世を継ぐ男 EX 10話 EPISODE OF メランサ『慈悲忍辱』

タフxアークナイツの外伝です。
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モチャーン三世 @mocharn3rd

ふう、とOctopusは息をつく。 「好き嫌いは別として、メランサの言う"即、首を斬る"か、"顎打ち"、あとはブラウンの言った締め技が推奨だぞ」 「あとは……ワシはあの場では言わんかったけど、目への攻撃か」

2022-05-07 21:52:25
モチャーン三世 @mocharn3rd

Octopusは笑った。 「そこでサミングを連想しないほど、あいつらは練度が低くないぜ。お前が言わないようにしてるのもバレバレなんだ」 「ふう……」  熹一は頭をかいた。 「ワシ、弟子に恵まれとるんやな……」

2022-05-07 21:52:41
モチャーン三世 @mocharn3rd

このとき、龍門とロドスは協力関係を破棄していたが、だからといって一時的な協力を必ず拒むというわけではなかった。

2022-05-07 21:52:51
モチャーン三世 @mocharn3rd

青暗い龍門の空を、メランサは眺める。  小規模なマフィアの争いがあるという情報があり、龍門近衛局からサポートの要望があったのだ。

2022-05-07 21:53:00
モチャーン三世 @mocharn3rd

メランサの袈裟斬りを、敵マフィアはバックステップでかわすと、ドスで突きをしてきた。すぐさまメランサは伏せるようにして回し蹴りを放つ。転んだマフィアは受け身を取りつつドスを払う。

2022-05-07 21:53:22
モチャーン三世 @mocharn3rd

メランサはドスを刀で受けながらマフィアにとびかかり、懐からナイフを出した。  マフィアの後ろをとり両足で胴を締めながら、首筋に刀を当てる。

2022-05-07 21:53:37
モチャーン三世 @mocharn3rd

メランサが言う。 「怒らないで下さいね。あなたがここでなにもかも吐けば、あなたの家族は助かります」  マフィアは顔を赤くすると、深呼吸して、身体の力を抜いた。

2022-05-07 21:53:49
モチャーン三世 @mocharn3rd

「ああ嬢ちゃん、そっちこそ怒らないでくれよ、俺にはあんたくらいの娘がいるんだ。  なんか、誰が哀れなのかわからねェよ……」  マフィアが泣き出した。

2022-05-07 21:54:00
モチャーン三世 @mocharn3rd

(後ろから固めることで生殺与奪の権を覚える。なるほど、熹一さんの言ってたのはこういうことか)  メランサは修練の効能を得ていた。 「幽玄真影流"双手穿孔拳"」 「があっ」  メランサの両拳が、マフィアのボスの側頭にクリティカルヒットした。

2022-05-07 21:54:18
モチャーン三世 @mocharn3rd

メランサは、ぽつりと、つぶやいた。 「……必ずしも、殺すことが最善の手順ではない。今ならわかりますよ、熹一さん」

2022-05-07 21:54:31
モチャーン三世 @mocharn3rd

後日。訓練室に、灘関係のオペレーターや近接系オペレータが、ノートパソコンに集まっていた。  ノートパソコンには、メランサが双手穿孔拳を極めている動画が流れていた。

2022-05-07 21:54:41
モチャーン三世 @mocharn3rd

熹一が話す。 「ここまでうまく行ける例はそうそうないんや! メランサに拍手!」  うわああああ、と声があがり、当のメランサは顔を真っ赤にしていた。  カシャは鼠耳をかきながら、メランサにどうフォローするかを考えていた。

2022-05-07 21:55:10