緊迫する「ウクライナ」情勢! しかし……、ウクライナ大統領「タイタニックではない」 ロシアの侵攻が脅威ではない? ――瀬戸際外交、NATO東方拡大、ミンスク2合意

緊迫した「ウクライナ」情勢のニュースが、マスコミによって、連日報道されています。今回、ロシアの「外交戦略」の面から解説します。 一般人の見た目と違い、じつは、ロシアは「ウクライナ侵攻」が真の目的ではなく、実際に侵攻してしまうと、戦略的には失敗、というのがまとめ主の基本的な見方です。 なぜ、そうなのか。「瀬戸際外交」という外交戦略の概念を通じて、国際情勢と外交戦略の関係について、戦前の歴史の例などを出しつつ、解説していきます。
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しろうと @sirouto

ひとつには、「ノルドストリーム2」のようなエネルギー問題があるが、その話はすでに前回やったので、今回は少し別の角度から見てみよう。

2022-02-21 22:38:17
しろうと @sirouto

上記リンク先の地図をご覧になり、NATOの「東方拡大」の状況を確認して欲しい。ここ20年くらいで、東側に加盟国が増えている。

2022-02-21 22:40:50
しろうと @sirouto

アメリカ側の視点で見ると、かりにロシアがウクライナで暴れたところで、NATOの結束が高まるので、べつに損をするわけではない。かえって得になるくらいだ。

2022-02-21 22:41:54
しろうと @sirouto

というと、違和感があるかもしれないが、中世の槍のつつきあいの時代ならともかく、現代では「ミサイル」による攻撃力が、非常に高まっている。

2022-02-21 22:43:21
しろうと @sirouto

たとえば、ロシアが武力でウクライナの東部2州を併合したところで、NATO軍がウクライナに入れば、ロシアの首都モスクワまで、ミサイルが迫ってくる。

2022-02-21 22:45:54
しろうと @sirouto

ミサイルつながりで言えば、トランプ大統領のブレーンだった「ピーター・ナヴァロ」が、中国の軍事力を分析して、ミサイルの増加が脅威だとした。だからトランプ政権は、直接的な軍事的対決ではなく、中国との「貿易戦争」に突入したのだ。

2022-02-21 22:48:16
しろうと @sirouto

ここまで、ロシアの瀬戸際外交について語ってきたが、それでもアメリカが得をする、という理屈がまだ飲み込めない人のために、日本の例を出そう。

2022-02-21 22:50:43
しろうと @sirouto

ひとつ目の例は、戦前の大日本帝国。アメリカから「ハル・ノート」という無理難題を突きつけられ、「真珠湾」奇襲で暴れたものの、最終的には敗戦し、アメリカは世界の「覇権国」の座を揺るぎないものとした。

2022-02-21 22:52:18
しろうと @sirouto

この戦前の日本と、今のロシアを重ね合わせると、なぜプーチンが、あんなに不安な様子になっているかもよく分かる。戦前の日本も開戦するまでは、本当に勝てるかと悩んでいたのだ。

2022-02-21 22:54:09
しろうと @sirouto

なお、ロシアのプーチンは、「脳筋」ではない。ネットの熊に乗ってるコラ画像などを見て、そういうイメージを持っているかもしれないが、私の見る所、かなりの「知略派」だ。

2022-02-21 22:55:11
しろうと @sirouto

togetter.com/li/1715626 ロシアと中東は、一本の線でつながる ――「トルコ軍用機撃墜事件」の後、プーチンが取った外交政策は、完全にエルドアンの盲点だった! 中東でも、おそロシア!!(以前まとめ)

2022-02-21 22:55:33
しろうと @sirouto

プーチン大統領は、軍隊の力ではなく諜報の力で、トルコのエルドアン大統領を手なづけてしまった。プーチンは日本の柔道をよく知っているが、まさに「柔よく剛を制す」だ。

2022-02-21 22:57:15
しろうと @sirouto

だからたとえば、ウクライナ全土を占領するだとか、「無理攻め」をするつもりはないと思うが、戦前の太平洋戦争の例もあるし、人間の歴史に「絶対」はない。

2022-02-21 22:58:51
しろうと @sirouto

もうひとつ、日本の例を出すと、「北方領土」に関する「ダレス恫喝」事件がある。

2022-02-21 23:00:15
しろうと @sirouto

huffingtonpost.jp/2016/12/18/put… プーチン大統領が"ダレスの恫喝"に言及 北方領土問題で米国が「日本を脅迫した」(2016年12月 ハフポスト)

2022-02-21 23:00:57
しろうと @sirouto

単純化して説明すると、ロシアから日本への「北方領土の(二島)返還」が実現しなかったのは、「ダレス恫喝」でアメリカの横槍が入ったからだ。

2022-02-21 23:02:07
しろうと @sirouto

たとえ二島でも、北方領土の返還が実現して、日露関係が改善すると、「対米追従」の規定路線が揺らいでしまうので、アメリカ側からすると望ましくなかったのだろう。

2022-02-21 23:03:39
しろうと @sirouto

で、これを今の状況に当てはめれば、当事者のウクライナ大統領が「タイタニック」ではない、と言っているのに、バイデン大統領の方は「侵攻を確信」する、という逆転した関係になっていることが分かりやすくなる。

2022-02-21 23:04:40
しろうと @sirouto

youtube.com/watch?v=S7SlDI… 英首相「ロシアがウクライナ侵攻すれば “台湾にも影響”及ぶ」(2022年2月20日 ANN)

2022-02-21 23:05:29
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しろうと @sirouto

前回のまとめで、岸田総理が「主権と領土の一体性」に言及するのは、公式見解ではないが、「台湾有事」を見越してのことだろう、という趣旨のことを私は言った。

2022-02-21 23:06:41
しろうと @sirouto

それで、岸田総理は、直接「台湾」とまでは名指ししなかったのに、上記動画の通り、イギリスのジョンソン首相は、そこまで踏み込んで発言している。

2022-02-21 23:07:43
しろうと @sirouto

こうして比較してみれば、英米で近い立場なのが分かるだろう。ウクライナ危機を煽った方が、英米中心の覇権体制にとって得をするのだ。

2022-02-21 23:08:53
しろうと @sirouto

youtube.com/watch?v=EBWj9J… F-35B搭載の英空母「クイーン・エリザベス」が横須賀寄港 8月にはF-35Cも初来日 中国包囲網拡大のきざしか(2021/09 FNN)

2022-02-21 23:13:04
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しろうと @sirouto

biz-journal.jp/2021/05/post_2… 新・日英同盟の誕生…クイーン・エリザベス派遣、日米英が最高レベルの軍事演習の意味(2021.05 ビジネス・ジャーナル)

2022-02-21 23:13:42