「輪るピングドラム」僕の桃のカンヅメR。

幾原邦彦さん監督によるTVアニメーション「輪るピングドラム」。アニメ、小説、ムック等「輪るピングドラム」関連ツィートの整理用、感想ツィートの「カンヅメ」その2です。 第9話までの感想はこちら。 → http://togetter.com/li/162396
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枝松聖 @EDAKIO

「輪るピングドラム」17話。陽毬の「内緒」。冠葉の意地悪な軽口。晶馬のトホホ。美味しい食事。まるで高倉家の中にいるような家族の風景が広がる。けれどそこは「眞悧先生」がやって来る病室。交わされる言葉と言葉の行間が、少しずつすれ違う。小さなすれ違いが、やがて大きく道筋を動かしてゆく。

2011-11-05 07:17:20
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム17話。多蕗とゆりは寝室で、言葉を交わす。今はいない彼女のこと。その原因。これまで二人が揃う場面では苹果をはじめ周囲には常に「他者」の姿があった。いま、二人きりに見える二人の見る窓からは「タワー」が視える。彼女がいた証はいまも変わらずある。二人の間には彼女がいる。

2011-11-05 07:18:43
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム17話。ハンターと女優は対決する。生娘。成り上がりの芸能人。お互い相手の言葉を受け、より強力な文脈で打ち返す。認めているということか意に介さずということか、どちらにしても恐るべき言葉のラリー。ていうかゆりさんのピッチがずれている話はうすうすそんな気がげふげふ。

2011-11-05 07:19:47
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム17話。兄たちにとっては救うべき者として、真砂子にとっては冠葉の心を奪う者として、眞悧にとっては「恋人」と共にある者として。陽毬はすべての輪の重要な位置にありながら、そのすべての因縁を知らない。そして「彼ら」の輪の中でも看過できない位置にある彼女と、彼が遭遇する。

2011-11-05 07:19:55
枝松聖 @EDAKIO

ていうか、この状況、このテンションで臨む次回第18話が山内重保さんの演出回とは…やっぱり、攻めの生存戦略ですね「輪るピングドラム」。たのしみ。

2011-11-05 07:26:06
枝松聖 @EDAKIO

「輪るピングドラム」小説版10話。高倉兄弟ミーツ真砂子。陽毬とのふわふわした、幸せな時間から「戦闘モード」へ、そして過去の記憶へと、冠葉の感覚が研ぎ澄まされてゆくさまに引き込まれる。クライマックス、彼の主観文体の中でさらりと「夏芽真砂子」の名が浮上する「演出」にドキリとした。

2011-11-08 07:37:55
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム小説版10話。いつもとは違う空間での晶馬と冠葉、それぞれの主観での陽毬の描写の差が興味深い。かわいいけど、あくまで妹という感覚で見ている晶馬に対して、淡い色の唇やシャンプーのにおいに気持ちがこもる冠葉。なにげないところから女性として意識していることが伝わってくる。

2011-11-08 07:39:16
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム小説版10話。苹果から観た高倉兄弟の描写の差も印象的。あぁ、物語世界内でもやっぱり似てない双子なのねとかw晶馬の所在が心配で所在なげにしているようすが、事態は大変なんだけど妙に可愛かった。前日は雨水でぐしゃぐしゃだったけど、この日は相当に水っぱらであるに違いない。

2011-11-08 07:40:21
枝松聖 @EDAKIO

「輪るピングドラム」小説版11話。強張った表情にもときめき以上のざわめきを覚え、後頭部のかたちさえも愛おしく感じてしまう。真砂子のとめどない冠葉ラブに基づく冠葉描写が半端ない。はぁはぁ紅潮した様子にドン引きな冠葉との熱量の差も半端ないw

2011-11-09 08:29:09
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム小説版11話。ヒメホマレガエルの術により変貌した多蕗(なんだこの説明は)がなかなかの迫力。アニメ版のごとくケロケロ言うことはないけど上巻7話で苹果といた時の「かなり気が利かない人」描写があっただけに、ファビュラスにロマンチックな台詞回しだけでも、かなりの非現実感。

2011-11-09 08:30:13
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム小説版11話。冠葉と真砂子の会話に出てきた言葉の意味合い、16年前の事件、地下鉄、列車のイメージと、あらためて中巻の発売が第16話放送のすぐ後というタイミングは絶妙だと思う。というかこのあたりから加速度的に、各所に散らばっていたが繋がり出したのね。

2011-11-09 08:31:33
枝松聖 @EDAKIO

「輪るピングドラム」小説版12話。地上と地下。硝子を隔てて。腕の中で。大切なひとがいなくなる痛みが、そしてピングドラムを探す日々にあった穏やかな時間も描かれる。「喧嘩中」だけど晶馬はお風呂場にいて冠葉は台所にいる。陽毬は笑っている。家族の普通の呼吸が、そのあたたかさが、痛い。

2011-11-10 17:08:45
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム小説版12話。クラスメイトたちは「犠牲者の不幸な少女」が天国で読めるように手紙を書く。無邪気で綺麗な言葉に彩られた手紙。けれど。たった一人しかいない特別なひとをそんな正体のない言葉でパッケージしていいわけがない。多蕗の「大嫌いだ」という気持ち、ものすごく、わかる。

2011-11-10 17:09:51
枝松聖 @EDAKIO

おはようございます。本日は早寝早起きせいぞんせんりゃくーで、スタート。映像の力、すごいです。

2011-11-12 06:17:35
枝松聖 @EDAKIO

「輪るピングドラム」18話。建設中のビル。まだ何ものでもない、どこにも繋がって場所へ「あの事件」の子供たちが集まってゆく。僕たちの運命の至る場所。彼はそこを、そこで行われるであろうことをそう呼んだ。彼はそこで想いを語った。本当に伝えたいひとは、そこにはいなかった。

2011-11-12 06:18:03
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム18話。多蕗の記憶の中の母は美しい情景の中、美しい声で話す。しかし才能を乗り換えた母のことを認識してもいる。家族という、子供にとっての世界の全ての中で、必要とされるための生存戦略。そこでかたち作られた価値観。多蕗はその過去を、消えない傷痕を背負い続ける。

2011-11-12 06:18:27
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム18話。ピクトグラムで表示された子供の図案が、砕け散ってゆく。才能の挫折、絶望、あるいは世界の果て。こどもブロイラー。なにがしかの寓意として描かれているであろうその機関での「結末」の表現は直接的にして抽象的で、きらきらと美しくて、残酷だ。

2011-11-12 06:19:43
枝松聖 @EDAKIO

輪るピングドラム18話。生きていて欲しい。その人のためならば自分がいなくなってもいい。「家族」がお互いを思い合う姿が、愛のかたちが多蕗の前に広がる。それは加害者の家族という定義以上、「あの事件」以前にあった彼をかたち作る核へも届く、大きな意味を持って彼に迫っていたのかもしれない。

2011-11-12 06:20:19
枝松聖 @EDAKIO

「輪るピングドラム」18話山内重保さんによる絵コンテと、演出。ラストの「灰色の水曜日」の静かな序奏とともに浮かぶサブタイトルの言葉を目にした瞬間、涙があふれていた。救われた気持ちになった。高倉家ではなく、それを見つめる多蕗の気持ちに導かれ、なっていたのだと思う。

2011-11-12 06:21:10