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(倉庫) 山田への化学

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大学の化学を独学しようたん(大学化学たん。量子化学・化学結合論・量子力学・物理化学の学術たん) @DaigakuBakegaku

@zattanatubuyaki @C4TTUS r cos θ = z と設定した場合, 位置ベクトル ↑r の方向の単位ベクトル ↑r / r と z軸方向の単位ベクトル ↑e_z との内積から容易に θ が求まる。 しかし r sin θ' =z と設定してしまった場合, 位置ベクトル ↑r と xy平面とがなす角 θ' を求めなければならないのである。

2022-05-09 18:31:00
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 「2本のベクトルがなす角 θ」を求めるのと, 「ベクトルと平面がなす角 θ'」を求めるのと どちらが良い(シンプル・簡潔・有用な)問題設定だろうか? …というわけで,3次元極座標では主に r cos θ = z と設定するのが通例となる。

2022-05-09 18:31:16
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 7週の #山田への化学 問48 (極座標のラプラシアンの計算の続き) 前問の問41では,3次元極座標の座標の取り方の必然性を確認した。 今回はその座標系を使って,極座標でのラプラシアンを導出してゆこう。 導出の方針はいろいろあるわけだが,

2022-05-14 05:41:26
大学の化学を独学しようたん(大学化学たん。量子化学・化学結合論・量子力学・物理化学の学術たん) @DaigakuBakegaku

@zattanatubuyaki @C4TTUS ここでは問34で紹介した各種方法のうち ▶講談社サイエンティフィク「単位が取れる量子化学ノート」(福間)の講義06「回転運動と角運動量」 と ▶裳華房・基礎化学選書12「量子化学」(原田)の5章「角運動量」の5.2「極座標による表示」 に掲載されている物を参考にし,

2022-05-14 05:42:07
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 「∂/∂x,∂/∂y,∂/∂zをそれぞれ極座標で表し,二乗して足し合わせる」 という方針を採用してみよう。 (1) 極座標パラメータを引数に取るある関数 f( r, θ, φ ) が有るとする。 時間非依存のシュレディンガー方程式を解くために, この関数 f に対して,直交座標系でラプラシアンをかけたもの

2022-05-14 05:42:41
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@zattanatubuyaki @C4TTUS ∆ f( r, θ, φ ) = { (∂/∂x)^2 + (∂/∂y)^2 + (∂/∂z)^2 } f( r, θ, φ ) を計算したいのであるが,そのためにはこの { } の中の「x, y, z に関する微分」を 「r, θ, φ に関する微分」に書き直さなくてはならない。 そこで ①「x, y, z に関する微分」 と ②「r, θ, φ に関する微分」 のあいだの

2022-05-14 05:43:10
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 関係性を調べ, それらの間を相互変換する式を見つければよい。 (これはちょうど,多変数の微積分においてヤコビ行列を学ぶ際に求める計算式の逆操作版である。) ここで,目的とする解きたいシュレディンガー方程式に現れる関数 f( r, θ, φ ) の引数がr, θ, φなのだから, f をこれら極座標パラメータ

2022-05-14 05:43:37
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@zattanatubuyaki @C4TTUS に関する1次の微小量で展開,すなわち全微分すると df( r, θ, φ ) = (∂f / ∂r) dr + (∂f / ∂θ) dθ + (∂f / ∂φ) dφ ③ この式の両辺を dx, dy, dz で各々割ると (∂ / ∂x) f( r, θ, φ ) = (∂f / ∂r) (∂r / ∂x) + (∂f / ∂θ) (∂θ / ∂x) + (∂f / ∂φ) (∂φ / ∂x)

2022-05-14 05:44:16
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (∂ / ∂y) f( r, θ, φ ) = (∂f / ∂r) (∂r / ∂y) + (∂f / ∂θ) (∂θ / ∂y) + (∂f / ∂φ) (∂φ / ∂y) (∂ / ∂z) f( r, θ, φ ) = (∂f / ∂r) (∂r / ∂z) + (∂f / ∂θ) (∂θ / ∂z) + (∂f / ∂φ) (∂φ / ∂z) f という微分対象の関数を略記し,微分演算子のみの式にすると

