森卓也「或る作家の横顔 尾張の幇間」について

エンタメ放浪者 ウディ本舗 @woody_honpo

えぇ！？😨 twitter.com/molmot/status/…

吉田伊知郎／モルモット吉田 @molmot

『映画論叢』最新号、森卓也の寄稿は、小林信彦への絶縁宣言ともとれる、60年に及ぶ積年の恨み辛みが炸裂する内容。『ユリイカ』の和田誠について書かれた文章と同じく、もう何を言っても構わないという感じ。共に淀川長治が、小林や和田に対してどういう感情を抱いているかも明らかにしている。 pic.twitter.com/LEi5iKojG0

2022-03-23 18:33:23

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読んでみなければ分からないが、積年の恨みなんてあったのか。 小林信彦は淀川長治を評価していなかったが、森卓也は敬愛していた（全面評価ではない）から、そうしたわだかまりはあったかもしれないが。 長部日出雄とも、晩年は決裂していたみたいだし、歳を取るとそうなってしまうのだろうか。

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大正15年生まれの私の叔母（母の姉）はもうずいぶん前に亡くなったが、晩年は殆どの友達関係を切り「歳をとると友人はいらない」と言っていた。昨年亡くなった母は晩年「当時は不思議だったが、今は姉の気持ちが良く分かる。歳をとると友人の無理や欠点を呑み込んで付きう気がなくなる」と話していた。 twitter.com/woody_honpo/st…

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母は「若い頃は『この人ちょっと嫌だな』と思う部分があっても、好きなところを見て付き合おうという気持ちが強いが、歳をとるとそうした意欲が失せる。若い頃には許せた小さなことが、許せなくなる。そして、一人を辛いとも思わなくなる」と話していた。

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89歳で絶縁か… もう、そう長く生きないだろうにね。身もフタもない言い方だが。 だが、そういうものではないのだろう。

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マジ、ショックだわ😰

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私は、小林信彦にも森卓也にも多大な影響を受けて来たし、2人は認め合っていると思っていたから、今回の森卓也の暴露エッセイは大事件なのだが、世間の人は興味ないんだな。 まぁそうか。

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今日の朝、早速に三省堂神保町店に行って「映画論叢59」を買っちゃった。「ユリイカ」の和田誠特集号も買った。 こちらに載っている森卓也のエッセイは、大したことなかった（暴露的な意味では）。あの人物と淀川長治が仲良しだったのは意外だが、あの話は知ってたからね。 映画論叢の方は本当に悪口。

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「映画論叢」の森卓也の文章を読む。小林信彦は時と場所を選ばず、森卓也に話しかけて来る。小林信彦としては親愛の故なのだろうが、森卓也は都合の良い幇間と見られている、という鬱屈を抱く。こういう人間関係のバランスは難しい。「慎重な」森卓也がここまで書くには、積もるものがあったのだろう。

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森卓也が小林信彦の本に解説を書く時、さりげなく著者の論に異を唱えていることがあった。それに倣うなら、小林信彦は（彼の主観では）森卓也を高く評価し信頼していたと思う。 「森卓也は圧倒的な知識を持っている」 「あらゆる権威に無関係なこの市井の批評家がやるべき仕事は、あまりにも多い筈だ」

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小林信彦には蓮實重彦一派のような衒学的な表層批評に対抗する実証的批評を森卓也に期待していた風があった。そうした批評論壇が森卓也を過小評価していることへの不満も感じられた。 しかし、森卓也はそうした小林信彦の態度の奥に、森卓也に対する「上から目線」「甘え」を感じ取っていたのだろう。

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森卓也の文章について、細かい感想だが、高峰秀子評に関しては、「ハッキリとものを言う気持ちの良い人」的な評価が一般的だが、私は高峰秀子の発言に「そこまで言う？」という不快を感じたことが何度かあるので、どちらかと言えば小林信彦寄りである。 まぁ、それが本論じゃないのだけれど。

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ある知人の葬式で、小林信彦が森卓也を見つけるなり別室に拉致して「フランク・シナトラの死」を熱く語り始め、それを聞かされる森卓也は、こんな席でそれも一方的に…と呆れて、冷めている場面には、胸が痛くなった。 私も、そうした無神経さと「独りよがり」のある人間だから、他人事とは思えない。 pic.twitter.com/1RYKNfAqy6

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「オヨヨ」の件は私も昔から釈然としなかったが（森卓也は「言いがかり」と斬っている）、クリエイターは時々、自分の創作の影響（剽窃）について、第三者には理解し難い（しかし本人には切実な）思い込みに囚われることがあり、それについては他人が余りジャッジしない方が良いと、私は思っている。

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例えば以前、漫画家の松本零士が「あれは999のパクリ」と言い出して「松本先生それは…」と当惑されていたが、ああいうのは作者には何か「ピンと来る」ものがあったのだ。それは勘違いかもしれないが、産みの苦しみを経た者にしか分からない何かで、第三者が安易に揶揄して良いものではない気がする。

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もちろん（剽窃だと）言われた方には迷惑な話で、客観的な立場から批判されるのは仕方ないが、言い出す方にもリスクがある。一般に言い出す方が先に成功しているので成功者の横暴と思われがちだが、実はけっこう微妙で、あれは告発する方にとっても「魂の叫び」的な部分があるのでは？と思うのである。

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永六輔絡みのエピソードは、別に小林信彦は悪くないじゃん（いや、永六輔を批判してはいたが…）とも思うが、これは小林信彦が「自分が批判した人（山藤章二）に親しげに話しかける、気づかない人」という話に繋げるための「前フリ」なのだろう。確かに、小林信彦は文章で読んでもそういう所はあった。

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例えば、三木のり平や立川談志について、かつてかなり厳しい批評を書いているが、後には（文章で）親しげに語りかけたりしている。小林信彦にすれば「批評は全否定ではないし、認めている部分はあるのだから、それはそれ」と思っているのかもしれないが、相手側は、そうは受けとめられないだろう。

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これは、小林信彦が長部日出雄と疎遠になった件にも繋がると思う。 小林信彦は映画『夢の祭り』を褒めなかったことを長部日出雄は許さなかったのだと考えていて、それを後悔している。 「私は自分に対して筋を通したつもりだったが、長部さんはそうした私の〈筋の通し方〉を許さなかったのである」

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小林信彦の本は、最近いくつか読み返したので、何がどこに書いてあるのか、自信がなくなった。

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小林信彦が渥美清が街中で「オレだよ」と話しかけて来ることを「失礼」と書いた文章は、私も読んだ記憶があり、違和感を持っていた。 最近の文章だと思ったのだが…。 というのは読んだ時、それこそ失礼ながら「脳梗塞の影響では？」と思ったからだ。 母が脳梗塞だったが、それで言動がキツくなった。