。預金と借金が対になっているのだから、借金を返したら無くなるものでしかない。

2022-02-15 23:31:52
しろうと @sirouto

また、早川氏の言うように、「万年筆マネー」で、銀行が無制限にいくらでも貸し出せるわけではないし、日銀が国債を買えば「借金が消せる」ということもない。

2022-02-15 23:32:54
しろうと @sirouto

筆者が経済学者や日銀マンではないので、金融的な詳細な理論まで踏み込めないのは残念だが、一般人の理解としては、「銀行が預金の元手なしに、いくらでも貸せる」とか「借金が消せる」などということはない、ということで十分だろう。

2022-02-15 23:34:38
しろうと @sirouto

冒頭のリンク先にある、経済評論家の池戸万作氏は、「無税国家」もアリ、という認識をされているようだが、北朝鮮は無税国家を目指して、悲惨な経済状態を迎えた。これが現実だ。

2022-02-15 23:39:23
しろうと @sirouto

北朝鮮は「無税国家」を目指して、実質的な経済破綻状態になった。一方、北欧は「高福祉・高負担」だが、日本より高い「一人あたりGDP」を誇っている。どちらがいいか?

2022-02-15 23:40:46
しろうと @sirouto

やはり、何度も繰り返すが、「フリーランチ」は金輪際ない、というのが経済史上の事実だろう。「永久機関」が実現できないように、「信用創造による無税国家」も必ずや破綻する。

2022-02-15 23:42:17
しろうと @sirouto

ただし、「無税国家もアリ」というのは池戸氏の主張であり、アメリカの本家MMT派は、そこまで言っていない。そこは区別する必要があるだろう。

2022-02-15 23:43:29
しろうと @sirouto

私が「カルト」だと思うのは、「信用創造(や通貨発行益)で無税国家」だとか、「日銀が国債を買えば、借金が消せる」といった主張だ。それだけはないと思う。

2022-02-15 23:44:59
しろうと @sirouto

逆に、「インフレ税」を認めているシムズ教授の「FTPL」は、アリかもしれないと思う。要するに、フリーランチ(を前提にした理論)はなし。

2022-02-15 23:46:29
しろうと @sirouto

といった所で、そろそろ終わります。お読みくださった方、ありがとうございました。

2022-02-15 23:46:53
池戸万作@政治経済評論家 @mansaku_ikedo

@sirouto 私は無税国家は「可能」と言っているだけで、「アリ」とまでは述べていないです。法人税や所得税の高額所得者分は格差是正の観点から必要だと考えます。MMTは法人税も廃止の方向のようです。 note.com/researcherm/n/…

2022-02-15 23:48:30
しろうと @sirouto

@mansaku_ikedo では、「可能」ではあるが、選択肢として選ばない(「アリ」ではない)、ということですか。それは分かりましたが、次に論点になるのは、「減税」の限度です。私はそもそも、「無税国家」は可能でない(北朝鮮のように破綻する)と思いますが、少子高齢化の日本で「薄税国家」も成立しないでしょう。

2022-02-16 00:07:38
池戸万作@政治経済評論家 @mansaku_ikedo

少子高齢化とか関係ないです。無税国家にしても、日本の場合は大したインフレ率にはなりません。 twitter.com/sirouto/status…

2022-02-16 01:21:13
しろうと @sirouto

@mansaku_ikedo えーっ! 「少子高齢化」で財政悪化するのは常識でしょう。医療介護費など、もらう人が増えて、払う人が減るのだから。「インフレ率」も事実、アメリカはすでに7%に達したので、日本もバラまけば、同じようになる可能性はあるでしょう?

2022-02-16 01:47:13