2022-05-14 05:44:42
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (∂ / ∂x) = (∂r / ∂x) (∂ / ∂r) + (∂θ / ∂x) (∂ / ∂θ) + (∂φ / ∂x)(∂ / ∂φ) ④ (∂ / ∂y) = (∂r / ∂y) (∂ / ∂r) + (∂θ / ∂y) (∂ / ∂θ) + (∂φ / ∂y)(∂ / ∂φ) ⑤ (∂ / ∂z) = (∂r / ∂z) (∂ / ∂r) + (∂θ / ∂z) (∂ / ∂θ) + (∂φ / ∂z)(∂ / ∂φ) ⑥

2022-05-14 05:45:21
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@zattanatubuyaki @C4TTUS となり,これでx,y,zによる微分をr,θ,φでの微分に書き換える事ができ, その際の重みづけの係数 (∂r / ∂x),(∂θ / ∂x),(∂φ / ∂x) (∂r / ∂y),(∂θ / ∂y),(∂φ / ∂y) (∂r / ∂z),(∂θ / ∂z),(∂φ / ∂z) を求めればよいという事になることを確認せよ。

2022-05-14 05:45:50
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (2) 前問の問41で設定した極座標においては x, y, z をそれぞれ x = r sin θ cos φ ⑦ y = r sin θ sin φ ⑧ z = r cos θ ⑨ と表し,この各々の左辺にはそれぞれ x, y, z のみが出てくる。 同じように,「左辺にそれぞれ r, θ, φ のみが出てくる」ような 極座標と直交座標の関係式を作ることを

2022-05-14 05:46:25
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 試みると, r, θ, φ の空間内での幾何的な意味を図から考えれば r = √( x^2 + y^2 + z^2 ) ⑩ cos θ = z / r = z / √( x^2 + y^2 + z^2 ) ⑪ tan φ = y / x ⑫ となる事を確認せよ。 (3) (2)において, ⑩で r を x, y, z だけで表すのは位置ベクトル ↑r の大きさを考えれば導ける。

2022-05-14 05:47:19
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@zattanatubuyaki @C4TTUS ⑪はcosθの代わりにtanθを使った式にすることもできるが,その場合はどんな式になるか? また⑫はtanではなく,かわりにsinやcosを使った式にするのがあまり良くないのはなぜか? (4) (1)の全微分の重みづけ係数のうち「rを微分する」に関わる項 (∂r / ∂x),(∂r / ∂y),(∂r / ∂z) を具体的に

2022-05-14 05:48:05
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 求めるためには, ⑩の r = √( x^2 + y^2 + z^2 ) の両辺を x, y, z で偏微分すればよく, 実際にxで⑩の両辺を偏微分した場合は ∂r / ∂x = (∂/∂x) { ( x^2 + y^2 + z^2 )^(1/2) } = (1/2) (2x) { ( x^2 + y^2 + z^2 )^(-1/2) } = x / √( x^2 + y^2 + z^2 ) = x / r

2022-05-14 05:48:39
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@zattanatubuyaki @C4TTUS ここで ⑦ x = r sin θ cos φ より = r sin θ cos φ / r = sin θ cos φ またyで⑩の両辺を偏微分した場合も ∂r / ∂y = y / r ここで ⑧ y = r sin θ sin φ より = r sin θ sin φ / r = sin θ sin φ またzで⑩の両辺を偏微分した場合も ∂r / ∂z = z / r ここで ⑨ z = r cos θ より

2022-05-14 05:49:18
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@zattanatubuyaki @C4TTUS = r cos θ / r = cos θ となり,(∂r / ∂x),(∂r / ∂y),(∂r / ∂z) が求まる事を確認せよ。 (5) (4)と同様に, (1)の全微分の重みづけ係数のうち 「θを微分する」に関わる項 (∂θ / ∂x),(∂θ / ∂y),(∂θ / ∂z) と 「φを微分する」に関わる項 (∂φ / ∂x),(∂φ / ∂y),(∂φ / ∂z) を

