『Captain Blood 海賊ブラッド』 (1935年)と奴隷の回し棒

マイケル・カーチス監督、エロール・フリン主演の映画『Captain Blood 海賊ブラッド』 (1935年)に登場する「奴隷の回し棒」について
3
まとめ なんか奴隷や捕虜がやってる、謎の棒を回す仕事の話 多くの人が「ああ、あれね」とわかる気がしますが、あれは何をしているかといえば……カテゴリーは一応「ネタ」で。過去にも、何度か話題になったこともあるようです 321645 pv 712 274 users 174
海鷹 @SakrelBahr

Happy Birthday エロール・フリン! 『海賊ブラッド(1935年)』撮影風景より、神妙な顔で奴隷の回し棒労働にいそしむ新人俳優の勇姿 pic.twitter.com/5TbncaUfkX

2021-06-20 20:02:49
拡大
海鷹 @SakrelBahr

みんなだいすき奴隷の回し棒は映画版『海賊ブラッド』にも登場します 予告編にもばっちり マイケル・カーチス監督『Captain Blood 海賊ブラッド』 (1935年) pic.twitter.com/BI00BfUznf

2019-04-22 22:01:11
海鷹 @SakrelBahr

宣伝用のスチルでもキャッチーなビジュアルイメージとして イケメン新人俳優のエロール・フリンが奴隷のボロ着姿で棒回しをしてますが 原作小説にはこういう回し棒労働は登場しません pic.twitter.com/A7XdecgZQd

2019-04-22 22:02:48
拡大
海鷹 @SakrelBahr

てゆーか、サトウキビ農園で鞭を振るわれつつ 人力で棒回しして地下水をくみ上げてるっぽいんですが 灌漑設備にしちゃ設置場所とか変で謎労働なんですよね pic.twitter.com/6ZZ5aPKaVa

2019-04-22 22:09:50
拡大
拡大
拡大
拡大
海鷹 @SakrelBahr

原作では炎天下での農作業で消耗していく奴隷たちの描写がメインでしたが、制作費の関係でサトウキビ畑の場面が出せないから謎の棒回し労働で「奴隷に落とされた主人公」の記号的表現をしたのかなと

2019-04-22 22:18:52
海鷹 @SakrelBahr

ちなみに原作のブラッドは奴隷とはいえ初めから医者として起用されたので 回し棒どころか農作業すらしてないし、鎖に繋がれて鞭打たれたりもしてません (映画には鞭で打たれるオリジナルシーンも有)

2019-04-22 22:21:20
海鷹 @SakrelBahr

映画の演出的には 鞭で脅されて棒回し労働をする奴隷達が脱走して船を奪取し 陽気に歌いながらキャプスタン(巻上げ装置)を回して錨を上げ自由の海に乗り出す …という対比表現になってていいんですけどね pic.twitter.com/OW7hHIFTP3

2019-04-22 22:25:02
拡大
拡大
拡大
拡大
海鷹 @SakrelBahr

なんにせよハリウッド映画では1935年時点で既に回し棒は「奴隷の労働」の記号表現として成立していたということ。

2019-04-22 22:37:20
デイリーポータルZ @dailyportalz

今日はハンドスピナーの記事が掲載されましたが、ハンドスピナーが流行る1年前に掲載された「DPZ式回して遊ぶおもちゃ」の記事がこちらです。 奴隷が回してる謎の棒って何なんだ? - デイリーポータルZ portal.nifty.com/kiji/160928197… #DPZ

2018-03-12 18:11:33
リンク デイリーポータルZ 奴隷が回してる謎の棒って何なんだ? フィクションの中で奴隷がグルグル回してる謎の棒ってあるだろう。あれって何なんだろう。回してみたいと思った。 (藤原浩一) 2 users
海鷹 @SakrelBahr

尚、1991年露仏合作映画のAndrei Prachenko監督版『Одиссея капитана Блада 海賊ブラッド』では流石に奴隷棒は登場せず、原作通り南洋ロケでサトウキビ畑の農作業シーンを撮っています pic.twitter.com/55OPembkR3

2019-04-23 19:46:30
拡大
拡大
海鷹 @SakrelBahr

実際の奴隷労働は炎天下での農作業と煮沸で、茎を破砕する作業は牛を動力にしてたらしい。もっと時代が下がると水車や風車になる。 pic.twitter.com/3A621C2Rwy

2019-04-23 19:59:30
拡大
海鷹 @SakrelBahr

91年版でもブラッド自身が農作業をやらされる脚本になのは奴隷から逆転する劇的展開を強調する為なんだろうけど、原作では「仲間たちが過酷な労働による疲弊と尊厳を奪われた扱いで思考力と覇気を失っていく中で、ブラッド一人が幸運にも特別待遇のお陰で思考する余力を残していた」って理屈なのよね

2019-04-23 20:09:39
海鷹 @SakrelBahr

更に当初は「自分はまだマシな方」と下を見て満足してた処をアラベラとの出会いで反骨心を取り戻すという段階を踏ませて説得力を出してるのだ

2019-04-23 20:27:40
リンク note(ノート) ラファエル・サバチニの『海賊ブラッド』|vic isono|note 1685年イングランド。アイルランド人医師ピーター・ブラッドは、叛乱に参加し負傷した患者を治療した責めを負い、自らも謀反の罪でバルバドス島に奴隷として売り飛ばされてしまう。 後にスペイン船を奪取して仲間達と共に脱走した彼は、大海賊キャプテン・ブラッドとして勇名を轟かせる事となる。原題『Captain Blood: His Odyssey 』 (1922年初版刊行)。「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」
海賊ブラッド(翻訳版)

ラファエル・サバチニ,イソノ武威

海賊ブラッド(字幕版)

エロール・フリン,オリビア・デ・ハビランド,ライオネル・アトウィル,ベイジル・ラスボーン,ロス・アレクサンダー,ガイ・キッビー,マイケル・カーティス,ハリー・ブラウン

コルンゴルト:「海賊ブラッド」「シー・ホーク」組曲、他

ロンドン交響楽団,アンドレ・プレヴィン,コルンゴルト