2022-05-14 05:50:14
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@zattanatubuyaki @C4TTUS ⑪⑫を活用しつつ求めてみよ。 また,それら重みづけ係数を使って (∂/∂x),(∂/∂y),(∂/∂z) を r, θ, φ で表し, 二乗和をとることによってラプラシアンの極座標表示を完成させよ。 (※なお文字数が増えてきたので,これらの手順について詳しく述べる事は今回は保留し次回に回す。)

2022-05-14 05:51:00
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 8週の #山田への化学 問55 前問の問48では,ラプラシアンを極座標表示するために (∂ / ∂x) = (∂r / ∂x) (∂ / ∂r) + (∂θ / ∂x) (∂ / ∂θ) + (∂φ / ∂x)(∂ / ∂φ) ① (∂ / ∂y) = (∂r / ∂y) (∂ / ∂r) + (∂θ / ∂y) (∂ / ∂θ) + (∂φ / ∂y)(∂ / ∂φ) ②

2022-05-21 06:21:33
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (∂ / ∂z) = (∂r / ∂z) (∂ / ∂r) + (∂θ / ∂z) (∂ / ∂θ) + (∂φ / ∂z)(∂ / ∂φ) ③ なる変換式を作り,この3本の変換式に出てくる重みづけ係数として 「rを微分する」に関わる項 (∂r / ∂x),(∂r / ∂y),(∂r / ∂z) ④

2022-05-21 06:22:10
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 「θを微分する」に関わる項 (∂θ / ∂x),(∂θ / ∂y),(∂θ / ∂z) ⑤ 「φを微分する」に関わる項 (∂φ / ∂x),(∂φ / ∂y),(∂φ / ∂z) ⑥ を考え, 「直交座標パラメータを極座標パラメータだけで表す関係式」 x = r sin θ cos φ ⑦ y = r sin θ sin φ ⑧ z = r cos θ ⑨

2022-05-21 06:22:33
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@zattanatubuyaki @C4TTUS およびその逆で 「極座標パラメータを直交座標パラメータだけで表す関係式」 r = √( x^2 + y^2 + z^2 ) ⑩ cos θ = z / r = z / √( x^2 + y^2 + z^2 ) ⑪ (または,tan θ = { √( x^2 + y^2 ) } / z ) tan φ = y / x ⑫ を使いながら,

2022-05-21 06:23:11
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@zattanatubuyaki @C4TTUS ④の「rを微分する」に関わる重みづけ係数を実際に求めたのであった。 今回はその続きで, ⑤の「θを微分する」に関わる重みづけ係数と ⑥の「φを微分する」に関わる重みづけ係数とを それぞれ求めてゆくことにしよう。 (1) ⑤の「θを微分する」に関わる重みづけ係数を求めよう。

2022-05-21 06:23:49
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@zattanatubuyaki @C4TTUS そのために⑪の cos θ = z / √( x^2 + y^2 + z^2 ) = z ( x^2 + y^2 + z^2 )^(-1/2) の両辺を x, y, z で微分してみる。 実際にxで⑪の両辺を偏微分してみると -sin θ・∂θ/∂x = 2x・(-1/2)・z ( x^2 + y^2 + z^2 )^(-3/2) = -xz / r^3 ここで⑦と⑨より

2022-05-21 06:24:32
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@zattanatubuyaki @C4TTUS = -r sin θ cos φ・r cos θ / r^3 ∴∂θ/∂x = cos φ cos θ / r また,yで⑪の両辺を偏微分した場合は -sin θ・∂θ/∂y = 2y・(-1/2)・z ( x^2 + y^2 + z^2 )^(-3/2) = -yz / r^3 ここで⑧と⑨より = -r sin θ sin φ・r cos θ / r^3 ∴∂θ/∂y = sin φ cos θ / r

2022-05-21 06:24:43
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